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心機一転。。

おっと自動更新なの忘れてたぜ・・・
今週からは完全に小説(駄文)を載せるだけの更新となります。
あと最近あったこととかツラツラ書く程度。
毎週金曜更新です。
多分いつもどうり、日付変更と共に更新。
それと心機一転ということで、Lv2の方を完全に閉鎖することと相成りました。
理由としてはこっちの更新内容と被りまくってきたので。
向こうで日常の話を書くと、こっちで書くことがなくなるのでもうそろそろ更新止めてもいいだろうと・・・
そんな訳でこれからはこの「げ~むな日々」一本でやっていきたいと思います!!
あとどれくらい続くか分かりませんが、本年も「げ~むな日々」をよろしくお願いします。。
じゃ、今日の所はコレで失礼!!ノシシ


~過去物語~「奏篇」(3)






優太
「ん・・・よし!」



まだ太陽も昇らぬ早朝、にも関わらず優太は目覚めていた。
昨日、無駄に睡眠をとりまくったため、あまり長い時間寝ても居られなかったのだ。
今はベットから起きて、少しストレッチがてら体を温めている。
経過は順調らしく、その動きから痛みを感じさせることは無い。
軽く動く分には問題は無さそうに見えた。


優太
「さ、て・・・やっぱもう十月も終わりだからな・・・
日の出までまだかかるな。」



そう呟きながら窓辺に寄り、窓を軽く開ける。
するとすっかり冷たくなった風が優太の体を撫でた。
これは正直堪える寒さだ。


優太
「まあでも・・・ランニングするには調度いいかもな。」



思い立ったが吉日、優太は手早く準備を済ませて部屋を出た。
できるだけ早く体の調子を元に戻したい。
優太はそれだけを思いながら『暁館』の玄関を開け、外へと出た。


鳳仙
「あれ?ダンナ・・・」



扉を出た先に居たのは鳳仙だった
日もまだ昇りきっていないこんな早朝から起きているのか、と少し感心してしまう


優太
「おはよう鳳仙。
トレーニングか?」

鳳仙
「うんそんな感じ!
やっぱり毎日の体作りは欠かしちゃダメだと思ってるからね。」

優太
「ははっ、そういう所は真面目だよな~~。」

鳳仙
「ダンナ、もう体の方は平気なの?」

優太
「本調子とまではいかないけど、もう動く分には問題無いかな。」

鳳仙
「そうなんだ。
良かった・・・」

優太
「心配かけたみたいでホント悪いな・・・」

鳳仙
「ううん。
ダンナだったら、これくらいのこと何てこと無いって思ってたから平気。
信じてたから、ダンナのこと。」

優太
「そうやって面と向かって言われると、思いの外恥ずかしいな・・・」

鳳仙
「それで、ダンナはどうしてこんな朝早くから外に出てきたの?」

優太
「ああ~~・・・
本当は一人でやろうと思ってたんだけど、鳳仙も一緒にやるか?朝の修行。」

鳳仙
え!いいの!?

優太
「オレも相手が居てくれた方が捗るからな。
その点、相手が鳳仙なら気兼ねしないで済むし・・・」

鳳仙
やる!!俄然やらせていただきたいです!!!

優太
「何故に敬語?
まあいいや・・・じゃあ湖のほとりまで体慣らしに走るか!」

鳳仙
うん!



