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巷では夏休みだってさ!なら色々サービスするか!!だって夏休みだしスペシャル!!!って言っておけば興味を惹けると思いました。。

今回はレミリアフランのテーマ作ってきました。
レミリア&フラン1(PSP)
別壁紙はこちら↓
レミリア&フラン2(PSP)
ダウンロードはあぷろだあたりからどうぞ。。
そういえばずっとネタにしなかったんだけど・・・。
コメ返に基本、がつかなくなったよな。
なんつーかさ・・・、こっちの方が楽だったからね!!
オレは普段から楽か楽じゃないかでブログ運営をしてる節が・・・。
と、そういうどうでもいい話は置いとこう。。
七月もあと残すところ二日だ
八月が来るぜ。
八月からは、つまり次回からはやっとこさ『花映塚』を作っていきます
リクはまだ受け付けるけど、作るのは花映塚後か、その次の風神録後か・・・。
何でもいいからそろそろ前に進ませてください。
つーことは次回から東方語書かないといけないんじゃね?
あ、ヤヴェ・・・それは考えてなかったな。
温泉語はもう書き終わってるからいいけど、東方語は手付かずだ・・・。
ああ、今から何人か分を書き溜めようかなーーー。。
ま、なるようになるだろう。
次回は「リリーホワイト」を作ってきます。。
あ、スペシャル企画~温泉語~『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』を今回は最終話まで一気に載せます。。
それなりに長いから気をつけてねーーー。。
じゃ、今日の所はコレで失礼!!ノシシ


~雪徒家のポスト~


「映姫さん」
おkおk。
リクはしかと承った。
まあ作るのはかなり先になりそうだけどな。
月並みな台詞言わせて貰うと・・・気長に待っててください!!




「零さん」
引退しましたか。
まあオレは中学の時はバスケをやってましたね。
バスケをするって言うより、先輩や後輩と遊んでる感の強い部活動でしたけどね。
500ページの宿題って半端無いな。
毎日コツコツやったとしてもかなりかかりそうだな・・・。
色んな意味でげ~むどころでは無いかも知れないな。




「ありとあらゆる物を破壊する程度の者さん」
あ、間違ったのね。
まあ何でもいいんだけどな。
木村さんかっこよかったかぃ。
次回以降もっとカッコイイ(?)シーン満載だぜ。
て言うかあの人結局何キャラ何だか分かんないままオレも使用し続けてると言う。
そうだなーーーオレも夏を題材に一本書きたいな・・・。
でも書きたいことが乱雑しすぎてて逆にどうしようかと迷う日々・・。
オレみたいなのを目標にしないでもっと上にいる人を目標にしといた方が良いと思うな。
のちのちのために。。




「ライドウさん」
ああ、うん。
待たせてごめんね。
とりあえず完成したから良しってことにしといて!!
また何かあったら是非リクしてください。。



「むったんさん」
小遣い0って泣けるな。
まあ色々鬱になりそうなんだろうけどズルズル生きていこう。
その内きっと良いことあるって。
多分な。




「黄緑のアイツさん」
ああ、やっぱ名前書き忘れてたのは黄緑さんだったんだな。
「D」のはね。
あれだよ。
個人差ある。個人差。。
オレもあの時は過剰に書きすぎたとは思う。
でも、コレだけは言わせてくれ・・・。
クリア後のは・・・際どいぜ。。
駿一の出番はアレで実は最後でした。
もっと活躍させたかったけど、もう雑魚残ってないし、残ってるの真面目な殺し屋だけだから流石に一般人は・・・ねえ?
台詞はアレ、仕様だと思う。。
オレも勢いで書いてるから別に台詞一つ一つに意味とかもたせないしね。
まあ、全部そういうわけでもないけど・・・。




「unknownさん」
大会30分前の微妙に慌しいときにコメるから名前を入力し忘れるんだな。。
まあ書き方で大体のアテもつくから別に問題無かったけども。
宿題は気合いで終わらせてくれ。。
木村さんの人気が急上昇してます。
どういうことだ・・・そんなにあのおっさんがいいのか!!?
まあ、カッコイイとは思うけどな。
コールオブデューティか・・・。
そう言えば名前知ってるだけでやったこと無いな。
と言ってもそうやってやりたい物を増やしていると何時までたってもやりたいげ~むが底を尽きないからな・・・。
ほどほどにしないと・・・。。




「ミラゲスさん」
そうだねーー、夏休みだねーー。
しかしもうそういう時期なんだなーーー。
歳を重ねると時間の流れが早く感じるって言うのは満更嘘ではなかったらしい。。
毎日やることあっていいね。
オレも無いわけじゃないけど、地味なのが多くてな。
早く収穫始まらないかなーーーー。
休みが一週間くらいしかないのは確かに泣けるな。。
折角の夏休みなのに初っ端から現実突きつけられて大変だね。
頑張れ!夏休み明けにはきっと人間としてワンランク上に行けるさ!





「名も無き者さん」
「萃香&霊夢」ね。
それは頼まれてなかったな。
リストに入れておくよ。
萃香はまだ作るの先だから結構待つハメになると思うけど気長にね!!





「博麗の庭師さん」
うん。やっぱ妖夢だよそこは!!
でも確かにゆゆ様もセットで揃えたいなそこは・・・。
まあ、お金と要相談だな。。
そして二回コメントきてたけど・・・連打したな?
コメントが二通来てて、二つとも同じ内容だからあっれぇ?って思っちゃったよ。。「さん」


~温泉語~『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』(11)




すみれ
「かすみ!!まずは相手の出方を見るわ!!アンタ適当に突っ込みなさい!!」

かすみ
「初っ端からスゲェ無茶ぶりなんですけど!!」

すみれ
「え、そう?アンタなら簡単でしょ?」

かすみ
「無茶言わないでよ!!相手の使ってる銃は18禁の電動ガンだよ!?この仲居の着物、普通の着物と比べて薄いんだから!!当たったら普通に痛いんだよ!!すみれちゃんが行ってよ!!」

すみれ
「嫌よそんなの!着物が薄いのは私だって同じなのよ!!」

かすみ
「すみれちゃんには無駄にデカイメロンが二つもついてるんだからそれで防げばいいじゃん!!」

すみれ
「アンタね・・・そういうのを公衆の面前で言うのはどうかと思うんだけど・・・。て言うかメロンって・・・そんなにデカクないわよ。これでもHカップよ・・・。」

かすみ
「うっさいな!!HもIもJも関係ないよ!!何ですみれちゃんだけそんなに発育良いんだよ!!私だって同じ遺伝子継いでるはずなのにーーーーーーーーー!!」

すみれ
「知らないわよそんなこと・・・。て言うか早く行きなさいよ。相手もポカンとしちゃってるじゃない・・・。」


「ポカーーン。。」

かすみ
「知らないよ!!それに私は前線で戦えるキャラじゃないの!!むしろ後方支援型なの!!」

すみれ
「いやいや・・・私も前線型では無いかな。むしろ後ろの方に隠れてて、もう相手死ぬかな~って時に狙い撃つタイプだし。」

かすみ
「完全に良いとこ取りする気満々だよね!!私を踏み台にして勝ちを拾おうとしてるよね!確実に!!」

すみれ
「やーねー誤解よ・・・かすみ。私がそんなことする訳無いじゃない。」

かすみ
「いやいや!一行前に言ってた台詞を思い出せこの腹黒女ぁぁあああああ!!!」

すみれ
「誰が腹黒よ!!何よ私がフォローしてやんなきゃ仕事もまともにできないくせにいっつも大きな口ばかり叩いて!!」


「ポカーーン。。」

かすみ
「べっつに頼んでないもん!!すみれちゃんが勝手に私の仕事取るんじゃんかいつもいつも!!」

すみれ
「アンタがどんくさくて見てられないのよ!!」

かすみ
「なっ!!そ、そんなにハッキリ言うことないじゃん!!私だって精一杯働いてるよ!!」

すみれ
「アンタの精一杯程度は私にとっては息をするのと同じくらい簡単なことなの!!」

かすみ
「ううっ・・・!な、何だよ~・・・ちょっと先に生まれたからっていつもいつもお姉ちゃん面してさ!!」

すみれ
「アンタが頼りないのが悪いんでしょ。あーあ・・・出来の悪い妹を持つと姉はいつも大変だわ・・・。」

かすみ
「ふ、ふえっ・・・私だって・・・私だって・・・!!」


「ポカーーン。。」

すみれ
「べっ・・・!ちょ、な、泣くことは無いでしょ泣くことは・・・!」

かすみ
「だって・・・。」

すみれ
「・・・あーはいはい。私が悪かったわ。言い過ぎた。ごめん。」

かすみ
「・・・。」

すみれ
「あー・・・何て言うかほっとけ無いのよアンタは。」

かすみ
「え?」

すみれ
「アンタって昔から不器用だから何でも人より出来が悪かったでしょ?」

かすみ
「・・・別に好きで不器用に生まれたんじゃないもん。」

すみれ
「知ってるわよ。だから私が付いてるんでしょ?」

かすみ
「ふぇ?」

すみれ
「アンタが一人で出来ないことは私が一緒にやってあげるわよ。アンタ一人だとどれだけ時間掛けても終わらない時とかあるしね・・・それに・・・」

かすみ
「それに?」

すみれ
「アンタは私の妹なんだから・・・。私の後ろに居ればいいの。この完璧なお姉ちゃんと一緒なら何でも簡単なんだから。」

かすみ
「ううっ・・・お姉ちゃーーーーーーーーーーーん!!!」


「ポカーーン。。」

すみれ
「あーもう、幾つになってもかすみは甘えん坊さんなんだから・・・。」

かすみ
「えへへ。お姉ちゃん・・・。」

すみれ
「全く・・・。まだ私が付いてないとダメねしばらくは。」

かすみ
「えーー。しばらくじゃなくて・・・ずっと一緒に居ようよーー。」

すみれ
「いやいや、現実的に無理だから。だってその内誰かと結婚とかしたら自然と離れ離れじゃない。」

かすみ
「あ、それなら問題無いよ!」

すみれ
「え、何故?」

かすみ
「私もすみれちゃんも同じ人と結婚すればいいんだよ!!いわゆる一夫多妻制ってヤツ!!」

すみれ
「え、今の日本はそんな体制認められてないけど・・・。」

かすみ
「魔法界に住めば問題解決!!」

すみれ
「あ、そうか。魔法界はそういうの緩いから・・・かすみ、アンタ中々頭がキレるようになったじゃないの。」

かすみ
「ははは!何時までもダメダメなかすみちゃんじゃないのれす!!じゃあ早速未来の旦那様をゲットしに行っちゃおうぜ!!」

すみれ
「そうね。そう言えば何処に行かれたのかしら?」

かすみ
「無線で連絡取れば良いんじゃなイカな?」

すみれ
「それが一番手っ取り早いわね。え~と・・・確かこの番号だったかしら?」


「ポカーーン。。」



ジジ・・・ジジジジジジ・・・!!


すみれ
「繋がらないわねーー。お取り込み中かしら?」

かすみ
「もう少し粘ってみよ!」

優太
『オレだ・・・。』

すみれ
「あ、ユウタさんですか?」

優太
『ん?その声はすみれか・・・どうかしたのか?』

すみれ
「いえ、ちょっとお話がありまして・・・お時間よろしいでしょうか?」





優太
「話~?何だよ・・・。」

由紀
「優太~、誰から~?」

川鍋
「まあまあ由紀さん。プライベートなことかもしれないんだからココは黙って見守ろうよ。」

由紀
「えーー。もうメンドイから無線傍受でもするか・・・まさか兄さんの趣味がこんな所で役に立つとは思わなかったぜ・・・。」

川鍋
「由紀さんのお兄さんは変わった趣味を持ってるんだね・・・。」

由紀
「うん。まあ、変わった兄さんだったから・・・兄さん、元気かな。」

すみれ
『ええ、それなりに重要な話で・・・今のうちに伝えておかないとと思いまして・・・。』

優太
「はぁ?そんなに大事な話ならサバゲーの前に言えば良かったのに・・・何で今更??」

すみれ
『いえ、今さっきコッチも意志が固まりまして・・・後はユウタさんの気持ちを確認するだけなんですけど・・・。』

優太
「???」

すみれ
『私とかすみをユウタさんのお嫁さんにしてくださいませんか!!?ほら、お母・・・女将さんも言ってたじゃないですか。』

優太川鍋
「「ぶーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」」
由紀
「はぁ?お、お嫁さん・・・?しかも・・・親、公認・・・だと・・・?」

優太
「あ、あのすみれさん・・・話が見えないって言うか・・・、完全に意味不明すぎてオレ、頭からずっこけた上に飲んでたビックルを吹きだしたんだけど・・・。」

すみれ
『あ、そうですね。確かに詳細を説明せずにこんなこと言ってしまいすみません。あのですね・・・。』

由紀
「優太ーーー。ちょっと話が・・・。」

優太
「あーーーーーー!!何かオレを呼ぶ声が外から聞こえてくるぞーーーーーーーーー!!!!!オレはもう行くから!!すみれ!話はまた今度ってことで!!!」

すみれ
『え、あ・・・。』



ブツッ!!!





すみれ
「あーあ・・・詳細を説明する前に切られたわ・・・。」

かすみ
「えーーーっ!!」

すみれ
「仕方ないわね。こうなったら直接会って話すのが一番!!行くわよかすみ!!!」

かすみ
「あーーー!!ちょっと待ってよ・・・!すみれちゃん!!」


「おーーーーーーっと!!お前等!!オレを忘れてんじゃ・・・!!」

すみれかすみ
「「邪魔だどけーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」」

「な、何ィィィィイイイイーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」



ドバババババババッババババババババッバババババババババババ・・・ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーィィィィィイイイイイイイ!!!!!!!!!



「う、嘘・・・オレ、かなり強そうな喋り方してたのに・・・他のヤツとは名前の付けられ方が違うからもっと捻った展開があると思ったのに・・・何でこんな瞬殺ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!????」

すみれ
「ある意味捻った展開だったわよね?」

かすみ
「うん。これはこれで他とは違う意味で浮いたね!!」

すみれかすみ
「「雑魚的な意味で!!!」」

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!そんなバナナぁぁあああああああああああああああああ!!!!!





川鍋
「福島君行っちゃったね。」

由紀
「畜生。逃げ足はかなり早いからな・・・後で絞ってやる!!」

川鍋
「あ・・・。」

由紀
「どしたの?」

川鍋
「いや・・・福島君、代えのマガジンを忘れてったみたいで・・・。」

由紀
「な~るほど・・・。じゃあコレを届けるついでに・・・ふっふっふ・・・。私、このマガジン優太に届けてくるから!ここはよろしく!!」

川鍋
「えーー。一人だとかなり心細いんですが・・・。」

由紀
「呼べば誰かが来るよ。じゃ!いってきまーーす!!」





優太
「ふぅーーー。どうにか逃げてこれたな・・・。すみれ達は一体全体何を考えてあんなこと言ってきたんだ・・・お陰でコッチはサバゲー中だというのに命の危機に陥るところだったぜ・・・。」



ピルルルルル!!ピルルルル!!!


