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もしかすると。。

今回は「東方妖々夢」のテーマ作ってきました。
東方妖々夢1(PSP)
以下アイコンイメージ↓
幽々子(げ~む) 妖夢(みゅ~じっく)
紫(ゆ~えむでぃ~) 藍(ぴ~えすぴ~あっぷで~た)
別壁紙はこちら↓
東方妖々夢2(PSP)
ダウンロードはあぷろだあたりからどうぞ。。
来週辺りから何かを決断しないとならないかもしれませぬ。。
そしてあまりの忙しさと時間の無さに、まるで書くことが思いつかぬ。。
ぼちぼちこっちも更新中「げ~むな日々Lv2」頁へ
じゃ、今日の所はコレで失礼!!ノシシ


~雪徒家のポスト~




「ナオさん」
バイトのシフトってそんなに自由に変更できない物なのか。
まあ、やったことないから何も分からないのだけれど・・・
もしかしたら他の人との兼ね合いで予定が詰められていないだけかもしれない。
5、6万稼ごうと思うと結構働かないとならないのでわ・・・
それすらも知らない世間知らずなオレ!!
大丈夫だろうかと自分自身心配になってきたぜ・・・


~過去物語~「唯篇」(15)






オレが気付いた時、太陽は西の空に軽く沈んでいた。
あの後、何故か山本先生に色々な時間外作業をやらされ・・・
気付くとこんな時間までやらされてしまっていた。
断らなかったオレも悪かったと思ったが、流石に理不尽さを感じずにはいられなかった。
そんな訳で一通り文句を言ってから帰ってきたが・・・
何かこの調子だと後日の農当もこうなるんじゃないのかとか考えてしまっていた。
そんな時だった。
自転車置き場に向かうために、オレは二号館と三号館の間にある道を歩いていた。
すると、どこからか人の歌声が聞こえてきた。
耳を澄ますと三号館の上の方から聞こえてきているようだ。
オレの足は自然とそっちの方へと向かっていた。





三号館の四階、一番西奥の部屋から声は聞こえてきていたようだった。
そこは音楽室だ。
どっかの部活の練習かとも思ったが、聞こえるのは一人の声だけなので気になって来てしまっていた。
音楽室の戸に窓はついていないので中を窺うことは出来なかったが、外からでもその歌声がとても良いものだと言うことだけは分かった。
何と言うか、心に直接響いてくるような、そんな感覚。
普段聞いているどんな歌よりも、素直に感動することが出来ていた。
パタリと歌が止む。
オレは少し残念に思った。
もう少し聴いていたかったのに・・・
すると自然と戸を押し、開いていた。
そして、オレは拍手をしていた。
その拍手に気付いたのか、夕日に照らされた音楽室に佇んでいた少女がこちらを向いた。
何故かブラウスの胸元に変なバッジをつけていたのが印象的だった。
しばらくキョトンとした感じで状況が理解できていないようだったが、スグに慌てたように顔を朱に染めた。
それはそうだ。
人知れず歌っていたつもりだったのに、何故かそれを聴かれていて、拍手までされたのだ。
流石に恥ずかしいと思う。
こっちも何だか恥ずかしくなってきた。
それを誤魔化すようにオレは口を開いていた。


『スゲェ上手かった!!
知らない曲だったけど・・・兎に角上手いって思った!!』



と・・・
それに対し、彼女は少し慌てながらもちゃんと返事を返してくれた。
その後、話を聞くと彼女・・・唯は友達の作り方が分からず、少し悩んでいるようだった。
オレはその気持ちが微かだが分かった。
オレも数ヶ月前までは友達を作ろうとかそういう状況でもなかった。
悩んでいることはまるで違ったが、何故か力になりたいと思えた。
オレにも何か出来るかもしれないと思うと、不思議と口から色々なアドバイスが飛び出してくれた。
それを聞いた唯は少しだが自信が出てきたようだった。
オレ達は普通に友達になっていた。
友達なんて作ろうと思って作る物じゃない・・・
よくそう言っている奴が居るが、この時ばかりはそのとうりかもしれないと思えた。
それから数週間後・・・
何故か我が家に唯とその妹の愛依が引っ越してくることになった。
理由は、親が出張から数年単為で帰ってこれなくなったため、若い娘を置いておくのは危険だからだとか何とか・・・
それで何故我が家に?とかツッコもうかとも思ったが・・・
既に前例が何度もあったため、何だか軽く流せてしまえる自分が居た。
慣れるって怖い・・・そう思った瞬間だった。