二人は『暁館』を背に走り出した
優太の後ろを付かず離れずの距離で鳳仙が付いてくる
優太に遠慮しているのか前に出ることは無かった


優太
「鳳仙、オレに遠慮する必要とか無い。
本気で走っていいぞ。」

鳳仙
「ううん、これでいい。
ダンナと手合わせするって言うのに無駄な体力使いたくないんだ!」

優太
「おいおい病み上がりの人相手にお前は何を期待してるんだ・・・」

鳳仙
「それでもやっぱりダンナとやり合うなら本気でやりたいから!!」

優太
「悪いけどオレは本気とか出せないぞ?
出せても出す気無いし・・・」

鳳仙
「別にいいよ。
ダンナに本気出されちゃったらオレが敵わないもん。」

優太
「そんなに謙遜するなよ・・・」

鳳仙
「ううん、事実だよ。
ダンナが本気になったらオレなんて瞬殺だよ・・・」

優太
「ちょっと・・・オレを一体どんだけ神格化すれば気が済むのこの子は・・・」



ほとほと呆れつつ、優太は東門を走り抜ける。
門番の人とはもう顔見知りのため、すんなり通してくれた。
基本的に東門だけは常時開放されていることが多い。
何でも東方面への通行人があまりにも多く、一人一人審査していると列を形成してしまうため効率が悪くなってしまうらしい。
なので基本的に審査が入るのは馬車など、大きな業者限定となっている。
これはこれでお零れと言う名の紛れ物が出たりすることも多い。
ようは単独で大荷物を持ってさえ居なければ審査対象になったりはしない。
お陰で密輸入者は結構後を絶たなかったりする。
しかしそれでも、何か怪しいことが王都内で起こることは稀だ。
そんなお零れを見つけて、拘束するのは専ら『ギルド』の仕事だからだ。
常に目を光らせ、現場を確実に押さえ、拘束する。
まあ・・・補導実績を稼ぐと報奨金が出るからと言うのもあるのだけれど・・・
優太の隣を一人の旅人然とした男女が通り過ぎて行った。
チラリと横目だけで人物を追う。
優太の目で見た所は灰色と言った所だ。
別に傍から見れば怪しい所は特に無いからだ。
しかし、服の上から見ても分かる軽い胸の膨らみ、あれは多分銃器の類だろう。
だが、ただの旅人なら過剰防衛過ぎると言うものだ。
列車や、船などを利用して来たのならあんな装備必要ない。
公共交通機関は外の世界以上に安全で、犯罪が起こりえる可能性は0に近いからだ。
まるで起きないと言う訳ではないが、起きたとしてスグに鎮圧される。
それが『魔法界』だ。
そのため、交通機関を利用してきた旅人なら、あまり過度な防衛をする必要性が無いのだ。
つまり、あの旅人は陸路で来た可能性が高く・・・
その場合、何かやましい商品でも運んでいるのかもしれない。と推理できる。
まあ、悪魔で推論の域を出ない話である上、ここで見逃してもどうせ昼頃にはメダ達に捕まるだろう。黒だったら・・・
優太は眼前に迫る大きな湖に向かいスパートをかける。
足に『魔力』を練りこみ、勢い良く地を蹴る。
優太の体が加速し、瞬時に湖のほとりに着地していた。
その後を追うように鳳仙も飛んでくる。


優太
「鳳仙も『速鳥』が上手くなったな。」

鳳仙
「うん、まあ基本らしいからね。
それに、コレができないとまるでダンナと戦えないんだもん・・・」

優太
「確かに、間合いの測りあいはこれができなきゃ話にならないかもな。」

鳳仙
「そんな感じだよ本当に・・・
みんなヒュンヒュン移動して、バシバシ撃ち込んで来るんだもん・・・
嫌でも覚える感じ」

優太
「ま、覚えられたなら良かったんじゃないか?
気を取り直して・・・少しやるか?」

鳳仙
うん!じゃあ早速お願い!!!



鳳仙が少し距離を開ける。
優太もポケットから巾着袋のような物を取り出す。
口を開き、そこに手を差し込み、中から『黒龍』を抜き出した。
どう考えてもサイズ差がありすぎる気もしたが、巾着内は四次元空間になっており、基本的に何でも入れられるようになっている。
ようはド○え○んの四次元○ケッ○と同じような物である。
『黒龍』を腰に差すと、優太は鳳仙の方を改めて向き直る。