優太
「・・・オレだ。」


『ゆ、優太か?た、大変なんだ!!』

優太
「澪?どうした・・・そんなに慌てて。」


『唯が・・・唯が・・・!!』

優太
「・・・唯がどうかしたのか?」


『私を庇って・・・唯が敵に撃たれて・・・ち、血が・・・一杯・・・。』

優太
「はぁっ!!?何で血が出るんだよ!!」


『分からない・・・。突然大きな人が来て、優太に言われて設置した機材を壊したと思ったら、銃をコッチに向けてきて・・・私、恐くて身動き取れなくて・・・気付いたら唯が私の目の前に立ってて・・・それで・・・唯の体から血がどばどば出て・・・私、私・・・!』

優太
「と、兎に角お前は無事なんだな!?今何処に居る!?」


『えっと・・・ごめん。HPはその人に取られて・・・唯を背負ってどうにか渡り廊下までは来たんだけど・・・。』

優太
「分かった。スグに行く!!オレが行くまでそこ動くな!!!」


『うん・・・。』



プツッ!!


優太
「どっちの渡り廊下だか聞きはぐったが・・・唯と澪は『親鸞の間』に居たはずだから・・・そっちに近い渡り廊下の方から当たってみるか!!」





女将
「最初から本気とは・・・アンタも変わらないね。」

ガバル
「なんとでも言え・・・オレは、ただの傭兵だ・・・任務を遂行するためなら・・・手段は選ばん。」

女将
「おもちゃの拳銃しか持ち合わせていない女の子相手でもかい?」

ガバル
「・・・・・。」

女将
「出て行っておくれよ・・・コレ以上何も話すことはないよ。」

ガバル
「あの子達は・・・元気か?」

女将
「当たり前さ。私が責任を持って育ててるんだからね・・・仲居として、しっかりやってくれてるよ。」

ガバル
「そうか。なら・・・オレはオレの仕事をしよう。草壁・・・お前から頼まれた『古代遺産』復活の依頼をな・・・。」

女将
「もう一度言っとくが・・・どんな理由があれ、私の客に手を出すことは許さないよ。ま、優太以下数名は別としても・・・それ以外はただの一般人だ。アンタが本気になったらコンマ一秒もかからないような弱者なんだよ・・・。」

ガバル
「分かった。コレ以上ミスを犯してはオレの傭兵としての名に傷が付く・・・。それだけは、約束しよう。草壁。」

女将
「・・・。」





優太
「澪!!」


「優太!!良かった・・・一人だと不安で・・・。」

優太
「ああ。もう大丈夫だ・・・。ってマジで血が出てるじゃねぇか!!」


「ううっ・・・!ゆ、ユウちゃん?」

優太
「唯、オレが付いてればもう安心だ!今からオレが蓮の所に運んでやるから・・・。」


「ごめんね・・・私がもう少ししっかりしてれば・・・。」

優太
「なに言ってるんだ。お前は澪を体張ってまで守ったんだ・・・何も恥じることはねぇ。」


「ユウちゃん・・・うん。ありが・・・っ痛!!でも、違うの・・・あの人、本当は・・・!」

優太
「唯!もういい!それ以上は喋るな!!澪。急いで『トラブリュ~の間』に戻るぞ!!早く蓮に診せないと・・・!」


「そ、そうだな!!」






「え?もう終わった??」

木村
「ああ。すまんな奏君・・・。」


「な~んだ・・・。私もやっと諦めがついて肉弾戦でやりあう決意をしてきたのに・・・無駄になったな。」

木村
「ははは。すまない。」


「まあいいんだけどさーー。それより、トマト食べるか?結構美味いぞ?」

木村
「それじゃあ、遠慮なくいただ・・・」



木村が奏の手からトマトを取ろうとした瞬間、奏の後ろに人影がうつった。
それは、倒したはずのポッチだった。
木村は自分の過ちに気付いた。
よく考えれば、ブザーは鳴っていなかった。
つまり、まだ勝負は付いていなかったということに・・・


木村
「奏君!!!」


「え?」



ズドッ!!!!
と言う何かが何かを貫く音がした・・・。
それは、ポッチの手に握られていた短槍が、木村の胸を貫いた音だった。
木村は咄嗟に奏を庇い、ポッチの一撃を自ら受け止めたのだ。
短槍が抜き去られると、栓が抜けたように血が胸から流れ出した。



「キムラ!!!」

木村
「だ、大丈夫かい?奏君・・・。」


「ば、馬鹿かお前!!何で私なんかを庇うんだ!!私は吸血鬼だ!!胸に風穴開けられたぐらいじゃあ死んだりしないのに・・・!!」

木村
「そ、そういうものだったのかい?ははは。でも、女の子に怪我をさせたとあっちゃあ・・・おじさん、他の仕事仲間に顔向けできないからね。」


「・・・キムラ!」

ポッチ
「ふん。馬鹿な奴だ・・・。黙って見ていれば、苦しまずに死ねたものを・・・。」


「なに・・・どう言う意味だ・・・。」

ポッチ
「この短槍・・・『紫蝶』には即効性の毒が塗ってある。ものの数分で体中に巡り、最初は全身の痙攣で済むが、次第に、鈍痛、吐き気、意識錯乱などなど・・・苦しむだけ苦しんで最終的に十分で死に至る・・・。もう助からんよ。この毒に血清は無い。入ったら最後・・・死ぬ運命だ。」


「・・・馬鹿か・・・を誰だと・・・。」

ポッチ
「なに?」


「馬鹿か・・・と言ったのだ。私を誰だと思ってる・・・。」



それだけ言うと奏は木村の胸の傷に噛み付いた。
ポッチからすれば意味不明な光景だった。
奏は傷口から瞬時に血を吸い出す。
口内に血液を少量溜め込み、吐き出す。
それを二、三回繰り返す。
すると木村の顔色が少しだけ良くなるのが分かった。


ポッチ
「まさか・・・毒を直接吸い出したのか?」


「こんなおっさんでも、帰りを待ってる『家族』が居るだろ・・・。だったらここでむざむざ死なせるわけにはいかない。」

ポッチ
「よく、知りもしないような相手を救う気になるな・・・。」


「昔の私なら・・・確かにそう思っただろうな・・・。でも、今は・・・あのバカの所為でちょっと考え方変わっちゃったからな。」



奏はポケットから小さなビンを取り出した。
そのビンには紅い血のような液体が入っていた。
ソレを木村の口に流し込む。
そしてその上からトマトを押し込んだ。
木村はかなり苦しそうだった。



「これでよし。さて、と・・・ポッチ・・・とか言ったか?」

ポッチ
「・・・そうだが。何かね?」


メイドさんへの挨拶を考えとけ・・・あと数分後にお前は地獄行き確定だからな。」

ポッチ
「なぜそこでメイドさんへの挨拶を考える必要性が?」


「・・・・・。あ、メイド冥土間違った!!」

ポッチ
「ふ・・・。」


「テメェ!!鼻で笑ってんじゃねぇよ!!私の本気パワーで瞬殺してやる絶対!!」

ポッチ
「できるものならやってみたまえよ・・・。」


「後で後悔しても・・・遅いんだからな!!!」





続く。。




~温泉語~『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』(12)




優太
「蓮!!」


「はい?ああ、優太さん・・・ってどうしたんですか?その血・・・!」

優太
「唯が敵に撃たれて出血してるんだ!!治癒頼む!!」


「撃たれた?BB弾で撃たれて出血するものなんですか?」

優太
「なわけ無いだろ!!考えたくないが・・・実銃を使ってる奴が相手に居るってことだ・・・。」


「なるほど。とりあえず・・・傷を診ます。唯さんをこちらへ。」


「唯ちゃん!大丈夫!!?ケーキあるけど食べる!?」

優太
「ムギ・・・気持ちだけで十分だ。今の唯は痛みでそんなの食べる余裕も・・・」


「け、ケーキ!?た、食べる・・・!!」

優太
「食い意地が痛みを凌駕したよ!!!何かもうお前普通に凄くね!!?」


「傷の方も大丈夫なようです。内臓は外れてますし、何よりキレイに貫通してくれてるので体内に弾丸は残ってないようですし。」

優太
「そ、そうか・・・まあ食欲あるなら問題無いよな・・・。たく、心配掛けやがってよ。」


「えへへ、でも痛いのは本当だよ?」

優太
「そりゃあそうだろうけど・・・それより、その唯達を襲った奴のことを聞かせてくれないか?少しでも情報が欲しい。」


「確か・・・隻眼の大男だったかな?」


「あと、何か全身を黒いマントで覆ってたよね。」

優太
「良かった。特徴ありまくりだ。とりあえず・・・危険人物が徘徊してるからより一層の警戒をみんなに連絡だけしとくか。」

すみれ
「ユウタさん!こんな所に居られたんですか?さっきの話の続きを直接しに参りました!!」

優太
「うおっ!!何か唐突に出現した!?その話はまた後日ってことで・・・あ、そうだ・・・そういえばお前等さ、敵の拠点を襲撃したときに最後何か四角いモニターのようなの見て敵の残数を確認してたみたいだけどアレは何だ?」

かすみ
「いやいや、そんなことは後でも・・・」

優太
「い・ま・す・ぐ・は・な・せ!!」

すみれ
「コレのことですか?」



すみれは着物の胸元から四角い物体を取り出した。
縦横20cmほどで、正直どうやってあんな薄そうな着物の中に入ってたんだろうとか考えてしまう・・・。
谷間か?魔法の谷間なのか??


優太
「コレは?」

かすみ
「簡単に言うとリアルタイムで戦況を調べられる機材だよ。」

すみれ
「まあ、私達は運営の方もやってましたからその流れで持っていたんですけど。」

優太
「この赤い丸と青い丸・・・赤が敵で、青が味方だよな?」

すみれ
「はい。それと、上に出ている数字が今の敵、味方の残存人数です。」

優太
「敵が残り3・・・あ、1人・・・2人減った。」

すみれ
「どうやら相手の主力メンバーを続々と撃破したようですね。」

優太
「なるほど・・・鳳仙と奏がどうにか勝ってくれたか(ネタバレ)・・・と言うことは・・・自動的にこの残った1人が唯を怪我させた張本人ってわけか。」

かすみ
「あ、あれ?この人、何だかコッチに向かってきてるよ?」

優太
「お、本当だ。ま、調度いい。出向く手間省けたぜ・・・コイツはオレがやる。他の連中には近くのHPか部屋に待機するように連絡しといてくれ。」


「分かりました。そこら辺は私に任せておいて下さい。」

優太
「ああ。任せた・・・。じゃ、ちょっくら行って来るわ。」


「はい、お気をつけて。」

すみれ
「ユウタさん。帰ってきたら話の続きを・・・。」

かすみ
「そうだよ!!だから勝ってくるんだよーーー!!」


「ファイトよ!優太君!」


「私達は待ってることしかできないけど・・・精一杯ここで応援してるからな!!」

優太
「よし、お前等の想いは受け取った・・・。その想い、オレがまとめてアイツにぶち込んでくるからな。」


「ユウちゃん・・・頑張ってね。あと、さっきの話だけど・・・。」

優太
「そのことなら大丈夫だ唯。ちゃんとオレが確認する。」


「うん。分かった。行ってらっしゃい、ユウちゃん。」





沈んだ先は既に池ではなかった。
どう考えても深すぎる。
幻術の一種かもしれないが鳳仙には判別がつかなかった。
もう下に引っ張られることは無くなったものの、湖面まで上がることはできそうもなかった。
湖面にはかなり強固な魔術結界が敷いてある。
ご丁寧に二重か三重構造だ。
とてもこんな水中で出せる力で破壊するのは不可能だろう。
鳳仙の持ち属性は言うまでも無く「火」。
「水」の魔力が満ちている水中では存分に能力を振るうことはできない。
相手もソレが分かっているからこんな場所に誘い込んだんだろうが・・・


ガリ
「ふふふ。水中は私のもっとも得意とするフィールドだ。キミも最後の最後で抜かったな・・・まさかああも簡単に水場に近付いてくれるとは思わなかった。」



敵の声が直接耳に響いてくる。
つまり会話は成り立つわけだ。
それに呼吸もできる。
少なくとも息ができなくて死ぬことはないらしい。



鳳仙
「まさか、こんなスゲェ魔術が使えるような奴だとは思わなかったよ。陸戦がヘボかったから魔術師としても格下なのかと・・・。」

ガリ
「勘違いするな。私が本気を出せば地上だろうが水中だろうが関係無くお前を瞬殺できたさ。」

鳳仙
「おいおい・・・負け惜しみとか見苦しいから止めろよ。自分の格を自分から下げてるって気付けよな。」

ガリ
「ふっ・・・確かにそうだな。」

鳳仙
「物分りいいな・・・。ちょっと、強ぇじゃねぇか。」

ガリ
「さっきの陸戦では悔しいが私の負けだ・・・。だが、水中戦で遅れは取らん。」

鳳仙
「凄い自信だな・・・。」

ガリ
「それはそうさ。言ったろう?水中が、私にとって・・・。」



視界からガリの姿が消える。
鳳仙は周囲を一瞥するも姿が見えない。
すると、背後から声が聞こえた。


ガリ
「もっとも得意とするフィールドだと・・・。」



ガリの拳が背中にめり込む。
水中とは思えない力だ。
鳳仙は虚を付かれたために防御も回避も間に合わず、水中を真っ直ぐ飛ばされた。


鳳仙
「がばっ!!?(な、何だこの力・・・!いくらなんでもこんな力を水中で出せるのはオカシイだろ!!)」

ガリ
「普通、水中では水の抵抗に合うため動きが鈍くなるものだ・・・肉体強化魔術を使ったところでこの抵抗を無視することはできない・・・だが!!」



ガリはまた信じられない速度で鳳仙に追いつくと無防備な鳳仙の右胸の位置に膝蹴りを決める。
鳳仙の体が膝を支点にしてくの字に曲がる。
そしてガリはそのまま鳳仙の背中目掛けて肘を打ち付ける。
調度、膝と肘が鳳仙の体を垂直に挟み込むようにして。
ベキッ!!!
と言うあばらが砕ける音が鳳仙の耳に響く。
次の瞬間、鳳仙は口から血を吐き出した。
折れたあばら骨が内臓に刺さったらしく、かなりの激痛が全身を駆け巡った。


ガリ
「私は独自の鍛錬法により、特殊な肉体強化魔術を体得した。これはありとあらゆる抵抗を受け流すことができる。そう、こんな感じでな!!」



ガリの拳が鳳仙の左の頬を打つ。
またしても水中とは思えない速度と威力だ。
鳳仙は態勢を崩されながらも、何とか持ち直す。
そしてここにきて鳳仙は反撃を試みた。
鳳仙の右手が赤く燃え上がる。
水中だと言うのにその炎は煌々と燃えあがる。
炎は一瞬にしてキャップファイヤー並の大きさまでになる。
鳳仙はその右手を振りかぶると、水の抵抗を受けながらもガリへ炎の拳を振るう。