三号館。
ここは基本的に開放されていない。
一時から体育館で始まる有志のライブ等を見に行っているのか、それとも元々人が居ないからか廊下はシンと静まり返っていた。


??
「・・・・・ここだったな。」



鍵を戸に入れ、回す。
すると静まり返った廊下に鍵の開く金属音が響いた。
戸が静かに開かれる。
そして、


??
「あ、ごくろうさまで~~す。。」



室内から声をかけられる。
あまりに突然のことに冷や汗がでる。
振り向いて逃げるか・・・そんなことを考えた辺りで何か見えないものに体を引かれる感覚に襲われる。
気付いた時には前のめりに教室へと倒れこんでいた。
体の自由が何故か利かない。


??
「やっぱりな。
盗難があったて言うクラスが悉く仮装をするクラスだったから・・・
もしかしたらと、息を殺して待ってたらビンゴだったみたいだな。」

??
「ふ、福島・・・!」

優太
「本当にお勤めご苦労様です。
服正先生・・・」

服正
「・・・・・」

優太
「細かいことは抜きにしましょう。
唯の・・・いや、オレのクラスメイトから盗んだ物を返してください。」

服正
「なんのことだ?」

優太
「あ、現行犯でおさめたのにまだ言い逃れするんすか?凄いですね。」

服正
「私は見回りでここに来た!
鍵がかかってるか確認しただけのことだ!!」

優太
「だったら戸が開くか開かないか確認するだけで良いじゃないですか・・・
自分で墓穴掘ってますよ?焦ってるんですか?」

服正
「そ、そもそも・・・お前こそどうしてここに居る!!
オレなんかより、お前の方が怪しいだろう!!
オレが来る前からこの教室に居たんだろ!??

優太
「居ましたけど・・・
でもここ、オレの妹のクラスが使ってる教室ですし・・・ちゃんと許可は取りましたよ?
なんなら電話で確認取ります?
直接本人たちに確認しに行ってくれても良いですけど・・・」

服正
「ぐっ・・・!」

優太
「何だ、イチイチ推理タイムとか設けないとダメなパターン?
面倒だな・・・でも時間も無いし、まいていくか。」



そう言って優太は立ち上がる。
そして服正の前に落ちていた鍵の束を拾い上げ、それを人差し指でクルクルと回す。


優太
「そもそも・・・鍵なんてかかってなかったんですよね?」

服正
「な、に?」

優太
「二階の教室・・・オレ達の教室以外全部開いてたんでしょ?
自分で言ってたじゃないですか・・・『戸締りのクセが無いから鍵をかけてない教室がある』って・・・」

服正
「!!」

優太
「多分事件当時、あの階で唯一鍵がかかってたのがウチのクラスだけだった。
まあ、コレだけ聞くと何が何だかといった感じだけど・・・」



優太は窓の方に向かって歩き出す。
窓に手を掛けると、その窓を開ける。
すると外から冷たい風が軽く吹き込んだ。
再度、服正の方を向き直り、優太は話を再開する。


優太
「簡単な話なんですよね。
鍵を開けて、閉めて出て行った奴が居たんだ。
そして、同じ階を徘徊していた柿沼達・・・誰がどう考えても柿沼達を怪しむのが普通だ。
でも、それだとおかしい所がある・・・分かってますよね?」