優太
「じゃあ一つよろしく頼む。」

鳳仙
「分かった!
じゃあ行くよ・・・ダンナ!!!」



鳳仙の姿が一瞬で優太の目の前に現れる。
『速鳥』による踏み込みだ。
だが、優太には全部見えている。
鳳仙の『魔力』操作は大雑把な部分があり、良く見ればどこに『魔力』を集めているのか簡単に判別できる。
その箇所が力むのだ。
今回の場合、足を少し動かしていたのだ。
かなり一瞬だったが、それでも見えていれば次に何が来るのかは大体予想が付く。
今回の場合、遠距離から蹴りによる衝撃波飛ばしの魔術攻撃か、『速鳥』による踏み込みか、もしくはそれ以外の何か・・・
鳳仙の技は近接戦を想定した物が多く、遠距離技は皆無。
つまり、遠距離攻撃は無い。
この時点で大体八割くらいは『速鳥』で踏み込んでくると読めるのだ。
二割くらいは違う行動が来る可能性もあったが・・・
その読みがドンピシャでハマり、優太は鳳仙の踏み込みに合わせる事ができていた。
瞬時に伸ばした右手で『黒龍』を抜き放つ。
居合い抜きによる迎撃だ。
『速鳥』は確かに素早く、使われてしまうと相手を補足するのは相当な使い手になっても難しい。
だが、その速さは欠点でもある。
着地の瞬間を狙われやすいのだ。
高速の移動により、自身も思考が追いつかないこともままある。
そんな中で着地の瞬間を狙われれば回避は困難だ。
達人にでもなれば着地の瞬間にその隙を『速鳥』を使うことで無くすこともできる。
むしろこれができて初めて『速鳥』を極めたと言える。
だが鳳仙にそんな器用な『魔力』操作ができるはずも無く、優太の居合い抜きを腹部に喰らう。
鳳仙の体は慣性の法則に則り、もの凄い勢いで後方へと吹き飛ばされる。
空中でどうにか体勢を立て直し、両の足でどうにか地面を捉えた。
足を着いた瞬間、思い切り鳳仙が咳き込む。
腹部には別に目立った外傷は無い。
稽古と言うことで優太も『黒龍』に『魔力』を棒状に纏わせることで斬れなくしているようだ。
だが、これでも当たれば痛いし、障壁が張れていなければ肋骨の2、3本は覚悟しなければならなかった。


鳳仙
「い、今の踏み込み、見えてたの?」

優太
「うん、まあ。」

鳳仙
「う、嘘・・・何で?
今のは凄く上手くいったと自分でも思ってるのに・・・」

優太
「うーーーん・・・
口で説明するのは簡単だけど、折角だからオレが手本を見せてやろう。」



そう言うと優太は足の調子を確かめるように軽くその場で飛んでみる。
そして一回だけ息を吐くと同時、鳳仙の体が宙に反る様にして浮いていた。
鳳仙自身、今の一瞬で何が起こったのか分からなかった。
感覚で分かったのは顎を思い切り打たれたことくらいだ。
舌を噛まなかったのは不幸中の幸いだった。
頭を激しく揺らされる感覚に気持ちが悪くなる。
力無く体が地面に打ち付けられる。
頭が揺れているためか、まるで手足に力が入らない。
視界が揺れ、激しい嘔吐感に苛まれながら鳳仙に優太の声だけが聞こえてくる。


優太
「今の見えたか?」

鳳仙
いぇんじぇん・・・いえにゃきゃった・・・



完全に呂律が回っていない。
ちょっと罪悪感にかられながらも優太は続けた。


優太
「お前の『速鳥』は無駄が多すぎるんだよ。」

鳳仙
みゅだ?

優太
「最たる物が足を強く踏み込むことだな。
ただ移動手段として使ってる時に強く踏み込むのは良いけどな・・・
実戦でそんなことしたら踏み込もうとしてるの丸分かりだ。
それにちょっとでも戦い慣れした相手だとお前の重心の掛け方、踏み込んだ方向とかで次にどこへ踏み込んでくるかも分かるんだ。」