鳳仙
『一式・紅蓮』!!!」

ガリ
「ふ・・・。」



ガリはこの攻撃を避わそうともしなかった。
むしろ打ち込んでみろと言わんばかりに両手を広げ、無防備な態勢を晒してくる。


鳳仙
「馬鹿にしてるつもりか!後で泣いても・・・知らねぇぞ!!!」

ガリ
「その一撃が私に届くのなら、な。」

鳳仙
「何っ!?」



鳳仙の「紅蓮」がガリの無防備な胸に叩きつけられる。
鳳仙は拳から伝わる直撃の感触を確かに感じた。
だが・・・。


ガリ
「終わりか?」

鳳仙
「え?」



ガリは涼しい顔を浮かべている。
全くのノーダメージだ。
さらに炎で燃えたあとも一切無い。


鳳仙
「ど、どういう・・・!!」

ガリ
「言ったろう。お前の攻撃は私に届かない。抵抗を無くすことができるなら、もう少し研ぎすませば『衝撃』すら無効化できるってことなのさ。」

鳳仙
「ま、まさか・・・オレの攻撃の衝撃全てを無効化した?」

ガリ
「そのとうりだ。ふふふ、ここまで私の魔術のタネを知ってしまった以上は生きて帰すわけにはいかない。」

鳳仙
「おいおい、ほとんど自分でネタばらししてたじゃないかよ・・・。」

ガリ
「だったとしても、知ってしまったのは事実だ。この力も、完璧では無いからな。もし・・・。」



鳳仙は聞き逃さなかった。
ガリ本人の口から出た「完璧では無い」と言う言葉を・・・。
つまり弱点があると自分から公言しているに等しい。
やっぱコイツ対した魔術師じゃないのかも・・・と考えを改める。
だが、しかし弱点があると分かっただけで実際にそれが何かは分からない。
状況は未だ、ガリが優勢だ。


ガリ
「私としたことが、かなり余計なことまで喋ってしまったな・・・。さて、秘密を知られたからには、しっかり殺さないとならない。女性を手にかけるのは私の主義に反するが・・・状況が状況だけに、致し方あるまいな。」

鳳仙
「ちょっとやそっとで曲がる主義なんて何の価値があるんだか・・・。まあいいや。黙って殺されるのはゴメンだ。もう少し、粘ってみるかな!!」

ガリ
「無駄なあがきだよ。この私の衝撃無効能力をどう殺すつもりかな!!」

鳳仙
「(考えるの苦手だけど考えろ・・・。何かヒントがあるはずだ・・・。奴の行動、言動・・・それを繋いだ先にあの能力を突破する方法がある!!)」





ポッチ
「さて・・・、奏ちゃんと言ったか?」


「私を下の名前で読んで良いのは私の『家族』と信頼に値する人物だけだ・・・。二度と口にするな。」

ポッチ
「そっちの彼は初対面なのに名前で読んでいたじゃないか?」


「どうやらユータの知り合いらしいからな。不本意だが、アイツの知り合いなら信頼しても問題無いだろう。」

ポッチ
「随分と簡単に人を信頼するのだな・・・『吸血鬼』が『人』を・・・。」


「昔、一人の馬鹿が言ったんだよ。『「人」も「吸血鬼」も関係無い。そうやって壁を作ってるのはお前等「吸血鬼」だろ』ってな。」

ポッチ
「なるほど・・・確かにそれはあるかもしれないな。」


「それにそいつはこうも言った『お前はオレの「家族」だ。オレはお前を最後まで信じてる』って・・・あの馬鹿は、真っ直ぐ私を信じてくれた。そして私を闇から救ってくれた。だから私も『人』だ『吸血鬼』だ言うのは止めた。それがどれだけ下らないことか、アイツが教えてくれたから・・・。」

ポッチ
「ふむ・・・。そうか。」


「だから、そのユータの知り合いなら私は信じよう。少なくともお前みたいな奴よりは信用できる。」

ポッチ
「さらりと酷いことを言う。」


「さらりと人を殺そうとした奴がよく言う。」

ポッチ
「ふふふ。で、キミはその私を瞬殺するらしいじゃないか・・・。どうやって?」


「お前みたいな雑魚には使いたくなかったが・・・私の本気をちょびっとだけ見せてやろう。」



そう言うと奏は背中に手を回すと、そこから柄の後ろを鎖で繋がれたナイフを出す。
片方は刀身が長く、もう片方は逆に刀身の短いナイフをそれぞれ握る。
右手に長い方を、そして左手に短い方を持つ。


ポッチ
「それで?」


「ん?コレ以上は無いぞ?流石にコレ以上は可哀想だからな・・・。」

ポッチ
「ははは!!これは愉快だ!!私の武器を見て、ナイフを選択するとは!!」


「はぁ?何が言いたいんだよ・・・。」

ポッチ
「キミと私の武器ではリーチが違いすぎるだろ・・・。瞬殺されるのはどっちかな?」


「やってみろ。すぐ分からせてやる。リーチ?そんなの関係無い。重要なのは結局の所、埋めようの無い実力さだしな~。」

ポッチ
「ほほぅ・・・小さいくせに言うではないか。」


「うっせぇ!!小っさい言うなーーーーーーーーーーーーーーー!!!もう許さん!!マジでぶっ飛ばす・・・。」

ポッチ
「月並みなことを言わせて貰うが・・・やれるものならやってみたまえよ!!」



ポッチは瞬時に奏に向かって駆ける。
そして正面から短槍を突き出す。


ボッ!!


と風を切る音と共に短槍が奏に迫る。
奏は左手のナイフを正面に構える、短槍の先端がナイフの先端とぶつかる。
そのまま突き出してきた短槍の流れに乗って、奏は短槍の下を滑るようにしてポッチの懐に潜りこむ。
ポッチには奏が一瞬消えたかのように見えた。
その隙を逃さずしゃがんだ状態で奏は両手のナイフを交差させ、片方に氣力を、もう片方に魔力を練り込む。
右手のナイフは白く透き通った輝きを纏い、左手のナイフは黒く淀んだ瘴気を纏っている。



『月闇十字』!!!」

ポッチ
「下か!!」



下からの攻撃を察したポッチは後ろに飛び奏の攻撃を避わす。
がしかし、それを読んでいた奏は武器を正面に向けて交互に振り抜く。



「そうそう私の攻撃から逃げられると思うなよ!『飛燕連空刃』!!」



刀身と同じ色の真空刃が飛び交い、ポッチを襲った。
一、二撃はどうにか避わし、三撃目を短槍で防ぐものの、四撃目は足に直撃を食らい瞬間的な移動力を絶たれた。


ポッチ
「なにっ!?」


「チャンス到来・・・!」



奏は動きの止まったポッチ目掛けて走る。
ポッチも立ち上がろうとしたが何故か足が動いてくれない。


ポッチ
「な、何故だ!何故動かん!!」


「はぁぁぁああああああああああああああああ!!!!」



ポッチは動かない足のことはもう気にしないことにした。
それより正面からくる小さな少女に注意を向ける。
奏は両手のナイフを正面に構えると、そのまま突っ込んでくる。
ポッチは短槍を構え、その突撃を防ごうとした。


ドウッ!!!


しかし、その防御も横合いから響いた銃声に阻まれた。
気付いたときには右手から短槍が吹き飛んでいた。
そして・・・。


ドッ!!!


奏のナイフがポッチの胸に突き刺さる。
そのまま力任せにポッチを空中に投げ飛ばす。
同時にナイフを腹から引き抜くと両手のナイフを交互に振り抜き、刀身から計五つの真空刃を飛ばしてポッチをさらに上空へと押し上げる。
いつの間にか旅館全体を拝めるほどの高さまで跳ね上げられた辺りで奏は片方のナイフをポッチ目掛けて投げる。
それがポッチの胸に再度刺さるとナイフに繋がれている鎖を思い切り引っ張った。
するとポッチの体が空中に固定された。
次の瞬間、奏は思い切りポッチに向かって飛ぶ。
そして右手に持ったナイフに魔力と氣力を同時に練り込む。
白く光り輝いていた刀身が黒い瘴気に纏わられると、白と黒が混ざり合い深紅の輝きへと姿を変えた。



「トドメだ!!『紅乱舞刀・破の太刀』!!!!!」



深紅色の刀身がポッチの体を両断するように振り抜かれる。
最後の防衛線である魔法障壁すら切り裂き、生身の肉体への一撃が決まった。


ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!


そしてポッチの脱落を知らせるブザーが鳴り響く。
ポッチはそのまま瓦の上に落ちてきた。


ドガシャン!!!


瓦がクッションがわりになるわけも無く衝撃が全身を駆け巡った。
障壁さえ突破され、直接生身の体を攻撃されたにも関わらず目立った外傷はほとんど無かった。



「安心しろ。峰切りだ。。」

ポッチ
「いやいや。遠慮容赦無く突き刺しまくっておいてよく言う!!」


「大丈夫!!障壁の上からだったから!」

ポッチ
「それはそうだが・・・。絵面的にはかなり殺伐とした感じだった。」


「ま、そこら辺は表現の仕方が雑だから問題無い!!」

ポッチ
「この作品って基本的に卑屈なのか、ほのぼのとしたギャグなのか分かりづらい所があるのだが・・・。」


「基本は卑屈です。。」

ポッチ
「ダメだマジでどうにかしないと・・・。ふむ・・・未だに負けた実感が湧かんな・・・。」


「いや、そこは素直に認めろよ。」

ポッチ
「そういえば最後の最後で私の槍を吹き飛ばしたのは・・・。」

木村
「ふふふ・・・私だよ。甘かったな。私もまだ脱落してはいなかったからね。」

ポッチ
「ふぅ・・・。最後の最後で油断してしまったと言う訳か。」


「このおっさんがお前にダメージを蓄積させてくれてたお陰で最後の最後、お前は足が動かなくなったしな。」

ポッチ
「なるほど・・・見えないところでダメージが肉体の許容量を超えていたか・・・歳は取りたくないものだな。」


「ま、お前も頑張った方さ。ほら、トマトでもやる。食え。」

ポッチ
「ふ・・・。まさか『吸血鬼』に施しを受ける日が来るとはな・・・。」


「私は『吸血鬼』だが、同時に一人の『人間』だ。」

ポッチ
「そうだな。そうかもしれない・・・。トマト、ありがたく頂こう。」


「ああ。さて・・・他のみんなは大丈夫かな・・・。」

木村
「優太君なら普通に大丈夫そうだったよ。。」


「別にアイツのこと何か心配して無ぇよ!!」

木村
「確かに心配しなくても優太君なら大丈夫だろうがね。」


「て言うかあとどれくらい残ってるんだろ敵・・・。私はそんなに倒してないから結構残ってるかもな・・・。」

木村
「ちょっと待ちたまえ・・・。お、もう残り二人らしいぞ。」


「マジで!!?既に998人も倒したのかよ!!ん?何だその黒いの。」

木村
「リアルタイムで戦況が知れるモニター。」


「そんなのあるのか・・・。」

木村
「お、また一人減った・・・残り一人・・・あ、この青いのは優太君だ。残った最後の一人と戦い始めたみたいだ。」


「ふーーん。で、アイツは今どこに・・・」



ドゴーーーーーーーーーーン!!!!


もの凄い爆音と振動が響いたと思うと、スグ向かいの建物の壁が吹っ飛んだ音と振動だった。
そこから知ったような顔が一人飛び出してきた。
かなり必死の形相で何かから逃げているようだが・・・。


優太
「うおおおおおおおおおおおおおおいぃぃいいいい!!!!ちょ、ちょっとたんま!!!そういうのって反則じゃないのかよ!!」

ガバル
「はははははは!!!!!戦場において卑怯もクソもあるか!!勝てばいいのだ!勝てばな!!!」

優太
「うおおおおおおおおおおおお!!!だからってコレは反則だろーーーーーーーーーー!!!」



優太は必死に逃げ回っていた。
後ろから追う大男の片手には何故かミサイルランチャーの様な物が握られていた。
どうやら本物らしく、ちゃんとミサイルが射出されていた。
それが優太目掛けて飛ぶ。
優太は間一髪でそれを振り切る。


バゴーーーーーン!!!!


自分の背後からミサイルが爆発する音が轟く。
それと同時に吹き飛んで弾け跳んだ地面の破片が背中や頭に当たった。
地味に痛い。
腕章を見るとちゃっかりダメージに入ってた。
1、2ダメージくらいだけど・・・。



「何してるんだ・・・アイツ。」

木村
「どうやら最後の一人はかなり手強そうだね。どれ、私も残りのライフの限り手伝わせてもらおうかな。」


「・・・・・・・。全く、しょうの無い奴だな。私も加勢してやるか・・・。」

木村
「素直じゃないなキミも。」


「あぁ?何か言ったーー?」

木村
「別に、何でも無いさ。さて、では行こうか。」


「言われなくても・・・。」





続く。。




~温泉語~『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』(13)




千草
「本当にここかい?」

平山
「ああ。そこの池に鳳仙が引きずり込まれてったんだ!!助けようと思ったんだけど・・・何だか池の中に入れないんだよ。」

千草
「そりゃそうだね。こいつはかなり高レベルの魔術結界だ・・・。少なくとも内側から壊すのはいくら鳳仙でも無理だろうね。」

平山
「じゃ、じゃあどうしたら!!」

千草
「早い話がこの結界壊しちゃえばいいんだよ。敵も多分水中戦が得意だからこんなことしてるんだろうし・・・。」

平山
「なるほど。でもどうやって壊すのさ・・・。かなり高レベルの結界なんだろ?」

千草
「大丈夫だ。コレくらいなら何の問題も無い。私の魔眼に見通せない物なんてこの世に存在しないんだから・・・。」

平山
「え、つまりどいうこと??」

千草
「結界ってのは簡単に言えば魔力を何重にも線で結んで作る物。その結んである量によって硬さとかそういうのが決まるわけなんだな。」

平山
「ふんふん。」

千草
「つまり・・・この結界を構成している要を全部壊せばこの結界自体を破壊できるってこと。その要も、もう全部見えた。」

平山
「・・・まあ、つまり何とかなるってことだね!!」

千草
「そういうこと~~~。じゃ、ちゃっちゃと済ませちゃおうか。」



千草は背中にかけていたVSRを構えるとボルトを瞬時に引いて戻す。
そしてスコープで狙いも付けずに一発、そしてボルトを引いて戻しもう一発・・・
これを十数回繰り返した。
それと同時に遠くから物が割れたり、砕けるような音が聞こえた。