服正
「さあ・・・そもそもオレには良く分からない話だよ・・・」

優太
鍵が閉まってたことですよ。
何で鍵を持ってないはずの柿沼達が鍵を再度閉められるんです?」

服正
「そんなのどこからか鍵でも調達したんだろ・・・」

優太
「え、でもそれだとおかしくないですか?
だってスグ隣の教室でも同じような盗難があったのに、そっちの教室は鍵が開きっぱなしでしたけど・・・」

服正
「・・・・・」

優太
「順序良く説明するとこうでしょ?
あなたは柿沼達があの階の教室を狙うのを知っていた。
いや、予想していた、かな?
まあそこら辺はオレにも良く分かってないことなんですが・・・
事件当時、先生は柿沼達が教室に入るのを隣の一号館辺りからでも確認したんでしょ。
ウチの校舎は縦に並んでるから隣の校舎からでも見ることは可能だ。
それを確認した先生はスグにオレ達の教室に鍵を開けて侵入、そして一旦中から鍵を掛けて、制服を盗んだ。
そして柿沼達が通り過ぎた辺りで外へ出て、再度鍵を閉めて逆の方向に逃げる。
多分こういう順番だと思うんですよね。」

服正
「穴だらけの推理だな・・・」

優太
「ああ、それは思います。
基本的に証拠も無い、ただの絵空事ですからね。
でも、確たる証拠があれば・・・」

服正
「そんなのあるのか?
オレがやったと言う証拠が・・・」

優太
「うん。」

服正
なに!?

優太
「こればかりはそう簡単に見つけられなかったんですけど、今やっと見つけましたよ。」

服正
「・・・?」

優太
「この鍵の束・・・全部自分で作ったんでしょ?
鍋ちゃんに確認を取ったらマスターキーは職員室に置いてあるし、合鍵として渡した鍵も本人達が所持していた。
じゃあ、この鍵は?」

服正
「そ、それは・・・」

優太
「良く見るとオレ達が使ってるロッカーの鍵に似たのまである・・・
服正先生、同じようなこと何度もやってたんですね。
だからこんなに鍵が束であるんですよね?」

服正
「だ、だが・・・!
それがオレを犯人だと断定する要素にはなりえないはずだ!!」

優太
「まあ、そうですね・・・でももっと直接的な証拠があるんですよ。
そもそも、この部屋に鍵まで使って入ってきた時点で先生が何かしているのは明白なんですからね。
そう思うだろ?山本。

服正
えっ!?



教室の調度後ろの戸の方にもたれかかるようにして山本は立っていた。
位置的に服正からは見えていなかったようだ。
山本はゆっくりと服正の元へと歩み寄っていく。
目に見えて服正が動揺しているのが見て取れた。
優太一人だとしたら、言い逃れのしようもあっただろう。
だが、優太以外にこの状況を見たものが居たら?
その人物が優太のような生徒ではなく、もっと責任のある立場にある人物だったなら・・・
この状況で、誰がもっとも怪しく、調査を必要としなければならないかがハッキリすると言う物だ。


山本
「そうみたいだな・・・
少なくとも、一つ前の盗難が服正先生の仕業かどうかは分からないが・・・
この部屋に鍵まで使って入ってきたことには何か深い理由があるんだろう。
ハカセ、オレに任せてもらえるんだよな?」

服正
「あ・・・あ・・・!」

優太
「ああ。悪いけど頼むわ・・・
オレはちょっくらこの鍵使って家捜ししなくちゃならないからな。」

山本
「あ、でも最終的に返すんだぞ?
一応物的証拠なんだから・・・。」

優太
「おぅ、分かってる分かってる!
山本も頼むぜ。
まあ別に辞職まで持ってけとか、警察沙汰にしろとまでは言わないけどさ。。」

山本
「元々そんなつもりも無いわ。
ま、オレの判断だけでどうにかなるもんでもないけど・・・」

優太
「じゃあオレは行くぜ。
時間が無いからな・・・」



優太は走りだしていた。
時間はもうそんなに無い。
探すにしても場所を限定する必要すらある。
まず探すなら服正の周辺だろう。
鍵の束を見る。
ご丁寧にどれがどこの鍵かということが書いてある。
その中でも何故か赤いマジックで書かれた物が一つだけあった。