鳳仙
しょ、しょうにゃんりゃ・・・

優太
「おい、マジで大丈夫か?
一応加減はしたんだけど・・・まさかノーガードだった?」

鳳仙
「き、気にしにゃいで・・・ほ、ほれのしぇきにんだきゃら・・・

優太
「ほ、本当にゴメンな・・・」

鳳仙
「い、良いって!
本当にオレが悪いんだよ・・・ダンナは全然悪くないよ!
オレが『鋼猿』を使ってなかったのも悪いんだから・・・」

優太
「お、呂律だけは戻ったか・・・」

鳳仙
「うん、ちょっと治まって来た。
そ、それで・・・ダンナは何をしたの?」

優太
「いや、普通に『速鳥』だが・・・」

鳳仙
「え、全然踏み込みが分からなかった・・・」

優太
「どんだけノーアクションで使えるかが肝なんだよ。」

鳳仙
「具体的にはどうやるの?」

優太
「いや、だから普通に直立不動の状態から使うだけだよ・・・」

鳳仙
「え、それだと全然距離飛べないよ?」

優太
「だから二連続で使うんだろ。」

鳳仙
「え?」

優太
「つまり、初回は『魔力』だけで短い距離を飛ぶんだよ。
で、その着地の隙をもう一回『速鳥』で加速をつけて飛べばいいんだ。
これをコンマ一秒くらいでできれば完璧だな。」

鳳仙
「え?え??」

優太
「じゃあゆっくり手本を見せるぞ?」



優太はその場から瞬時に短い距離を『速鳥』で移動してみせる。
直立不動状態からの『速鳥』では確かにそんなに距離を跳べてはいなかった。


優太
「まずこんな感じで飛ぶだろ?」

鳳仙
「うん。」

優太
「それでこの後、着地の瞬間に地面を思い切り蹴りながら『速鳥』を使う。」



トンっと一度大きくその場で飛び、着地の瞬間に優太は地面を思い切り蹴る。
すると先ほどよりも遥かに長い距離を飛んでいた。


優太
「いいか、これを一瞬のうちに連続でやると・・・」



優太の姿が消える。
そして一回姿が見えたと思った瞬間にはもう鳳仙の目の前に戻ってきていた。


鳳仙
「す、スゲェ!!
確かにこれをやられたらタイミングが計り辛いかも!」

優太
「ちなみにオレはこれの倍々くらいは早くできるからな。
お前に最初撃ち込んだのは若干本気だった・・・
今更だけど本当に大人気なかったかな・・・」

鳳仙
「アレよりさらに早くできるの!?
す、スゲェ!!流石はダンナ!!!」

優太
「ちなみに直立不動状態から普通の『速鳥』もできるぞ。
て言うか、コレができない人が多いから二連続で使うって技が考案されたらしいんだがな。」

鳳仙
「本当!?見せて見せて!!!」



優太はその状態から瞬時に100mくらい先まで跳んで見せる。
この距離からでも鳳仙の眼が信じられないくらい輝いているのが見て取れた。
優太は同じようにして元の場所まで跳んで戻った。


鳳仙
スゲェ!!
どうやったらそんなに跳べるようになるの!?
オレどんなに踏み込んでも50mくらいしか跳べないんだよ!」

優太
「それは『魔力』の使い方が悪いだけだろ・・・
ちゃんと足の裏に『魔力』を集めて、一気に解き放ててるか?」

鳳仙
「うーーーん・・・ちょっと自信無いかも。」

優太
「お前はまず最初に『魔力』を完璧に操作できるようにならないとな・・・
『氣力』の操作だって結構上手くなったんだろ?
だったら『魔力』くらいスグにできるようになるさ。」

鳳仙
「そうかな・・・じゃあ、ダンナに教えてもらおうかな・・・」

優太
「オレが教えられることなら別に構わないぜ。
とりあえずもう一回鳳仙の『速鳥』見せてみ。」

鳳仙
「うん!!」



優太の見よう見まねか、鳳仙は直立不動の状態から『速鳥』を使い、跳んだ。
が・・・
姿が消える所か、その場からまるで跳べもしなかった。
泣きそうな顔で鳳仙が振り向いてくる。