平山
「え?何してるの??」

千草
「ん?要を壊してるんだよ。」

平山
「そんな適当にやってて当たってるの?」

千草
「さっきから壊れてる音がしてるでしょ?」

平山
「ま、マジで?よくそんな適当で当たるな・・・。」

千草
「適当じゃないよ。ちゃんと狙ってるよこれでも。」

平山
「へ、へぇーーー。素人には分からない話だな~~。」

千草
「よし。残り一つだけど・・・遠いな。何であんな遠い所に設置しやがったんだろ・・・メンドクサイなーーー。」

平山
「え、そんなに遠いの?」

千草
「まあ遠いって言っても10キロくらいだけどさ。」

平山
「遠すぎだよ!!そんなのおもちゃで狙えるわけ無いじゃん!!」

千草
「ははは。ジョリ君は冗談が上手いなーー。そんなの問題無いって。」

平山
「ええっ!!?だって10キロでしょ!?」

千草
「うん。まあそれくらいは楽勝楽勝。私コレでも太陽系の彼方まで狙い撃てると自負してるくらいだし・・・。」

平山
「いやいや・・・千草がスゲェ目が良いの知ってるけどさ・・・エアガンじゃあせいぜい狙えても30mくらいが限界じゃないのか?」

千草
「だから問題無いって・・・。これ貸してあげる。」

平山
「え、望遠鏡??」

千草
「あの山の滝がある所の少し下にボンヤリ光ってる所があるんだけど・・・見える?」

平山
「うん。ボンヤリとだけど・・・。」

千草
「貸してみ。ピント合わせてあげるから・・・。うん、こんな感じかな。」

平山
「あ、見えた。確かに少し光ってるね。」

千草
「あの光が数分後に消える。」

平山
「え、アレを狙うの?」

千草
「そだよーー。」

平山
「いやいや・・・流石に・・・。」

千草
「それ以上は見てから言ってね~~。よいしょ・・・。」



千草は今までの適当な姿勢を止め、VSRを肩に当てると片膝をついてスコープを覗いた。
スコープで見てもボンヤリとしか見えない。


千草
「やっぱこの安っすいスコープじゃあ無理か。ま、スコープ何て飾りだし・・・外すか。」

平山
「えぇっ!!?外して見えるの!!?」

千草
「私の場合コッチの方が良く見える。見てな・・・数秒後に目標を撃ち抜いてあげるからさ。」



そう言うと千草は銃身を動かしながら狙いを付け始めた。
どうやら本当に見えているようだ。
そのことに平山は素直に驚いていた。
今まで噂程度で千草の視力や弓道の腕は聞いていたが実際に見るのは初めてだった。
その姿は普段のふざけておちゃらけている姿からは想像もできないほど凛とした姿だ。
横目でその姿に素直に見惚れていると銃身を動かすのを止めて、ボルトを引いた。
それが戻ると同時に平山は視線を山に向ける。
次の瞬間にはパシュッ!!とVSRからBB弾が飛ぶ音がした。
そして、平山の隣をもの凄い爆風が吹き抜けた。
それはスグに光源目掛けて突き進む。
平山は確かに見た。
望遠鏡越しに、光源が消えるのを。


平山
「あ・・・。」

千草
「はい。終了・・・。じゃ、〆に結界を狙い撃つぜ!!!」



ボルトを引いて戻す。
そして、またも適当に狙っているようにしか見えないような感じで引き金を引く。


ガシャーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!


音を立てて結界が割れた。
魔力を持たない平山には見えなかったが、千草にはハッキリと見えた。


千草
「さて、後は任せるよ・・・鳳仙。」





鳳仙
「んっ!!?」

ガリ
「なに!!?結界が!!」



鳳仙とガリが水中で攻防を繰り広げている最中に水面の結界が何故か砕けた。
鳳仙には何が何だかか分からなかったがこの敵のテリトリーから脱するには絶好の好機と判断した。
そのままガリに掴みかかると鳳仙は全身を紅蓮の炎で包んだ。
ガリはこれを振り解こうとしたがそれも叶わず、鳳仙に掴まれたまま地上へ向けて引っ張られた。


鳳仙
『五式・爆星』!!!」



紅蓮の炎が全身を包み込むことを確認してから一気に足側を爆発させて上に向かって飛ぶ。
スグに池の外に出た。
結界が壊れたお陰でどうやら幻術も同時に消えたらしく、池の深さや広さは元に戻っていたようだ。
鳳仙はスグにガリを地面に投げ飛ばす。
すると受身もまともに取らずに地面に激突した。
どうやらダメージもあるようだ。


鳳仙
「はぁ、はぁ・・・。なるほど、やっぱさっきの衝撃無効化は水中限定みたいだな・・・。」

ガリ
「・・・っ!!な、何を言ってるんですか・・・?」

鳳仙
「だってそうだろ。お前、地上に出た途端に使えなくなってるぜ。」

ガリ
「イキナリだったので発動できなかったんですよ。かなり複雑な術式なのでね・・・。」

鳳仙
「ならなんでオレと最初に地上で一戦した時には使わなかったんだよ・・・。」

ガリ
「・・・それは、まだ必要無いと判断したから・・・。」

鳳仙
「いや、違うな。あんな便利な魔術を最初から使わないなんてオカシイ。使わなかったんじゃない、使えなかったんだ。条件までは分からないが・・・兎に角水中でしかその魔術は効果を発揮出来ないんだ!」

ガリ
「・・・。」

鳳仙
「どうやら図星らしいな。」

ガリ
「ふん。だが、それで勝負が決したわけではない!!まだ、私は負けてはいないんだからな!!!」

鳳仙
「そりゃそうだが・・・。でも、お前じゃもうオレに勝てねぇよ。さっきの水中でトドメを刺せなかった時点でな。」



鳳仙は突如目を瞑り、全身から力を抜く。
手や頭を下に向け、ダランとさせる。
しかし、徐々に鳳仙の全身を何かとてつもない氣力が纏い始めるのが分かった。


ガリ
「な、何だこの氣力は・・・。」

鳳仙
「見せてやる・・・。これがオレの全力全開だ!!!」



鳳仙の全身を見たことも無い氣力が覆っていた。
その異常なプレッシャーにガリは身動きが取れず、鳳仙から目が離せずに居た。
だが、いつの間にか鳳仙が目の前から消えていた。
気付いたときには右からの衝撃で地面に叩きつけられる。


ガリ
「がはっ!!!!は、はや・・・!」



地面に叩きつけられたガリの体を遠慮も無く鳳仙は蹴り飛ばす。
それだけでガリの軽い体はすっ飛び、旅館の壁にめり込んだ。


ドゴン!!!!!


絶妙な力加減で飛ばされたのか、壁に体が埋まって動かなかった。
その目の前に鳳仙が瞬間移動でもしてきたかのような速度で立ち塞がる。


ガリ
「ば、化け物め・・・。」

鳳仙
「ああ。オレもそう思う。でも、こんなオレを必要としてくれる人が居るんだ。オレはその人のために戦う。例え、化け物と言われても・・・。」



鳳仙は右手を腰の位置まで持ち上げると、手の甲を下にするようにして拳を握りこむ。


鳳仙
『獅子皇七式・灼劫烈神』!!!!!」



鳳仙は右の拳をガリの腹に直撃させる。
ガリの障壁をブチ破り、その下の体に拳がめり込む。
全身に衝撃が走るより早く、拳が爆発した。


ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!


凄まじい爆音と衝撃がガリを吹き飛ばす。
ガリは壁を衝き抜け、さらにその先の壁までも衝き抜けると旅館の外に広がる森の奥深くへ飛んでいった。
ただ、脱落を意味するブザーの音だけが何時までも響いていた。


鳳仙
「はぁ、はぁ、はぁ・・・。か、勝ったか・・・。」

平山
「鳳仙!!!」

鳳仙
「ジョリ?ああ、お前が結界を壊してくれたのか?」

千草
「いや、それは私がやったんだよ~~。ほれほれ、もっと感謝せんかぃ!!」

鳳仙
「ああ、そうなの?ありがと。」

平山
「な、何か鳳仙凄く血が出てるけど大丈夫なのか!?」

鳳仙
「ああ・・・そういえばあばら何本か折られたんだっけ・・・今更痛ぇ・・・。」

平山
「べぇーーーーーーーーーーーーー!!!それは不味いだろ!!早く蓮さんの所に・・・!!」



ドゴーーーーーーーーーーン!!!!


すぐ近くで爆音が聞こえたかと思うと、それと同時に聞き覚えのあるような声が聞こえてきた。


優太
「うおおおおおおおおおおおおおおいぃぃいいいい!!!!ちょ、ちょっとたんま!!!そういうのって反則じゃないのかよ!!」



鳳仙
「ダンナの・・・声、だ・・・。行かなきゃ・・・ダンナが・・・ピン、チだ!!」

平山
「ちょ!!流石にその体でコレ以上の無茶は不味いって!!」

鳳仙
「でも・・・!!ダンナが・・・、ダンナが!!」

千草
「まあ落ち着けよぃ鳳仙。その体で行ったってただの足手まといだよ。」

鳳仙
「うるせぇ!!!それでもオレは・・・オレはダンナを助けに行く!!!ダンナはオレの全てなんだよ!!!」

平山
「鳳仙・・・。」

千草
「鳳仙。その気持ちが嘘じゃないなら、なおのこと体を治して来な。この後の戦いにアンタの力は絶対必要になる。今はその時じゃないんだよ。」

鳳仙
「この後・・・?」

千草
「ああ。私も少し調べててね・・・どうやら女将さんが何か企んでるみたいなんだよね~~。それがどういう物かまでは分からないんだけど・・・何か一悶着ありそうなんだよ。」

鳳仙
「その時にオレが必要だって・・・?」

千草
「そ。まあ私の推測だから信憑性は低いかもだけどさ・・・。『その時』にアンタが居るのと居ないのじゃ全然違う。だから今は耐えて治療して来い。代わりに私がユウ君の援護に向かうからさ。」

鳳仙
「・・・なるほど。分かった・・・。今、オレにできることは戦うことじゃないんだな?」

千草
「そうだよ。分かったら黙ってレンチーの所に行きな。おーーい!!愛依ちゃん達!鳳仙をレンチーの所に運んでやって!!」

鳳仙
「千草・・・ダンナのこと、頼んだからな!!」

千草
「任せときなって・・・私を誰だと思ってるんだよ。」

鳳仙
「それ、ダンナのマネか?」

千草
「う~~~ん、そうみたい。な~んかユウ君が度々言うからクセになっちった。」

鳳仙
「千草・・・じゃあ、マジで頼むな!!」

千草
「あいよ。ドロ舟に乗ったつもりでいな!!」

鳳仙
「いや・・・それかなり不安なんだけど・・・。」





優太
「クソがーーーーーーーーーーーー!!!何かカッコつけて出てきたは良いがいくらなんでもアレは無い!!!」

ガバル
「そらそら!!どうした!!リーダーが逃げ腰じゃあ他の奴らが続けないぞ!!?」

優太
「ちっ!!!仕方ない・・・あんなマジ兵器相手にどこまでやれるか知らんが・・・。やぁぁぁーーーーーってやるぜ!!!!」



優太は瞬時に向きを変えるとガバル目掛けて突撃した。
ガバルはこれを受けてミサイルランチャーをマントの中にしまうと、中から大型のマシンガンを取り出した。
どう見てもエアガンでは無い。
このガバルと言う大男はどうやらモノホンの傭兵らしく、会った途端にマントからさっきまで使っていたミサイルランチャーを取り出したかと思うと室内だと言うことも構わずに撃ってきた。
出鼻を挫かれ、つい逃げ腰になっていたがよくよく考えればもっと危険な魔術だの古代兵器だの神獣だのと激戦を繰り広げてきたのだ。
こんなことでビビっていても始まらない。


優太
「そうだ!!当たらなければどうと言うことは無い!!!」

ガバル
「当たらなければな!!!」



ドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!


実弾の雨は無差別にガバルの正面に位置する物と言う物を破砕した。
優太は『黒龍』で当たりそうな弾丸だけ弾き飛ばしながら着実にガバルとの距離を詰める。


ガバル
「やるな!!!まさか日本刀で弾丸を弾くなんて漫画みたいなことが出来る奴がまだ世の中に居るとはな!!」

優太
「そりゃあどうも!!!こんどはコッチの番だぜ!!」



ある程度の距離まで詰め寄ると、優太は女将特製ガバメントを構えると4、5発撃ち込む。


ガバル
「お前・・・その銃は・・・!」



ガバルの意識が一瞬優太のガバメントに向く、その所為かBB弾がガバルのマントに当たる。


ガバル
「この威力・・・あの頃より上がっている。まだ草壁はこんなことを・・・。」

優太
「おいおい、戦場で余所見とは余裕だな・・・。」

ガバル
「何っ!!」



優太はその一瞬の隙をつき、ガバルとの距離を一気に詰めると『黒龍』に魔力を乗せて縦に振るう。


優太
『超銀河次元斬』!!!!!」



ガバルは瞬時に危険を察して横に飛んで避ける。
『黒龍』が切り裂いた場所が真っ二つに切り裂かれていた。
どうやら空間そのものをそのまま切り裂いたようだ。
これの直撃を喰らっていたらあの空間に引きずりこまれていた。
優太は攻撃が不発に終わった途端、距離を開ける。


ガバル
「ふぅ・・・流石にリーダーと言うだけあってかなり高度な魔術戦闘ができるようだな・・・。」

優太
「そっちこそ瞬間的にこの技の危険を察するなんてスゲェな・・・。大概は一撃目にコレを使うと防御とかしてくれて次元の穴に落ちるってパターンなんだが・・・。」

ガバル
「『次元力』と『銀河力』か・・・二つの『無限力』を操るとは恐れ入る。」

優太
「『次元力』はオレの魔力じゃないけどな・・・。だから無駄遣いはできねぇ・・・ただでさえ燃費が悪いからな。」

ガバル
「なるほど・・・。だが、オレも仕事があるのだ。あまりチンタラとやってはいられない。悪いが早くキミも全力になってくれないか?」

優太
「はぁ?何で??」

ガバル
「そういう仕事だからさ・・・。『温泉力』は強い力のぶつかり合いの方が多く溢れてくる。」

優太
「『温泉力』・・・?」

ガバル
「おしゃべりはここまでだ・・・。さて、本気でやり合おうじゃないか・・・。でないと、キミは負けることになるぞ?」

優太
「エライ自信だな・・・。それって死亡フラグじゃないのか?」

ガバル
「試してみるといい。」

優太
「(とは言うものの・・・『龍皇氣』も『銀河力』も気分屋な能力だから出そうと思って全力が出せるものじゃないんだよな・・・。)」

ガバル
「オレの名はガバル。ガバル・ステネレスだ!行くぞ!!!久しぶりに血が騒ぐ!!!お前のようなLEVELの相手はそうは居ないのでな・・・!楽しませてもらうぞ!!!!」

優太
「まあ仕方ない。やれるだけやってみるか・・・。」





続く。。




~温泉語~『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』(14)




由紀
「ええっ!!優太が最後の一人と戦いに行った!?」


「ええ。あら、でも由紀さんは厨房の方に居たんですよね?それなら途中で優太さんと会えたハズでは?」

由紀
「それが私ココまで『次元跳躍』で飛んできたから。。」


「なるほど・・・。」

由紀
「そういえばさっきからかなり凄い音がしてるけど・・・もしかしてコレって優太とラスボスさんの?」


「そうでしょうね。どうやら相手は実銃を使うみたいで・・・唯さんがその人に撃たれたんですよ。」

由紀
「えっ!?唯、大丈夫なの!!?」


「あーーうん。蓮ちゃんが治してくれたから何とか~~。」


「まあ内臓は外れていましたし、弾も貫通してくれてたので治すのは簡単でした。でも、明日までは動かない方がいいですね。」

由紀
「優太・・・これじゃあ結構怒ってるんじゃないかな・・・。」


「優太さんがですか?いえ、勤めて冷静でしたよ。ま、内心はどうか知りませんが・・・。」

由紀
「じゃあ、早くコレ届けなくちゃ!!」


「そうした方がいいと思います。多分、スグそこの中庭のどこら辺かでやってると思います。」

由紀
「分かった!!じゃ、いってきまーーす!」



ガラッ!!