優太
「薬品庫?えっと・・・外にある奴か。
て言うか多分ここな気がするぜ・・・
薬品庫なんて科学教師以外入らないし、どうせ体育館から一番遠い位置にあって最終的に間に合わないような場所にあるんだろ?
演出上、必須だよなーーーこういう展開。」



優太はそうぼやきながら階段を駆け下り、上履きも履きかえずに三号館から外に飛び出した。
薬品庫はここからなら別に遠くも無い。
三号館の反対側に位置する情報処理塔と弓道場の裏手にあるのだ。
人目に触れるような場所でもないし、完全にビンゴのように思う。
時間をチラリと確認する。
もう、ほとんどと言っていいほどに時間が無い。
それだけを確認し、優太は全力で走った。





幕の向こうから大きな声で催促の声が聞こえてくる。
舞台の進行スピードが取り分けスムーズに進んでしまったお陰で、唯達のライブ開始が十分繰り上げられていた。
が、その幕は五十七分を過ぎた今でも上がることはなかった。



「・・・・・」



既に準備を終え、唯もそのメンバー達もステージの上に揃っていた。
だがしかし、主賓であるはずの唯がまるでやる気を取り戻せないで居るのだ。
これでは幕を上げてもまともなライブが出来るとは思えない。
そのため、今は少しでも時間を稼いでいる所だ。
が、痺れは当の昔に切れていたのだ。


役員A
「ふ、副会長・・・もう時間が・・・」

川鍋
「いや、もう少し・・・、もう少しだけ待てないか・・・」

役員A
「む、無理です。
開始時刻はとうに過ぎてるんです!!
コレ以上は騒ぎになってもおかしくありません!」

川鍋
「だが、しかし・・・」

生徒会長
「ええい、もう待てんよ!!
オレだって唯ちゃんの歌が聴きたいんだ!!
責任はオレが持つ!!幕を上げろ!!!

川鍋
「ま、待ってください!!
まだ大事な物が届いてないんです!!もう少しだけ・・・!」

生徒会長
「ひつこいぞ!!やると言ったらやるんだ!!
早く幕を上げろ!!!上がれば嫌でもやる気になってくれるはずだ!!
オレは唯ちゃんを信じてる!!!


「ユウ、ちゃん・・・」



そして、幕が上がる。
唯の瞳に、未だ光は戻らない。






薬品庫の前まで辿り着くと、鍵を差し込んで開く。
妙に重い扉を開けると中から独特の臭気だ漏れ出てきた。
あまり長居したい場所では無いと思えた。
薬品庫内は暗く、手近の壁に電気のスイッチも無く、優太は携帯のライトで中を照らした。
すると、スグ目の前に鞄のような物が見えた。
走り寄ってチャックを開けると、


優太
「うおっ!?制服がこんなに・・・!
マジでどれだけパクってるんだよあの変態教師・・・」



優太ではどれが唯の制服かまでは分からなかった。
そもそも入ってるかすら怪しい。
一つ一つポケットを確認している暇も無い。
時計の長針は既に十二にかかろうとしている。
十二時五十九分。
もう考えてる時間すら惜しい。
て言うか誤差の範囲で幕が上がっていてもおかしくない時間だ。


優太
「くそっ!!もうこうなりゃあヤケだ・・・!!」



優太は鞄を持ち、薬品庫を飛び出す。
そして、


優太
「本当なら使いたくないけど・・・『速鳥』を使えば・・・!」



足に『魔力』を集中させ、瞬時に解き放つ。
すると人体の運動能力を軽く超えた速度で体が進むのがわかる。
もうほとんど瞬間移動のように、地面を高速で蹴りながら体育館へと飛んだ。
上履きの底が抜け、下の靴下すら破ける。
煩わしくなり、優太は上履きを靴下ごと脱ぎ捨てた。
素足になった優太はさらにその足で強くコンクリートの地面を踏みしめる。
足に『魔力』を練りこんであるとはいえ、石を踏めば痛い。
むしろ普段より強く地面を踏みしめる分、小石ですら足に突き刺さってしまっていた。
だが、それでも走るのを止める訳にはいかない。