鳳仙
「全然跳べないよ・・・ダンナ~~・・・」

優太
「イキナリは無理だろ。
大体、直立不動から『速鳥』で跳ぶ機会なんて実戦でそうそうあるもんじゃないからできなくても問題無い。
オレはただジジイに強制されてな・・・コレくらいできんでどうする~~な感じで・・・
あのジジイ、いつか絶対マジで横っ面ぶっ飛ばしてやる・・・!」



そう憎憎しげに拳を握り締めながら鬼の形相で語る優太に、内心鳳仙は軽い恐怖さえ感じるレベルだった。
一体全体どんな無理難題を教え込まされたのだろうか・・・
想像するのも疲れそうである。


優太
「とりあえずいつもどうりやってみろって。」

鳳仙
「うん、それじゃあ・・・!」



そう言って足を強く踏み込み、


優太
「待った。
鳳仙、それがダメだ。」

鳳仙
「え?」

優太
「今、足を強く踏みしめたろ?
その動作一つで大体次の行動が六割は予想できるんだぞ。」

鳳仙
「な、なるほど・・・」

優太
「やるにしても構えを取る程度にして、『速鳥』をする癖をつけないと・・・」

鳳仙
「うん!
次から気をつける。」

優太
「ま、踏みしめると言う行動をフェイントに使うってこともできるんだけどな・・・」

鳳仙
「え、どういうこと?」

優太
「いや、今は無駄無く『速鳥』を使えるようになるのが先だろ?
手合わせはまた今度にして、今日はそこら辺を突き詰めてみるか。」

鳳仙
「うん!ダンナお願いします!」



東の空から微かに太陽が姿を現した。
それを背にしながら、二人は太陽が昇るまでの間修行を続けた。
その間、鳳仙は何度も謝っていたと、道行く人は語っていた。








「へぇ、トレーニングですか・・・それは立派だと思いますよ。」

鳳仙
「うんうん、でしょ?
オレも日々、精進しているってことさ・・・」


「精進するのは自由なんですけどね・・・
その度にこんな大怪我して帰ってくるようだと、主に私の負担がおおいに増えるんですけど・・・」

鳳仙
「そ、それについては謝るけどさ・・・
お、オレだって怪我の一つや二つするよ・・・」


「それはそうですね・・・
でも、もっと注意していれば防げたんじゃないですか?」

優太
「いや、えと・・・蓮、あんまり鳳仙を責めないでやってくれよ・・・
オレの特訓に無理に付き合わせた結果な訳でだな・・・」

鳳仙
「何言ってるのダンナ!!
むしろオレが無理に・・・!」


「はいはい、もう分かりましたから・・・
二人ともあまり熱くなり過ぎないようにしてください。」

優太鳳仙
「「はーーーい・・・」」

メダ
「思ったより元気みたいだな・・・」

優太
「ああ、オレ自身ビックリしてるぜ・・・」

メダ
「『龍皇氣』・・・
普通の『氣力』と違って途轍もない回復能力だな。」

アルヴィス
「ふむ・・・まあ『神獣』の一角、龍の力をその身に宿している訳じゃからな。」

優太
うおっ!?ジジイ居たのか・・・」

アルヴィス
呼ばれて飛び出てアーーールヴィーース!!!

優太
やかましいわ!!!

アルヴィス
「よし、それだけ陽気に元気に突っ込めるなら問題なさそうじゃな。
着いて来い、『波動』の修行をつけてやろう。」

メダ
「修行?」

優太
「ああ、オレも次の段階に進まないとならないらしくてな・・・
ちょっとそのために・・・」

メダ
「そう言うことか・・・だったら抜け駆けは許さん。
オレも行くぞ。」

優太
「お前、戦団の仕事とかいいのか?」

メダ
「別にオレが居なくたって問題無いさ・・・
留守を任せられる奴はいくらでもいるからな。」

優太
「大戦団は言うことが違うな~~・・・まあ、別にいいけど。
オレもお前が居た方が捗りそうなのは確かだし。」

メダ
「決まりだな。」

アルヴィス
「メダも来るのか?
まあ、ワシは何人来ようが構わんがのう・・・」







アルヴィスに付いて行くと『暁館』の庭へ出る。
そこには何故かアラドと由紀の姿が見て取れた。
変わった組み合わせだなと思いつつも、優太はアルヴィスの後を歩いていく。