鳳仙
「れ、蓮・・・居る?」

由紀
「鳳仙!?」


「どうしたんですか?あ、もしかしなくてもケガですか?」

鳳仙
「うん。あばらが何本か折れちまってるみたいで・・・。」


「一体どんな戦い方したんですか・・・。全く・・・そこに横になってください。」

鳳仙
「うん・・・。」

由紀
「じゃ、今度こそいってきます!」


「ええ、お気をつけて。」

鳳仙
「痛ぇっ!!!」


「ふーーむ。幸い折れたあばらが内臓に深々と刺さったりはしてなさそうです。まあ、少し刺さってますが・・・。」

鳳仙
「な、治る?」


「そうですね・・・。これだと『聖霊力』を使わないとなりませんね。でもま、鳳仙さんならこれくらい数分で完治しますよ。」

鳳仙
「ほ、本当!?」


「ええ。でも治療はかなり、いえ・・・ものっっっっっっっっっっっっっっっっっ凄く痛いですけど・・・。ふふふ・・・。。」

鳳仙
「え?」


「それでは始めましょうか・・・。みなさん。鳳仙さんが動かないようにしっかりと手足を固定しててくださいね~~。」

鳳仙
「え、ちょ・・・!な、何でこんなことする必要が!!?いつもみたく魔力流し込んで自然回復を図ったりとかするんじゃないの!!?」


「いえ・・・この場合は骨を『精霊力』で直接繋いじゃった方が早いので直接療法でいきます。あ、麻酔とかは無いので気合で耐えてください。」

鳳仙
「べべべべべべべべえええええええええええ!!!!!ま、待って!!流石にそれは・・・!!」


「ほらほら、喋ってると舌噛んじゃいますよ~?このタオルでも咥えててくださいね。」

鳳仙
「ば、ばっべぇぇえええええええええ!!!」


「えい。」



聞くに堪えない叫びと言うか遠吠えが旅館中に響いたが、外の爆音に掻き消されてほとんどの人の耳には届かなかったと言う。。




優太
「で・・・『温泉力』ってのは一体何なんだよ・・・。」

ガバル
「知りたいのか?」

優太
「そう聞かれると別に聞きたいわけでもないかな。」

ガバル
「なら、無駄口叩かずに戦いに集中せんか!!!」



ガバルはマントから二つのバズーカらしき物を取り出した。
片方は「カールグスタフM2」、もう一つは「パンツァーファウスト3」と言う無反動砲だった。
左右の肩に一つづつ乗せるとガバルは二つ同時に射出した。


ガバル
「ファイヤーーーーーーーーーーーー!!!!!」



ボボッ!!!


凄まじい後方爆風が発生し、弾頭がもの凄い速度で射出された。
だが、いくら無反動だからって片手でバズーカを撃つなんて・・・と考えながら優太はジャンプすることでこの攻撃を避わした。
しかしそれを見越していたガバルは、既に両手に違う銃器を持ってコチラを狙っていた。


ババババババババババババババババババ!!!!!!!!!


M4の乱射が優太を襲う。
ジャンプしたのは流石に軽率すぎたかもしれないと後悔しつつ、優太は背中に『龍皇氣』を練り込む。
すると背中から紅い色をした何かが放射状に噴出した。
その噴射を利用して優太は地面へと急降下することでどうにか銃撃を避わしきった。
地面スレスレまで急降下し、姿勢を立て直すと共に背中の紅い噴射物体を使ってガバルへと突っ込む。
ガバメントを撃ちながら、右手に持った『黒龍』を縦に振り抜き、真空刃を作って飛ばす。
しかしガバルはこれをしゃがむことでやり過ごす。
その上を優太が通過したのを確認すると身を起こして優太の方へ向き直った。


ガバル
「ほう、何だその噴水のような物は!?」

優太
「これか?噴水じゃ無いぜ。形は歪だが一応オレの『翼』だ。」

ガバル
「ふむ。そんな形で推進力が得られるものなのか?」

優太
「見てなかったのか?ちゃんと浮いてただろ。」

ガバル
「確かに。『氣力』についてはあまり詳しく無くてな・・・。そんな使い方ができるのか。」

優太
「『氣力使い』みんながみんな使えるわけじゃないぜ。オレの『氣力』は龍の力が宿ってるからな。『龍の翼』ってところか。」

ガバル
「なるほど・・・。しかしいいのか?敵であるオレにそんな情報を教えて・・・。」

優太
「教えたところでどうにもならないって分かってるからな。」

ガバル
「鋭いな。確かにその程度の情報ではコチラも妙手が浮かばんよ。」

優太
「お前も凄いの持ってるじゃないかよ。そのマント・・・中にどれだけの銃火器を詰め込んでるんだ?」

ガバル
「これは『戦姫の羽衣』(ヴァルキリーガープ)と言って、簡単に言えばマント版四次元ポケットだ。」

優太
「つまり、中には銃火器が一杯ってわけか。」

ガバル
「そうだ。それにもう一つ、この羽衣には特殊な力があるが・・・それはまだ秘密にしておこう。」

優太
「ケチだな。」

ガバル
「お前もな・・・。」



どちらとも無く踏み込む。
タイミングもほぼ同時だったため、手に持った銃同士がぶつかったのも同時だった。
いつの間にかガバルの手に握られたのは優太が持っているのとは違う色をしたガバメントだった。
ガバルはガバメントを優太へ向け、至近距離から撃ってくる。
優太は体を屈めてスレスレを避わす。
そのまま優太もガバメントをガバルの腹にピッタリと突きつけると容赦無く引き金を引く。
が、それより早くガバルは左に飛ぶようにして回避する。
優太の弾は空を切り、射線上にあった庭木へ弾がめり込む。
ガバルは優太の背後にそのまま瞬時に回りこみ、ガバメントを撃つ。
その銃撃は何故か優太では無く空へ向けて射出された。
優太は背中の『翼』を勢いよく噴射させることでガバメントの射線を直接ズラしたのだ。
そのまま右の噴射だけ緩め、左側の噴射の勢いを上げる。
優太は右足を軸に体を回転させた。
その勢いに乗せて『黒龍』を横一閃する。
流石のガバルもこの一撃は避わせなかった。
その一撃はガバルに当たったハズだった。
しかし・・・


優太
「なに?」

ガバル
「効かんな・・・。」

優太
「ば、馬鹿な!手応えが無い・・・だと?確かに今、奴の体を切り裂いたはず・・・!」

ガバル
「コレが『戦姫の羽衣』のもう一つの効果・・・『攻撃無効化』だ。」

優太
「ま、待て!!そのネタは既に・・・!」

ガバル
「『水の抵抗を受けた攻撃のみ』を無効化するガリの魔術とは違い、オレの場合はそんな条件は一切無い。どんな状況だろうと打撃・斬撃・魔術問わずオレはその攻撃を無効化する。」

優太
「・・・。」

ガバル
「だから無駄だ。諦め・・・。」

優太
「銃撃は効くんだな。」

ガバル
「・・・。」

優太
「今、『打撃、斬撃、魔術問わず』としか言わなかった。つまり『銃撃』ならダメージになるんだろ?つか、最初にオレがBB弾撃ちこんだ時はダメージうけてたもんな。」

ガバル
「・・・・・・・・・・・・・・・。」

優太
「図星なのかよ・・・。あっけねぇ・・・開始数分で弱点解明されちゃってるよこの人。」

ガバル
「ふ、ふん。一つ教えてやろう少年・・・当たらなければどうと言うことは無い!!!」

優太
「それ・・・前回オレが言った台詞じゃねぇか・・・。」

ガバル
「へ、へーーーーん!!だったら当ててみろよ!!さっきの至近距離からの銃撃戦だって一発もお前の弾喰らわなかったぞ!」

優太
「(確かに・・・。腐ってもコイツは傭兵。潜ってきた修羅場の数が違いすぎる・・・長期戦に持ち込まれたら絶対にオレが不利だ。そういえば、結構撃ったな・・・そろそろマガジン変えとくか。)」



優太はポケットに手を伸ばす。
確か後ろのポケットに代えのマガジンを入れてあったハズ・・・が無い。
逆のポケットだったか?と思い、そっちに手を伸ばすも無い。
前のポケットを探すも入っていない。


優太
「な、何で?どこにいった・・・!?」

ガバル
「どうした?まさか・・・弾切れかーー!?」



ガバルは不敵な笑みを浮かべつつ、マントから今度は自動式小銃FALを取り出す。
それを優太に向けると引き金を引き、弾丸をばら撒く。
マガジンを探すのは諦め、優太はその弾幕を走って避ける。
そしてそのまま隅のほうにあった石の影に隠れて銃撃をやりすごした。


優太
「(ま、不味いな・・・弱点は分かったがそれを衝くための武器が使い物にならんとは・・・。)」



もう一度全身を捜してみるもそれらしい物は見つからない。


優太
「(どこかに落としたのか?いや、もしかしたらさっき由紀の所に忘れてきたかもしれない・・・。あの時は由紀から逃げるのに必死だったからな。)」

ガバル
「おいおい。いつまで隠れてるつもりだ・・・。まあ出てこないなら、吹き飛ばすまでだがな!!!」



ボシュッ!!!


優太
「この音・・・、無反動砲か・・・!!」



ドゴーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!


身を隠していた石ごと吹き飛ばされ、優太は地面を二、三度跳ねて転がった。
爆風はどうにか避わしきれたが、吹き飛んできた石の破片をモロに喰らった。
背骨の辺りから激痛が伝わってくる。
骨に異常はなさそうだが痛みで足がスグに動きそうに無かった。


ガバル
「どうやらスグには動けないようだな・・・。悪いが、ここは戦場・・・勝者こそが正しい世界だ!!!」

優太
「ぐっ!!」



ガバルは優太の目の前に立つと、その手に握ったガバメントの引き金を引いた。


ガオン!!!!!
ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!


そして、銃声と共に脱落のブザー音が響きわたった・・・。




由紀
「え、この音・・・まさかもう勝負がついちゃったのかな?」



中庭まで来た由紀は優太を探していたところでブザーの音を聴いた。
何故か変な胸騒ぎを感じつつも由紀は音のする方へ走る。
そしてその先には・・・




千草
「ん?脱落のブザー音、誰のだろ・・・?心無しかユウ君が居る方向から聞こえてくるけど・・・。」



中庭の一番端から離れの屋根を渡って優太の居るはずである中庭の中腹辺りを目指し歩いていた途中で千草はブザーの音を聴いた。


千草
「どの道、急がないとダメか・・・。」






「誰のブザー音だろ・・・?」


「もしかして勝負がついたのかな。」


「そうかもしれませんね。でもいつのまにか、すみれさんもかすみさんも居なくなってしまって状況が分からなくなってしまいましたから・・・。」

鳳仙
「だ、大丈夫・・・ダンナが・・・負けるわけが・・・痛い・・・!!!」


「ほら、じっとしてないとくっつきませんよ?ずれたらやり直さないとならないですけどいいんですか?」

鳳仙
「ヒィィイイイイイイイ!!!!それだけは勘弁して!!!」


「ユウちゃん・・・。」




女将
「すみれ、かい?」

すみれ
「はい。女将さん。」

かすみ
「私も居ますよーー!」

女将
「ご苦労だったね。どうだい、数値は?」

すみれ
「もう少しです。どうやらユウタさんと敵の大将の戦いで急激に『温泉力』が高まっています。この分ならあと数分で・・・。」

女将
「そうかい。」

かすみ
「女将さん。どうしたんですか?何か元気無いですよ?やっと夢にまで見たあの『古代遺産』が復活するかもしれないのに・・・。」

女将
「お前達・・・父親に会いたくは無いかい?」

すみれかすみ
「「え?」」
女将
「実はね・・・ここに来てるんだよ。アンタらの親父・・・つまり私の夫がね。」

すみれ
「え・・・あの、それはどういう意味ですか・・・?イキナリすぎて、何が何だか・・・」

女将
「会いたければ、中庭に行ってみな。優太と戦ってる人で無しの傭兵野郎・・・それが、アンタ達がずっと会いたがってた父親だよ。」

かすみ
「・・・!!おねえちゃん!行こう!」

すみれ
「で、でも・・・私、何を話したらいいか分からない・・・。」

かすみ
「そんなの要らないよ!!会って、それで今まで言いたかったこと全部言えばいいんだよ!!」

すみれ
「・・・。そうね。そのとうりだわ・・・。分かったわ・・・。行きましょう、かすみ。」

かすみ
「うん!!」

女将
「私も一緒に行くよ・・・。その方が、ヤツも素直に話を聞いてくれると思うしね。」

すみれ
「女将さん・・・。」

女将
「すみれ、今は母さんとお呼び。」

すみれ
「はい。お母さん!」

女将
「行くよ。二人とも、三人であのロクデナシの横っ面ぶっ飛ばしてやろうじゃないか!!」

すみれ
「おーーーーーーっ!!!」

かすみ
「ええぇっ!!?何か違く無い!!ここはもっと感動的に〆る所だよね!!なんでそんなオチになるのかな!!シリアスにいくならシリアス貫こうよ!!」

女将
「かすみ・・・一つだけ言っておくことがある・・・。」

かすみ
「な、なんでしょう・・・?」

女将
「シリアスは、疲れる。」

かすみ
「何かもう色々台無しだーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」





続く。。




~温泉語~『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』(15)




ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!


その音が響いたとき、色々な物が止まって見えた。
走馬灯って言うのか・・・。
思い浮かぶのはあの冬の日に・・・出逢った二人の少年少女の姿だった・・・。


優太
「木村さん!!!!!!!」

木村
「ぐはっ!!!」

ガバル
「ん?何だこのおっさんは・・・。」

木村
「私か?私はしがない雇われの掃除のおじさんさ・・・。」



バタッ!