優太
「ダメだ、タダ走るんじゃ間に合わない・・・!
こうなったら・・・!」



優太は手に『魔力』と『氣力』を集める。
正直、体内でアクセルがかかっても居ない状況で、一定以上の『魔力』、『氣力』を使うとかなりの負荷がかかるが、気にしてなど居られなかった。
固定化した『魔氣』を具現化させる。
それは奏が使っているような柄尻を鎖で繋がれたナイフだった。


優太
「げ~むでは簡単にやってたが・・・
現実的にはどうなんだか・・・!試してみるか!!!」



優太は地面を思い切り蹴る。
『速鳥』の加速も加わり、優太は高く、高く空を駆けた。
目の前に食堂の屋根が見える。
優太はその上にある大きなタンクの頂点付近目掛けてナイフを投げていた。
柄尻に取り付けられた鎖が見る見るうちに伸びていく。
ナイフが刺さると同時に優太は伸ばした鎖を短く戻した。
すると、その体をグンと引かれる。
タンクが眼前に迫る。
優太はそのタンクを思い切り蹴り、それを飛び越える。
眼前には体育館が見えた。
優太は再度ナイフを体育館の壁へと投げる。
そして同じようにして鎖を短く戻すようにして、一気に体育館へ向けて飛んだ。
が、あまりにも急いでいたため、優太は一番大事なことに今更気がつく。
それは、


優太
「やべ・・・このままだと窓割って突入する展開に!?
そ、それは流石にまず・・・!!」



考えている暇など無かった。
見る見るうちに窓が迫る。
ぶつかる、割れる、大惨事・・・
と思ったその瞬間、視界がボヤケ、何故か窓ではなく木張りの何かに頭からダイブしていた。
瞬間的に障壁が働き、顔の皮が摩擦で剥がれたとかそう言うのは無かったがかなり痛い。
落ちたときに鞄を手から離してしまい、凄い勢いで叩きつけられたからか端の部分が裂け、中から大量の制服がそこら中に散乱した。


優太
「お・・・!お・・・!?
よ、良かった・・・瞬間的に次元跳躍して・・・!
て言うかここどこ?」



良く見ると卓球台などが置いてあるのが分かる。
ここは体育館の二階スペースだと言うのが分かった。
優太は階下を見下ろすため、近くの手すりまで寄っていた。
すると下はザワついているようだ。
見ると幕が上がっている。
その中心には唯が立っていた。
が、その顔にまるで覇気が無い。
その暗く沈んだ顔を涙が伝っている。
間に合わなかった・・・?
唯の表情からそんなことを優太は連想した。
が、優太はその場を振り返った。
さきほどの衝撃で鞄が裂けて中身が散乱してしまっているのだが、その中に見覚えのあるバッジのついた制服があったのだ。
優太はその制服のポケットに手を突っ込む。
すると、二つの細長い何かが指に触れる。
優太はそれを掴むと、


優太
唯ーーーーーーーーーーーーー!!!!!



体育館中に響く声で叫んでいた。
そして、優太は力の限り二階から飛び降りる。
もうこの瞬間に周囲から逆の意味で歓声が上がる。
そんな物、優太には聞こえてすらいなかった。
ボロボロになった足で一階に降り立つと、優太は真っ直ぐ舞台の方へと歩いていく。
足を引きずるように一歩、また一歩、歩いていく。


優太
「お前、何やってんだ・・・!
みんなお前を見に来たんだぞ!お前の歌を聞きに来てんだぞ・・・!
そんな時に、こんな時にお前は何してるんだよ!!」



ギャラリーが道を開ける。
その間を抜けるようにして進み、優太は舞台に飛び上がる。



「私には無理だったんだよ・・・
歌だって特別上手い訳でもないし・・・
歌詞も良く間違うし、音だって外すし・・・
今日だって、こんな些細なことで何も出来なくなっちゃうんだよ?
自信なんて、持てないよ・・・!」

優太
「そんなことない!
少なくとも、ここに集まった奴らは、お前の歌を・・・お前らの演奏を聴きに来てるんだ!!
自信を持てよ、お前の歌は・・・誰かの心を感動させるだけの力があるんだ!!