アルヴィス
「まず始めに言っておくぞ。
優太とメダは『波動』の修行を行うが・・・
これは習得まで最短でも半年はかかる。」

優太
「大丈夫。物覚えは悪くないから・・・
三日くらいでどうにかしてやる。」

アルヴィス
「不可能じゃな。」

優太
「やってみないとわかんねぇじゃねぇか。」

アルヴィス
「お前は確かに何度か『波動』紛いの物を使ったことがあるようじゃが・・・
本物の『波動』はそんな物とは一線を画く代物・・・生半可な覚悟では習得なぞできんぞ。」

メダ
「だ、そうだが・・・?」

優太
「それでも、オレは早く奏を助けに行きたい・・・!
それには時間が無いんだ!!
アイツが言っていた儀式まできっと時間なんてほとんど無いはず・・・!」

アルヴィス
「そうじゃな。
確信は無いが、次の満月まではまだ五日はあるのう。

優太
満月?

アルヴィス
「多分じゃがな・・・そう言った儀式という物は、何らかの節目に行われる可能性が高いと見るべきじゃ。
そう言った点から予想するに、次の満月辺りが妥当だと思えてのう・・・
それに、儀式にはそれなりの準備が必要じゃとすれば・・・
五日というのは調度良い期間だと思えるのう。」

メダ
「確かに、説得力はありますね。
絶対そうとは限りませんけど・・・」

アルヴィス
「ま、だからと言って闇雲に探すわけにもいくまい?
その儀式をする場所の当てはあるのか?」

優太
「そ、そういえばそれはまるで・・・ど、どうしよう・・・」

アルヴィス
「そこら辺のことは心配するな・・・既に知り合いに頼んで調査してもらっとる。
お前が言っていた特徴の人物なんぞは目立つからのう。
どこかしらで目撃されている可能性は高い。
そこから当てをつければいい。」

優太
「と、とりあえずそこら辺は分かった・・・だけど『波動』はどうするんだ?
ジジイの話じゃあ半年は確実にかかるんだろ?」

アルヴィス
「それも問題無い・・・
と言うのも、由紀ちゃんが居たから可能な話じゃがな。」

優太
「は?」

由紀
「優太、精神と時の部屋って分かるよね?」

優太
「へ?あ、ああ・・・
ドラゴンボールに出てくる修行とかする時に使ってたアレだろ?
アレがどうした・・・」

由紀
「実は、アレに似た物を私の『次元力』なら作れるんだよ。」

優太
はぁぁあ!?マジで!!!?

由紀
「うん。中での一年がこっちの一日だよ。
人数制限も、滞在限界時間も無いし・・・
中で消費した時間(歳)は出てから私が元に戻すよ。」

優太
「つ、つまり・・・『波動』を余裕で習得した上で違う修行もできるってことじゃないか!!」

アルヴィス
「ほほう・・・余裕、か・・・
優太、ワシの言葉をちゃんと聞いておったか?
最低でも半年と言ったんじゃぞ?
普通なら、一年かかっても習得はできん。普通、ならのう。」