優太
「木村さん!!しっかりしてくれ!て言うか何だこの傷・・・何か胸の辺りにもデカイ風穴開いてるぞ大丈夫なのか!?それ以前にこの傷で立ってられるって人間なんですか!!?」


「本当に馬鹿だなこのおっさん・・・。霊薬使ってるからって無茶しやがって・・・。」

優太
「奏!!?」


「よぉ。何か苦戦してるみたいだな。手、貸してやろうか?」

優太
「いや、そんなの要らないから早く木村さんを蓮の所に連れて行ってくれよ!!このままじゃ流石に死んじまう!」


「ああ。それなら大丈夫だと思う。」

優太
「何で!!?」


「さっきも言ったろう・・・霊薬を飲ませてある。時間はかかるけどちゃんと傷は癒える。その証拠に血とか流れてこないだろ?」

優太
「え?あ、本当だ・・・。」

木村
「どう?ビックリしたかな!?」

優太
「奏、このおっさん粗大ゴミ送りにしといて。」


「分かった。」

木村
「ちょ!!タンマタンマ!!!」

優太
「変な芝居うつな!!何かマジで心配しちゃったよ!!」

由紀
「優太!!!」

優太
「由紀!!調度いい所に・・・このおっさん連れて蓮の所に飛んでくれ!!」

由紀
「え?あ、ああうん。それはいいけど・・・。優太、コレ。」

優太
「マガジンか!由紀二重の意味ででかした!!」

由紀
「う、うん。」

ガバル
「・・・。ふぅ、卿が冷めたな。」

優太
「ん、ああ待っててくれたのか?悪いな。話しは終わったから相手ならできるぜ。」

ガバル
「仕切り直しだ。オレは向こうで待ってる。本当に準備ができたなら来ればいい。」

優太
「・・・そうか。じゃあ、お言葉に甘えることにするぜ。」





ガバル
「ふぅ・・・。」

女将
「相変わらず子供には弱いんだね。」

ガバル
「草壁・・・?」

女将
「アンタに会いたいっていう奴らが居てね。」

ガバル
「オレに?」

女将
「ほら、二人とも・・・。」

すみれ
「・・・。」

かすみ
「あ・・・。」

ガバル
「・・・草壁。どういう嫌がらせだ?」

女将
「別に・・・」

すみれ
「アナタが、私達のお父さんなんですか?」

ガバル
「・・・。」





女将
『本当に行くのかい?』

ガバル
『ああ。あの場所にはオレが守るべき大事な仲間達が居る。それに・・・あそこを突破されればこの街にも敵の軍勢は攻め込んでくるやもしれん。』

女将
『帰ってくるんだろうね?』

ガバル
『約束はできんな。』

女将
『全く・・・イキナリ帰ってきて、またイキナリ出て行くのかい。アンタは本当にいつも勝手な奴だよ。』

ガバル
『・・・草壁。』

女将
『なんだい?』

ガバル
『二人のことは頼む。』

女将
『・・・・・・。馬鹿だね。そんなの当たり前さ。あの二人は私が責任を持って育ててやるさ。次に会うときにはビックリするくらいの美人になってるよ。何せ、私の娘なんだからね。』

ガバル
『次・・・か。次があれば、楽しみにしている。』





かすみ
「何で黙ってるの?何で何も答えてくれないの!?」

ガバル
「オレに娘など居ない。」

女将
「・・・。」

ガバル
「もし、居たとしてもオレに父親の資格は・・・無い。」

女将
「そうかい?アンタは十分父親だったと思うよ。」

ガバル
「・・・。」

女将
「毎年毎年、二人の誕生日には贈り物を送ってくれてた。」

かすみ
「え?アレってお母さんが用意してたんじゃ・・・。」

女将
「違うよ。全部このアホが用意してくれたんだよ。そういう所のセンスは良いんだ。」

ガバル
「記憶に無いな。」

女将
「難癖をつけてくるギルドを人知れず潰して回ったり、養育費って言って毎月欠かさずお金を振り込んでくれたり、あまり褒められたことでもないがちゃんと私達を守ろうと頑張ってくれていたアンタを父親と言わずに何て呼べばいいんだろうね?」

ガバル
「・・・草壁、その話は秘密にしておく約束だったはずだ。」

女将
「それこそ記憶に無いねーー。私は私の夫とその約束をしたんだよ?アンタがこの子達を娘と認めないなら、自分を父親じゃないと言うなら・・・約束を守る必要は無いね。」

ガバル
「お前・・・全く、そういう所は昔と全然変わらない。」

女将
「褒め言葉として受け取っとくよ。」

すみれ
「その・・・私・・・」

ガバル
「ふぅ・・・上手くいかないものだな・・・。」

かすみ
「あの・・・。」

ガバル
「知らず知らずのうちに二人とも大きくなった。」

すみれかすみ
「「!」」
女将
「やれやれ・・・。」

ガバル
「しかし、今までオレはお前達を・・・」

すみれかすみ
「「お父さん!!!!」」


二人は同時にガバルへ抱きついた。
流石のガバルもこの状況は想像外だったらしくどうしていいのか分からないでいた。


女将
「黙って抱いてやればいいんだよ。本当に気がきかないね~。昔から・・・。それが、アンタが守ってきたモノだよ。」

ガバル
「・・・ふ。戦うしかできないオレにも守れるモノがあったんだな。」

女将
「戦うから守れるモノだってあるさ。」

ガバル
「そうだな。」



ガバルは二人の肩にそっと手を乗せる。
今はコレくらいしかできなかった。
だが、彼にとっては父親としてできる精一杯の抱擁だった。




由紀
「送ってきたよーー。」

優太
「おお。ご苦労さん。」

由紀
「ついでにお菓子もってきたけど食べる?」

千草
「ワーーイ調度小腹が空いてたんだよね!!ユッキー空気読めるなーーーー!!」


「私のトマトもお裾分けしてやろう。ほら、食え。」

優太
「ああ。まあ、貰っとくよ。」

由紀
「て言うか何でイキナリ小休止??」

優太
「さあな。」

千草
「何か向こうの方で感動ストーリーが展開されているようだよ。。」


「あまり他人様のプライベートを覗いてやらん方が良いと思うがなーー。」

千草
「いや、チラッと見えちゃった的な!!」

優太
「やっぱりあのガバルって奴・・・嫌な奴じゃなさそうだな。」

由紀
「え?どうして!?唯はアイツに撃たれたんだよ?いつもの優太なら真っ先にぶっ飛ばしに行くところじゃない!」

優太
「いや・・・その唯が言ってたんだけど。あの時、ガバルの奴は誰も撃つ気は無かったんじゃないかって。」


「??何の話だ??」

優太
「唯が言うにはあの時、ガバルは威嚇射撃をするつもりだったらしいんだ。」

千草
「何でそんなことをユイチーが分かるの?」

優太
「唯が言うにはガバルの奴は撃ったあとに焦ったみたいなんだよ。あまりにも一瞬の変化だったから正面から見てた唯しか分からなかったみたいだ。」

由紀
「え・・・それじゃあ・・・。」

優太
「アイツは元から攻撃するつもりで銃を撃ったわけじゃない。むしろ無傷で済ませるつもりだったみたいなんだよ。コッチが持ってるのが実銃だと分かれば戦う気も起きなくなると思ったんだろう。」

千草
「ふーーーん。それが真実だったらさ・・・ユウ君戦えるの?」


「・・・そだな。ユータ大丈夫か?」

優太
「確かに、戦う理由がオレには無いな。結局、唯は自分でドジって銃弾を受けたみたいだし・・・。でもさ、今はそんな理由は要らないかな。」

由紀
「優太・・・?」

優太
「ここは戦場でも無いし、この戦いに世界がかかってるわけでもない。これは悪魔でゲームだろ。サバイバルゲーム。それは絶対変わらないんだ。だったら、オレはオレのチームのためにガバルを倒して勝つ!そして秘湯入浴権でも何でも手に入れてこの旅行を締めくくる!それがきっと今のオレにできることだ!!」

千草
「へへへ・・・ちゃんと分かってるじゃんユウ君。」


「ヒトー??何の話か全然分かんないけどそれで良いんじゃなイカ?」

由紀
「うん。そだね。優太がそうだって思ったならきっとそれでいいんだよ。」

優太
「よし、じゃあ改めて行ってくるかな。今度は・・・勝ってくる。」




ガバル
「準備はいいのか?」

優太
「ああ。」

ガバル
「お前にもお前の譲れないモノがあるんだろうが、オレにも譲れないモノがある。それを貫くためにオレはお前と全力でぶつからないとならない。」

優太
「奇遇だな。オレもアンタと全力でやり合いたくなったところだ。もう、ちょこまかとしたのは止めようぜ。」

ガバル
「そうだな。なら、オレも最高の状態でお相手しよう。」



そう言うとガバルはマントの背部から巨大な円柱状の金属物体を出してくる。
円柱状の先端は鋭く尖っており、それが両側に三本づつガバルの背後に浮いている。
用途は全くの不明だが、ガバルの最終兵器であることは容易に想像がついた。


優太
「なるほど。それがお前の本気って訳か。」

ガバル
「ああ。『戦姫の羽衣』とこの『戦姫の六翼』(ヴァルキリーウィング)でオレはありとあらゆる戦場を生き抜いてきた。コレがオレの持てる最高の力だ。」

優太
「そうか。ソッチが本気で来るならオレも体が温まってきたところだし・・・。見せてやるよ。『龍皇』の力、そして果て無き『銀河』の無限の力をな!!!」



優太の右手に握られた『黒龍』の刀身が紅く輝き、刀身に龍の紋様が紅々と浮きでてくる。
それに連なるようにして優太の全身を紅い氣力が包み込む。
すると同時に背中から『龍の翼』が噴出する。
そして極めつけには瞳の色が黒から紅に変わった。


ガバル
「そこまで行くと確かにかなりの凄みがあるな。」

優太
「ああ。『龍皇氣』を一定以上開放すると『波動』って言うのが自然と全身から放出されちまうんだ。これで相手を少しの間動けなくしたり、魔術の効果全てを一時的に無効化することができたりもするんだぜ。」

ガバル
「それは凄いんだな。だが、オレには効かないらしいぞ?」

優太
「まあ、無意識で出てるレベルの『波動』でビビられても面白くないしな。なら、このレベルならどうだ!?」



ドンッ!!!!!


『波動』と言うだけのことはあり、ガバルは全身に走るプレッシャーに一瞬だが恐れを感じる。
一瞬だが意識を奪われ、ガバルは反応が遅れる。
いつの間にか優太はガバルのスグ目の前まで迫っていた。
そのまま優太は手に握っていたガバメントをガバルの腹に捻じ込むと、トリガーを引いた。


優太
『超銀河龍皇電磁波動砲』!!!!!!!!!!」



ドドバッ!!!!!!!!!!


腹部にガバメントからの二連射を受け、ガバルの体は数十m吹っ飛ぶ。
その衝撃はさっきのガバメントの威力を逸脱していた。
BB弾に『銀河力』と『龍皇氣』を乗せて至近距離から『電磁波動砲』を撃ったからだ。
その威力は実銃を遥かに凌ぎ、ガバルの魔法障壁と『戦姫の羽衣』を持ってしてもほとんど威力を軽減できずその全てを喰らう。
そして開放された雷魔力の余波がガバルのマントを少し焼いた。


ガバル
「がっ!!?ぐ・・・、流石にやる!だが・・・!!!」



ガバルは背後に浮かぶ『戦姫の六翼』を動かす。
円柱状の金属物体は下を向いていたが、ガバルの合図で優太の方を一斉に向く。
円柱の先端が光ったかと思うと光の線が優太目掛けて目にも止まらぬ速度で突き進んでくる。


優太
「レーザー!?いや・・・ビームか!!」



優太は右に跳んでビーム攻撃を避ける。
しかし、跳んだ先に何かが飛んできていた。
それは『戦姫の六翼』の一本だった。
どうやら直接ぶつけての攻撃もできるらしい。
優太は『黒龍』を下から上に振り上げてコレを両断する。
真っ二つに切れた『戦姫の六翼』の一本は優太の背後で爆発した。


バゴーーーーーーン!!!!


優太
「何だよそのファ●グみたいな武器は・・・。」

ガバル
「悪いがあんな兵器と一緒にされては困るな。これにはビームや突撃攻撃以外にも兵装が組み込まれている。」

優太
「どんだけ多機能なの?あれか、何でもいいから詰め込んじゃえって思考か・・・。」

ガバル
「それでも使えるなら問題無かろう!!」



マントの中から爆砕された一本の代わりを取り出し、再度合図を送る。
すると今度は先端が後ろを向き、丸い底の部分が優太の方を向く。


ガバル
「喰らえ・・・ミサイル一斉掃射!!!!!!!!!!」



バカッ!!!


一斉に底面が開いたかと思うと中から全長五cm程度の小さなミサイル群が一つの円柱から4、50発程度撃ちだされてくる。
あまりにもミニマムサイズなため威力は低いだろうと考えたが・・・スグにその考えは修正されることになった。
やはり適当にばら撒いているだけなのだろう。ミサイルの一つがあらぬ方向に飛んで行き、旅館の壁を容赦無く吹き飛ばした。


ドゴンッ!!!!!!!!


最初に追われている時に撃たれたミサイルランチャーのミサイルより遥かに大きな穴がそこに開いていた。
あんなミミズ台の小さな小さなミサイルが一発でコンクリートの壁を吹き飛ばすなんて考えられないのだが・・・
しかし実際目の前で起こってしまっていることに対してあーだこーだ言っても始まらない。
優太は正面から迫るミミズミサイルを見据える。


優太
「冗談じゃねぇ・・・!!こんなの喰らったらひとたまりも無いぜ!!」



優太は瞬時に『黒龍』を腰の鞘へ収める。
そして居合い抜きの如く『黒龍』を一気に鞘から抜き、目の前を切り裂く。
しかし優太が切ったのはミサイルでは無い。
優太の目の前の「空間」そのものだ。


クパァ!!


と、若干妄想を掻き立てそうな音と共に空間がアレな感じで裂ける。
その空間に吸い寄せられるかのようにミサイルは飲み込まれていく。
全部のミサイルを飲み込むと同時に優太は開いた空間を峰を使って元に戻す。


ガバル
「まだだ!!」

優太
「うおっ!!?」



ババババババババババッッ!!!!!


今度は先端が真上を向き、側面が優太の方を向いている。
その側面から細い管のような物が伸びており、それから弾丸が射出されていた。
初撃をどうにか後方に飛び退くことで回避する。
しかしすぐさま『戦姫の六翼』を飛ばし、今度は近距離、四方六方からの射撃攻撃を展開しようとしてくる。
優太は手近の一個を切り裂くと、その穴から包囲網を抜ける。
が、そのまま先端がこちらを向き、ビーム攻撃がくる。
しかも今回はただ真っ直ぐではなく、『戦姫の六翼』事態が上下や、左右、さらには波をうつようにと一つ一つが変則的な動きで迫ってくる。


優太
「何かイキナリ弾幕シューティングでもやってる気分になってきたぜ・・・。」



最初の上下からの攻撃は、ビーム同士の間を抜けるようにして避わし、次の左右からの攻撃は下をスライディングするかのようにして抜ける。
最後の波うちは変則的に見えて結局はビームが揺れているだけで真っ直ぐ来るのと同じなため体を右や左に振って避わしきる。
針を穴に通すような繊細な挙動で変則ビーム攻撃を避わしながら着実にガバルとの離れた距離を詰める。
しかし背後から残った五本全ての円柱が突っ込んでくる。
それを振り返り様にまとめて両断すると、その残骸はそのまま地面に落ちる。
そして一斉に爆発した。
その爆風に乗るようにして優太は背中の翼を勢いよく噴射させる。


ボッッ!!!!!!!