「でも・・・でも・・・!やっぱり、私・・・!」

優太
「じゃあ、これでいいか?」


「え?」



優太は唯の前髪を右に軽く寄せる。
そしてその髪を軽く手に握っていた髪留めで留めた。
その髪留めは何の飾りも無い、ただの髪留め。
しかし、その髪留めは・・・



「これ・・・」

優太
「そういえばオレがやったんだったな。
そのつまらない髪留め・・・マジでセンス無かったな、ワリィ。」


「・・・ううん、そんなこと無いよ。
これがあるから、私・・・歌えるんだ。
この髪留めが自信をくれる。」



沈んでいた唯の表情が少し柔らかくなった気がした。
唯はしっかりと前を見据えると、その瞳に優太を映す。



「何だか、やる気でてきたよ!!ふんす!!!

優太
「そっか・・・よし、じゃあ頼むぜ。
オレも後ろで聴いてるから・・・」



そう言って優太は舞台から飛び降り、一人体育館の後ろへと消えていく。
その背中を見送り、唯は涙を拭った。
唯は一歩前に踏み出す。
そしてマイクに向かって話す唯は、既にいつもの唯に戻っていた。



「みんなごめんね!もう大丈夫!!
今からガンドコ歌っちゃうからね!!!
よし、それじゃあ始める前に、ちょっとメンバーの紹介を・・・」



ズコッ!っとみんながこけるのが見て取れた。
何でもいいから始めろとかメンバーに言われ、唯は音楽に合わせてギターを弾き始める。
みな今までのことなど忘れ、盛り上がり始める。
唯が歌い始めた。
その歌は完全にそっち系のアニソンだったのだが・・・
そんなこと誰も気になどしていなかった。
気分が盛り上がれば曲など何でも構わないのだ。
優太は後ろで座り込むと、舞台上の唯達を眺めながら歌を一緒に口ずさんだ。
本当に、唯の歌は心に響く。
足の痛みが今更襲ってきていたのだが、それすら忘れるほどの高揚感を感じずには居られない。
全てを忘れ、優太も体育館中の観客も聴き入っていた。








『おい、本当にそんなのでいいのか?』


そう聞き返したオレに対し、唯は笑顔で返してくれた。


『うん、コレが良い。
だってユウちゃんが選んでくれたんだもん。。
何だか、視界が広がった気がするし・・・』



そう言いながら淡く輝く髪留めを撫でる。
そして唯は再度優太に向き直ると、


『ありがとう、ユウちゃん!
何だか私、変われた気がするよ!』



ほんの少し、髪を止めただけだけど・・・
唯にとってはそれだけで、世界が広がるような心地だった。
二人は並んで歩いていく、これからはもっと色々なことに積極的に取り組もう。
きっと、その一歩が自分の中の世界を広げることになると、唯は思ったからだ。
気付いた時、唯は走り出していた。
これから始まるのはきっと、きっと楽しい時間に違いないと、唯は思った。






続く。。
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[ 2013/08/09 00:00 ] カスタムテーマ | TB(0) | CM(1)

私のPCが悪いのか、何故か昨日、一昨日は見れなかったんですよ。

で、明日の夜から帰省するので、明日バイト先に15日以降のシフトが張り出されているか確認に行こうと思います。

先週は水曜日に友達に誘われ、以前行った店でカラオケをしたり、土曜日には自分専用で使っていたロンドン五輪のときのマクドナルドのコップが割れて指を怪我したりと微妙な一週間でした。
カラオケでは、ストパンの「Sweet Duet」や、ガンダム種の「Believe ~TV size~」、「マジンガーZ」などを歌たのですがこれらは本編映像が入らないんですよ、なのに、「重甲ビーファイター」、「ビーファイタ―カブト」には、本編映像、しかもループ無しです。
今カラオケ業界はメタルヒーロー押しなんでしょう?
[ 2013/08/11 21:42 ] [ 編集 ]

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