優太
「おいおい、オレはやると決めたらやるぞ。
気合と根性で、半年以内にキッチリ『波動』を習得してやるぜ!!」

アルヴィス
「よし、それだけ言えれば十分じゃのう・・・。
なら、お前ら二人にはみっちりと『波動』を教え込むとしよう・・・。」



メダはふとアラドの方を向き直る。
アラドの顔は少しばかり暗く沈んでいるように見えた。
心配になったこともあり、確認も込めて聞いて見ることにした


メダ
「アラド、お前も行くみたいだが・・・」

アラド
「ん、ああ。ちょっと思うことがあってな。
オレも少しくらいは修行しないとと思ってさ・・・」



そう言うアラドの横顔に微かな決意を感じ取る。
メダはそれ以上何も聞くまいと口を閉じた。
変わりに励ましの言葉でもかけようと思えたからだ。


メダ
「そうか。お前もやっと副団長の自覚が出てきたか・・・頑張れよ。
お前ならオレの背中を任せられる奴になってくれるって信じてるからな。」

アラド
「ああ・・・まあ、任せとけよ。」

由紀
「空間の準備はもうスグできるから・・・もうちょっとだけ待っててね。」

鳳仙
「ちょ、ちょっと待って!!
お、オレも行く!!」

優太
「鳳仙、もう治療は終わったのか?」

鳳仙
「うん、もうばっちり!!いつでも行けるよ!!」


「いやいや・・・普通だったらストップかける程度にはダメージ残ってますからね・・・」

鳳仙
「だ~~か~~ら~~!!大丈夫だって!!
これくらいの傷へっちゃらだ!!」

優太
「一応本人は大丈夫だって言ってるし、大丈夫なんじゃないのか?」


「優太さんは甘すぎますからね・・・
本当だったら優太さんだって動けるはずの無い大怪我だったはずなんですけどね・・・」

優太
「オレは本当に大丈夫だ。
もうこれ以上寝てられねぇよ・・・奏のことも心配だしな!」


「・・・優太さん。」

優太
「オレはこの修行で強くなる・・・
そして今度こそアイツの手から奏を取り戻すんだ!!」



そう言った優太の瞳はいつかの強い意志の炎を滾らせていた。
蓮はそれを知っている。
あれはあの夏の夜、赤龍ヴァルヴェルドに傷つきながらも挑んで行った時のそれと同じ光だった。
蓮は不安に思うと同時に、少しばかりホッとしていた。
優太は確かに無茶がすぎる。
だが、きっと優太はやり遂げるんだろうと確信が持てた。
あの日も、優太は龍を打ち倒し、この国を救ってくれたのだ。
それ以降も、愛依の家庭の事情を何故か解決していたり、鳳仙を洗脳から救い出したり、唯の大事なヘアピンを探し出してきたり・・・
何時だって優太は皆のために戦ってくれている。
そんな彼に、蓮は息を一つついてから口を開いた。



「無理だけは、しないでください。」

優太
「ああ、できる限り・・・」

由紀
よしっ!!



由紀が両手を強くあわせ、合掌する。
パンッ!と乾いた音が響くと同時、由紀の正面に白い扉が出現する。
空間に忽然と現れた扉。
微かに扉の周囲が歪んでいるように見える。
この先に、精神と時の部屋のような物があるのだろう。


由紀
「準備できたよ!!これで大丈夫!
かなり安定した空間だからどれだけ無茶苦茶なことしても壊れたりしないと思うよ。」

アルヴィス
「それは安心じゃのう。
場合によってはかなり凄まじいことになる予定じゃしのう。」

優太
「(それはそれで何をさせるつもりなんだ・・・)」

アルヴィス
「それでは行くとするかのう・・・。」



アルヴィスが扉を開き、中へと入っていく。
それに続くようにメダとアラド、鳳仙が順々に入っていく。
最後に優太が扉を潜ろうとした時、


由紀
「優太・・・」



由紀に呼び止められた。
優太は顔だけ由紀の方向を向け、なるべく軽く、いつもどうりに、


優太
「行って来る。」

由紀
「うん、いってらっしゃい!頑張ってね!!

優太
ああ!



それだけ言い合って、優太は扉の向こうへと走っていく。
優太の姿が小さくなるにつれて、扉が少しづつ閉まり、ゆっくりゆっくりと扉が閉じていった。






続く。。
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[ 2014/01/03 00:00 ] 小説(連載版) | TB(0) | CM(1)

あけましておめでとうございます。
新潟の実家に帰省中なんですがパソコンの充電器を忘れて内蔵バッテリーを省エネモードで使って細々とやってますよ。
おかげで私の鎮守府は図らずも正月休みと相成りました。
ちなみに今現在は残り26%の状態で一時間半弱の状態です。
[ 2014/01/03 13:56 ] [ 編集 ]

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