爆風とタイミングを合わせることにより、瞬時にガバルへと接近することに成功する。
しかし依然としてガバルは余裕そうだ。
優太が自分の目の前に立つと同時にガバルは口を開いた。


ガバル
「一撃だ。」

優太
「なに?」

ガバル
「この一撃で決められなければお前はもうオレには勝てない。お前の行動パターンはさっきので大体分かった。視界の広さや、挙動のクセ・・・次からはそれを踏まえたパターンを組む。それで終わりだ。」



満更脅しでもないだろう。
この程度のレベルの相手ならあれくらいの撃ち合いで相手のパターンを読むのも難しくない。
つまり本当にコレが実質最後のチャンスになってしまったわけだ。
しかし逆に優太も余裕そうに返す。


優太
「へぇー。いいのか?」

ガバル
「何がだ?」

優太
「こうやって会話している間に『戦姫の六翼』を展開してオレを引き剥がせばよかったって言ってるんだよ。」

ガバル
「いや。これは慢心からくるものではない。確信がある。」

優太
「どんな?メイドさんへの土産に聞いてやるぜ。」

ガバル
「オレの『戦姫の羽衣』に打撃・斬撃・魔術攻撃は一切通用しない。効くのは銃撃のみ。だが、頼みの綱の銃撃もお前の場合はそのおもちゃの銃でしか条件を満たせない。さらに言うと、さっき一回だけオレに撃ち込んだあの銃撃・・・アレは連射が効かないな?できて三連射。それ以上は魔力、氣力共に処理能力が間に合わないから撃てても撃てない。そうだろ?」

優太
「ああ。そうだな。音速の三倍の速度だから・・・二発が限界だったよ。」

ガバル
「お前のような近接戦闘型は大概の場合、遠距離攻撃の種類が極端に少ない。別に離れて戦う必要も無いからな。そう考えると必然的にアレを超える射撃攻撃をお前は持って無いと見る。」

優太
「お察しのとうり。」

ガバル
「あの程度の攻撃ではオレを倒すことはできない。できるわけが無い。さっきの一発はそりゃあ効いたが・・・もう一回撃ち込まれても耐えられる自信がある。」

優太
「へぇーー。確かにそのとうりだ。全部間違ってねぇぜ。」

ガバル
「しかし不意に落ちんのはお前のその余裕さだ・・・。」

優太
「ああ。だってそうだろ。お前は忘れてる・・・それか、あまりにも条件が重なりすぎてて分からなかっただけかもな。」

ガバル
「なに?」

優太
「最初に言ったよな。オレの『波動』は魔術的な効果を一瞬だが無効化できる。」

ガバル
「・・・何が言いたい。」

優太
「初回の『波動』を喰らった後の攻撃・・・あれ、お前自慢の『戦姫の羽衣』の効果打ち消されてたんだぜ?」

ガバル
「なにっ!?」

優太
「ま、オレもあの時は気付かなかった。でも、今はよく分かるぜ。『波動』が効いてたってことがな・・・。」



ガバルは優太の視線を追う。
調度、胸のあたりだった・・・。
その部分が少し煤けて黒くなっていた。
どうやら少し焼けているようだ。
それは紛れも無く、効果が発揮できていなかった証だった。


ガバル
「しまっ・・・!!!」



ガバルは距離を取ろうと足を動かそうとした。
が、体が全く動いてくれない。
瞬き一つすることができない。
まるで体の自由が奪われているかのようだった。


優太
「どうだ?『刻』を止められた感想は・・・。」

ガバル
「(な、なにぃっ・・・!)」

優太
「残念だったな・・・お前はもう一つ忘れてることがあるんだぜ。」

ガバル
「(・・・!!?)」

優太
「オレは『次元力』も使えるんだ。攻撃に使うだけじゃなく、数秒くらいなら『刻』を止められるんだよ。」

ガバル
「(ば、馬鹿な・・・!!)」

優太
「じゃあ、復習も終わったところで・・・改めて問題でーーす。『戦姫の羽衣』の効果も無効化された所でオレの全力攻撃を受けたらどうなるでしょうかー?」

ガバル
「(・・・!!!)」

優太
「答えは・・・自分の体で試しな!!!!!」



ドンッ!!!!


優太はガバルに向けて『波動』をぶつける。
視覚はできないが、確実に今この瞬間『戦姫の羽衣』の効果は無効化されたハズだ。
右手に握った『黒龍』を逆手に持ち、後ろに振りかぶる。
そしてそのまま下から上へ振り上げた。


優太
『超銀河龍皇砲伏絶刀星』!!!!!!!」



その一撃が『戦姫の羽衣』を切り裂く。
そしてガバルは空中に打ち上げられた。
その後を追うようにして優太も飛ぶ。


ガバル
「がはっ!!!ま、まさか本当に・・・オレの『戦姫の羽衣』が・・・!!?」

優太
「おお、これくらいスッパリ切れてればもうなにも無効化できないだろうな。」

ガバル
「!!?」

優太
「まだブザー鳴ってないからな・・・。悪いが、これで終いにする。」



いつの間にかその手に握られているのは女将特製カスタムガバメントだった。
優太はセーフティーを一番下まで下げ、スライドを一杯に引き・・・離す。


ガチャン!!!!!!!


ガバル
「ま、まさか・・・それは、『フルバースト機構』!!?か、完成していたのか!!」

優太
「??何だ知ってるのか・・・。ま、オレとしてはそんなことはどうでもいいんだけどな。」

ガバル
「草壁の奴め・・・まさかこんな隠し玉を渡しているとは・・・。オレもまだ甘かったというわけか・・・!!」

優太
「話しは後でゆっくり聞いてやるよ。今は素直に沈め。この女将特製カスタムガバメント最終兵器の前にな・・・!!」



ドババババババババババババババババババババババババババババババババババババ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


ガバルのむき出しの腹に秒速183発で撃ちだされたBB弾がぶち込まれる。
その衝撃は障壁を軽く越えて生身の体へ伝わる。
ガバルの体はそのまま地上まで吹き飛ばされ、地面に激突した。


ドガン!!!!!


ガバルを中心に地面に小さなクレーターができていた。
優太はそのスグ近くに着地する。
湯気が噴出しているガバメントを適当に冷ましつつ、左手に持っていた『黒龍』を右手に持ち替える。
そして鞘に切っ先を入れるとそのまま奥まで収めた。


チンッ!!


と言う鍔の音を合図に、


ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!


クレーターの中からブザー音が響いた。


優太
「ふぅ・・・。二度とアンタとは戦いたくないな。個人的に。」

ガバル
「奇遇だな。オレもだ・・・。」

女将
「ふぅーーん。アンタが負けるなんて珍しいじゃないか。」

優太
「女将・・・?」

すみれ
「お父さん!!だ、大丈夫ですか?」

優太
「・・・は?」

かすみ
「酷いよユウタ君、少しは加減してよね!!」

優太
「え、え、えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!!!!!!????こ、コイツってお前等の親父だったのーーーーーーーーーーー!!????」

女将
「何だ、知らなかったのかい?読者は既に知ってたよ。」

優太
「知るかよ!!どうせオレの知らない所で出てきた話だろうが!!!て言うかマジなの!!?えーーーーーーーーーーー!!!」

ガバル
「だ、大丈夫だ・・・これくらいは慣れっこだからな。かすみもユウタは別に悪くない。そんな風に言ってはダメだ・・・。」

優太
「えーーーーーーーーーーー・・・何か未だに信じられないんですが・・・。」

すみれ
「私も未だに信じられません。ずっと探していた父がこんなひょっこり見つかって・・・。」

優太
「いや、それもそうなんだけど・・・。えーーーーーーーーーーーー・・・この親からすみれやかすみが・・・?信じられない・・・。」

ガバル
「おい、それはどういう意味だ・・・?」

優太
「いや、失言でしたすんません。。」

女将
「ま、その変の諸々はまた後でもいいだろう。それより、頃合だね。」

優太
「は?何が・・・」



ズズン!!!!!!!!!!


急な縦揺れが来たかと思うと地面が淡く光り輝いているのがわかった。
その光は空中に向けて幾重にも重なり遥か上空へと集まっていく。


優太
「な、何だ!!?何なんだよこの光!」

女将
「蘇るのさ。」

優太
「何が!?」

女将
「『古代遺産』。」

優太
「はぁっ!!?何でそんなのが外界に!!?」

女将
「さあね。でも、コレだけは言える。このサバゲーも全てはこのためだったのさ。」

優太
「女将・・・?」

女将
「さあ、姿を現せ!!『古代遺産』・・・!『超温泉郷狒狒色鐘』!!!!!」





続く。。




~温泉語~『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』(終)




尾崎
「な、何だったんだ今の揺れ・・・。」

川鍋
「・・・。」

駿一
「鍋ちゃんどしたの?外見て固まっちゃって・・・。」

川鍋
「いや・・・疲れてるのかな・・・。幻覚が見えるんだ。」

尾崎
「え・・・何が・・・って!!なんじゃありゃーーーーーーーー!!!!」

駿一
「な、鍋ちゃん!!あ、アレは幻覚じゃないよ!!本物だよ!!!」

川鍋
「あ、やっぱり?できれば幻覚にしときたかったんだけどなーーー。」






「アレは・・・。」


「な、何んだアレ・・・もの凄く大きくないか・・・?」

鳳仙
「へへっ!ど、どうやらアレが千草の言ってた奴か・・・。」


「へ?何の話~?」

鳳仙
「アレが今回のラスボスって話さ・・・!!こうしちゃ居られないな!オレは行く。蓮、治療ありがとう!!何とか動けそうだよ!!」


「あ、はい。でも、無茶はしないでくださいね。まだ完治したわけじゃありませんから・・・。まあ、折れた時はまた繋げて差し上げますから・・・あまり気になさらないでやってきてください。。」

鳳仙
「そ、そうなの!!?じゃ、じゃあ無理しないようにしよう・・・。」


「随分とみんな冷静だな・・・。」


「そうね。何でそんな涼しそうな顔してられるの・・・?」


「えーーーとですね・・・。端的に言うと・・・」

鳳仙愛依
「ダンナ「優太さん「ユウちゃん「おにいちゃんがどうにかしてくれるから。。」」」」

「結局アイツだよりなのかよ!!!」





優太
「ぶえくしょい!!!!!」

由紀
「ん?優太寒いの?湯冷めでもした?」

優太
「いや・・・そういうわけじゃなさそうだけど・・・。」

千草
「しかしまさかこんなデカイのが出てくるとは予想外だったなーーー。」


「何だ、チグサは知ってたのかーー?」

千草
「ううん。女将さんが何かしようとしてるって所までしか知らなかったよーーー。当事者も居ることだし、ココは本人に直接聞いたほうが良いんじゃなイカな?」

優太
「そうだな・・・女将、アレは一体何だ?」

女将
「アレは遥か昔に作られた『超温泉郷狒狒色鐘(ちょうおんせんきょうひひいろかね)』・・・。名前のとおり、『温泉』だ。」

優太
「へぇーーー。じゃあ、別にただデカくて飛んでるだけで無害なのか?」

女将
「そうだよ。私はアレを利用してさらに『華々の冠』のシェアを広げようと思ってね。」

優太
「そのビジネスの片棒を担がされたわけか・・・。」

女将
「ま、いいだろ?楽しかったし。」

優太
「それはお前だけだろ!!!て言うかコッチは完全に命懸けの戦いとかもしちゃってるんだけど!!」

女将
「まあまあ。約束どうりちゃんと報酬も払うし、あの『狒狒色鐘』に搭載された多種多様な温泉を好きなだけ利用させてやるからさ。」

優太
「・・・。ま、いいや。今回はそれで手を打つ。今回だけだぞ・・・。」

女将
「恩に着るよ。」

優太
「で、アレはそのまま飛ばしっぱなしでいいのか?何かあのままにしといたら確実に自衛隊とか来ると思うんだけど・・・。」

女将
「そうだね。国際問題になられてもアレだし、優太。私を連れてアイツのコントロールルームまで一緒に来てくれるかい?」

優太
「コントロールできるのか?どうやって??」

女将
「メダの奴から借りてきたこの『ギガドリル』を使って・・・」

優太
「ここまで引っ張っといて結局は『グ●ン●●ン』ネタかよ!!!!」

女将
「最初の顔面から想像ついてただろう?」

優太
「ああ・・・『天元の間』とかな・・・。」

女将
「そういうことだ。ささ、早いところ行くよ。」

優太
「ああ、はいはい。じゃあ、背中にでも乗って・・・」



ドォウッ!!!!!!!


優太の背後から爆音が轟いた。
振り返ると山の中腹辺りが燃えている。
何が起こったのか分からないでいると千草が叫んだ。


千草
「ユウ君!!避けて!!」

優太
「何っ!!?」



ボウッ!!!!


千草の言うとおりにその場から後ずさる。
すると次の瞬間、優太が立っていた場所目掛けて一筋の閃光が降り注いできた。
閃光が地面に当たるとそこを中心に激しい爆発が起こる。
優太はその爆風に飛ばされ、旅館の壁に背中からぶつかった。


ドガッ!!!


優太
「な、何だ・・・!?どっからの攻撃だ!??」

千草
「あの『狒狒色鐘』からみたいだよ!!」

優太
「なにぃぃいいい!!?アレはただの飛んでる温泉で無害じゃなかったのかよ!!」

女将
「なるほど・・・そういうことか・・・。」

優太
「え、なに一人で勝手に納得してるんだよ・・・ちゃんと説明しやがれ!」

女将
「私が調べた物より大きいと思ったんだ・・・多分、誰かが後から戦闘用の武装を取り付けたんだ。」

優太
「誰が!?何のために!!」

女将
「そんなの知らないよ。でも、アレも『古代遺産』の一つ・・・。過去に何かがあって、封印された忌むべき物だからね・・・。アレを地上に蘇らせたくない奴が細工したんだろうよ。」

優太
「・・・。つまりだ。簡単に言うとアレと戦わないといけないと。」

女将
「そうなるね。頼んだ!!」

優太
「ふざけんな!!!どんだけメンドクサイこと頼んでるか分かってるかお前!!」

女将
「反省はしてる。でも、後悔はしてない!!」

優太
「そういうことが聞きたいわけじゃないんですが・・・。」


「おい、ユータどうするんだよ!?何かさっきからビームみたいの乱射してるぞ・・・!街の方には撃ってないみたいだけど何時ソッチに飛び火するか・・・!!」

優太
「・・・。」

鳳仙
「おーーーーーい!!ダンナーーーーーー!!!」

優太
「鳳仙か・・・。」

鳳仙
「アレとやるんでしょ?オレも手伝うよ!!」

千草
「ユウ君、ココまで来たらやるしかないよ!!早くしないとマジで国際問題になっちゃうと思うし!!」

由紀
「優太・・・。」

優太
「たく・・・しょうがねぇな・・・。分かったよ・・・やるよ。やってやるさ。」

女将
「それでこそ優太だ・・・!!多分、コントロールを奪えれば何とかなるはずさ。こいつを持ってきな。」

優太
「メダの『ドリル』か・・・。オレ、アイツと違って『螺旋力』持ってねぇんだけど・・・。」

女将
「気合でカバーしな。」

優太
「はいはい。じゃ、やるか。お前等、行けるんだろうな?」

由紀鳳仙千草
「「「「バッチこい!!!」」」」
優太
「よし。じゃあ、まずはアイツの武装を剥がす。鳳仙と千草はアイツに張り付いて砲台という砲台をぶっ壊しまくれ。」

鳳仙
「あ、そういうのなら得意だ。任せといてよ!」

千草
「分かったよ。ただ壊すだけってのもツマラナイけど・・・。」

優太
「由紀、お前はありったけの『次元力』を練り上げろ。それをオレが『黒龍』に乗せて奴にぶち込む。」

由紀
「分かった。そうだなーー。あのサイズを壊せるエネルギーは・・・。」

優太
「いや、一瞬でも動きが止まればいい。」

由紀
「あ、それなら五分くらいで貯まるよ。」

優太
「よし、じゃあ五分間だけ由紀を、奏・・・お前が守ってやれ。」


「そんな楽なのでいいのか?」

優太
「楽かな?ビームとか飛んできまくるぞ。」


「ユータが全部止めてくれるんじゃないのか?」

優太
「努力する。」


「じゃ、撃ち漏らしは任されたーー。」

優太
「ああ。」

女将
「コントロールルームは調度中心にある。見れば分かると思うよ。」

優太
「じゃあ、飛びながら確認するか。」



優太は全身に『龍皇氣』を纏う。
そして地面を思い切り蹴り、空を駆け上る。


鳳仙
「ダンナ!!ちょ、ちょっと待って!!」

優太
「鳳仙、お前・・・『獅子皇氣』使ってるのか?」

鳳仙
「あ・・・ゴメン。でも、流石にアイツ相手じゃあ必要かなーーと思って・・・。」

優太
「お前はまだコントロールが甘いからな・・・。暴走だけはするなよ?」

鳳仙
「うん。」

千草
「二人とも早いよーーー!!私は『氣力』使えないんだからもう少し手加減しようよ・・・。」

鳳仙
「それでもちゃっかり付いて来てるじゃん。」

千草
「これでも必死に飛んでるんだよ!!どんだけ『魔力』使ってると思ってるのさ!!この速度維持するだけで私のか細い『魔力』は底をつきそうだよ!!」

優太
「お、そうこう言ってる内にコイツの甲板が見えそうだぜ?」



地上から何メートル上空だろうか。
とりあえず雲に手が届きそうなくらいだ。
上から『狒狒色鐘』を見下ろす。
全長は少なく見積もっても20Kmほどありそうだ・・・。
何かもう先端の方とか見えない。
甲板には所狭しと兵器が敷き詰められている。
正直あんなに隙間無く押し込んで使い物になるのだろうか。


鳳仙
「何か甲板の方は敷き詰めてあるだけで壊しやすそうだな・・・。」

千草
「ああ、うん。こういうのは鳳仙に任せる。」

鳳仙
「マジで!!ひゃっほう!!壊しまくるぞーーーーーーーーーー!!!」

千草
「私は船底部分にあるのを壊して回るよ。このサイズじゃあ、全部ってのは無理そうだけど・・・。」

優太
「できる範囲でいいだろ。五分だけ時間を稼げばいいんだ。五分後にオレがコイツの動きを止める。それまでにコントロールルームって奴を見つけないとな・・・。」

千草
「じゃ、それぞれの仕事をするってことで。」

鳳仙
「ああ。ダンナ、気をつけてね。」

優太
「お前等もな。」






「ユキ、お前は力を抜いてゆっくりと『魔力』を貯めろよ。私が絶対守るから心配しなくても大丈夫だからな。」

由紀
「うん、ありがとう奏ちゃん。・・・。」


「なんだ?」

由紀
「奏ちゃん、変わったよね。」


「な、何だよイキナリ・・・。」

由紀
「少し前までそんな風に『守る』何て言ってくれなかったもん。」


「そ、そうだったかな・・・。」

由紀
「そうだよ。何か、素直になったよね。」


「・・・。」

由紀
「これも優太のお陰かな・・・。」


「あ、アイツは関係ない!!自分で自分を律したんだよ!!」

由紀
「ふーーん。ま、何でもいいけどね。」


「なんなんだよみんなして・・・べ、別に私はユータのこと何か・・・。良い奴だとは思うけどさ。」

由紀
「え、最後の方なんて?聞こえなかった・・・。」


「何でもないよ!!よし!!ちょっくら気合入れようかなーーーーー!!」

由紀
「(そういうところは素直じゃないなーー。)奏ちゃん。」


「何だ?」

由紀
「いくら奏ちゃんでも優太は渡さないからね。」


「だ、だからユータのこと何かこれっぽっちも好きじゃないってーーーの!!!」





鳳仙
「スゥーー・・・ハァーーーー。よし、良い感じだ。これくらいの量なら自我を保てるようになったぞ。」



鳳仙は『獅子皇氣』を全身に纏う。
これでもまだ全力の40%ほどの『獅子皇氣』しか出していない。
ほんの数分なら問題無いが、継続して100%の『獅子皇氣』を鳳仙は使用できない。
コントロールが上手くできないので暴走させてしまうからだ。
鳳仙は再度深呼吸をして気持ちを落ち着ける。
そして、目の前の兵器群を睨んだ。


鳳仙
「この量を壊すのは楽しそうだな・・・。へへっ!!我慢なんてしないぞ・・・全部、オレが喰らってやる!!!!『獅子皇四式・獄殺炎波』!!!!!!」



ボォォオオオオオオウッッッ!!!!!!!


鳳仙は右手から正面に向けて炎のビームとでも言えばいいのだろうか。
兎に角、エネルギー波を撃ちだす。
その大きさは鳳仙の身長よりも一回りも二回りも大きい。
巨大な炎のエネルギー波は鳳仙の目の前にある兵器という兵器を全て溶かし尽くした。


鳳仙
「さて・・・。『暁の地平線』、暁鳳仙!!立ち塞がる全てを、爆砕する!!!」





千草
「うわぁ・・・・。何だよ、船底からしてごっそりですか・・・。」



千草の担当する船底部分も所狭しと砲台がチラチラと見え隠れしている。
今も狙いも定めずそこら中を撃ちまくっているようだ。
このままでは街に被害が及ぶのも時間の問題だろう。


千草
「ま、できる範囲で・・・って言ったし。私にできる範囲で、張り切ろう。」



千草はポケットから一つの袋を取り出す。
『携帯収納袋(大)』と小さく隅の方に書いてある。
その袋から何故か矢筒と弓が出てきた。
どうやら四次元ポケットみたいな物らしい。
矢筒を背中に背負い込むと、そこから十本くらい纏めて取る。
そしてそれを弓にかけた。


千草
『開眼』!!」



千草の眼がエメラルドのような輝きを放つ。
そして砲台を一つ一つ眼で追った。


千草
「なるほど。全部が全部ビーム砲台じゃないみたいだなーー。ミサイル砲台だったり、あれは何だろう・・・。爆雷か何かかな。ま、何でもいいや。とりあえずは・・・ビーム砲台を集中的に潰す。」



千草は弓を引き、離す。
矢はそれぞれが自立しているかのように目標目掛けて飛んでいく。


ドガッ!!!


矢の一つ一つが砲台の射出口に突き刺さる。
発射口を塞がれ、ビームが内部を逆流する。
そして砲台は爆砕した。


千草
「さて、ボチボチ行こうかな・・・『暁の地平線』、風鈴千草。お相手してやんよ!!!」





優太
「ん・・・。」



目の前に塔のような物が見える。
どうやらアレがコントロールルームのようだ。


優太
「見つけたのはいいが・・・。どうやらただじゃ進ませてくれそうに無いらしいな。」



目の前に立ち塞がるのはロボットの大群だった。
それぞれどこかで見たことがあるような造形ばかり・・・。
しかし、サイズは本物より遥かに抑えめに作ってあった。
もしかしなくてもこの『狒狒色鐘』を作った奴らは相当なロボット好きみたいだ。


ロボ
「ピピピ・・・。ハンランブンシヲカクニン、コレヨリセンメツニウツル!!ブ●スト●●イヤーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

優太
「僕らの●ジン●ーが悪の手先に!!?ちょっとショックだ!!」



お馴染みのポーズから繰り出された●レ●トファ●ヤーを右に避けつつ接近する。
すると横合いから似たようなディティールのロボットが出てくる。


ロボ
「クラエ!!!サ●ダーーー●レェェェェーーーー●!!!!!!」

優太
「スゲェ!!●レートだ!!何かテンション上がるな!!」

ロボ×2
「「超●磁!!●ォォーヨォォォーーー!!!!」ゴ●ァァ!!!」
優太
「コ●バト●ーに●ルテ●まで居るのか!!どんだけスパロボ好きなの!!」



グレー●の攻撃を下に滑空して避け、●ーヨーと●マを『黒龍』で両断する。
そして優太は『黒龍』に『龍皇氣』を込めて刀身を巨大化させ、四体のロボットを巻き込むように横へと薙ぎ払う。


優太
『超銀河龍皇絶界断』!!!!!」



ボボボボボボボンンッッ!!!!!


四体のロボを真ん中から真っ二つに切り裂く。
そしてロボは四体同時に爆発する。


優太
「何だ、自慢の『超●金』もこの程度か・・・完成度低いなオイ。」

ロボ
「ダ●ルハー●ン!!!」

優太
「うっ!!グレ●ダ●ザー!!山ちゃんボイスなら尚よかったな!!」



ハーケンを『黒龍』で弾き、よろけた所に一閃を放つ。
ロボは二つに切れて爆砕した。


優太
「さーーて。次はどいつだ!!」

ロボ
「無●拳!!!」
ロボ
「ター●ス●●シャーパンチ!!!」

優太
「ア●エ●オンに●イザー!!何か凄い組み合わせだ・・・!!」



どういう原理なのか無限に伸びてくるパンチを左に避け、もう一方の回転するパンチは『黒龍』で二つに切断する。
すると視界が暗くなるのを感じた。
反射的に頭上を拝むと、巨大な塊が落ちてきていた。
心無しか黄金色をしているように見える。


優太
「おいおい、これはまさか・・・。」

ロボ
「キサマラゼンインヒカリニナレーーーーーーーーーーー!!!!!ゴル●ィオ●・●ラッ●ャーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」

優太
「ジェ●シ●ク・●オ●イ●ー・・・おいおい、その攻撃は流石に不味いだろ・・・ロボのAIクソだな。」

ロボ
「ソコハユウキノチカラデカバーダアアアアアアアアアアア!!!!」

優太
「カバー不能だから・・・。仕方ない、ぶった斬るぜ。」



『黒龍』の刀身に『次元力』を集中させる。
すると刀身が白いエネルギー体に覆われる。
優太は天高く『黒龍』を掲げると、残っている『次元力』を流し込んだ。


優太
「あーあ、こうなるなら最初からもっと計画的に使っとくんだったぜ・・・。これで『大』ってつけて問題無いかな・・・。」



全て流し込んでから大きさを確認する。
どうやら10mくらいにしか膨れ上がらなかったようだ。


優太
「ま、別にいいか。斬れれば問題無い無い・・・『超銀河龍皇大次元斬』!!!!!」



『黒龍』をク●ッシャーにぶつける。
原作どうりなら、触れただけで全てを光に変えるが・・・
どうやら触れることはできたみたいである。
優太は『黒龍』を振りきる。
するとそこに巨大な次元の穴が出現した。
そこへ絶対勝利の力の象徴が吸い込まれていく。


優太
「あーーーーー、危なかった・・・。流石にコレ全部光にされたらオレが女将にドヤされるからな・・・。」

ロボ
「●ッタァァァァァーーーーーーーーーーーーーー!!!ビィィィィイイイイイイイムゥウウウーーーーーー!!!!!」

優太
「ゲッ●ー1!!しかも世界最後の日仕様だと・・・!カッコイイぜ!!」



ビームを『黒龍』で防ぐ。
『黒龍』を中心にビームは二つに切れて甲板に落ちる。
そして優太は背中から『龍皇氣』を噴射させて一気にロボへ近付く。
優太はロボの頭を掴むと、そのまま下へ向けて急降下する。
落下の速度を緩めずそのままの速度で甲板にロボを叩きつける。
その衝撃でロボの頭はひしゃげ、部品がそこかしこに飛び散った。


優太
「進化の力もこの程度か・・・オイオイ、オレ達の憧れてるスーパーロボットはこんなものじゃないはずだが・・・。」

ロボ
「オマエラドイテロ・・・。コイツハ、オレガタオス!!」

優太
「お、お前・・・そのディティールは・・・!!」

ロボ
「オレヲダレダトオモッテヤガル!!!!!」

優太
「なるほど・・・。他が見掛け倒しなのはお前の完成度を上げたからだな・・・。まさかこんな所でお前とやれるなんてな!!●レンラ●ン!!!!」

グ●ンラ●ン
「オレノドリルデオマエヲツラヌイテヤル!!!!!」

優太
「やれるもんならやってみろぉぉおおおお!!!『オレ』を誰だと思ってやがる!!!」






「何かまるで攻撃落ちてこないなーーーー。」

由紀
「それだけ頑張ってるってことだ。。」


「あーー。暇だなーー。」

由紀
「私の方はいいから、行ってもいいよ?」


「んーーー。そうしたいけど・・・ユータと約束したしな・・・。」

由紀
「・・・やっぱり優太のこと気にしてるんだーー。へぇーーー。」


「違ぇよ!!頼まれたことはちゃんとやらないとだめじゃん!!?そういう感じ!!」

由紀
「うんうん。まあ、そういうことにしておくよ。さて・・・そろそろ五分だね。」


「早くね?普通もう少し粘らないとダメなんじゃ・・・。」

由紀
「コレ以上は引き伸ばせないのよ・・・諸般の事情で・・・。」


「あーーー。大人の事情かーー。」

由紀
「そそ。じゃ、優太と連絡を取りたいんだけど・・・生憎携帯忘れてきちゃったみたいなんだよなーー。」


「そうなのか?じゃあ、私がかけよう。」

由紀
「うん、お願い。」





ピリリリリリ!!!


優太
「ん!!こんな時に・・・!」

グ●ンラ●ン
「・・・。」

優太
「あ、あれ?何で止まってるんだ?」

グ●ンラ●ン
「トレヨ。シュウチュウデキナイダロ・・・。」

優太
「あれ、このネタどっかで見たことあるような・・・。ま、いいか・・・。奏?何だろ、もしもし・・・」


『ユータか?』

優太
「まあ、オレの携帯にかけてるんだからそりゃそうだろうよ。」


『いや、敵に倒されて・・・ってのがあるかと思ってさ。』

優太
「お前はオレを何だと思ってるんだよ・・・。」


『ま、冗談はさておき・・・どうやらユキの方は準備ができたみたいだぞ。』

優太
「そうか。分かった。じゃあ、オレが今居る辺りに飛ばすように言ってくれ。」


『ん。』

優太
「じゃ、頼んだぜ。」



ピッ!


優太
「悪いな。もう少しゆっくりやってやりたいところだったけど・・・どうやら大人の事情でもう終いらしい。」

グ●ンラ●ン
「ソレハドウカナ・・・。」

優太
「どういう意味だ?」

グ●ンラ●ン
「オレガココニイルカギリゼッタイニオマエヲアソコニハイカセナイ!!」

優太
「なるほど・・・。じゃあ、最後に決戦と行こう。調度、勝利の鍵も届いたところだしな!」



優太のスグ上に大きな球体が出現する。
凄まじい量の『魔力』がそこら中に干渉する。
球体の周辺は風景が歪んでいるようだ。
下手に触れれば文字どうり『飛ばされる』だろう。
『次元』の彼方へ。


優太
「『黒龍』・・・まずは由紀が練り上げた『次元力』を吸収だ!!」



『黒龍』を球体に向けると、少しづつ球体が『黒龍』に吸われてしぼんでいった。
ものの数秒で球体は完全に無くなった。


優太
「んで、『黒龍』に貯まった『次元力』を一斉開放・・・!『刻』よ止まれ!!!!!!」



優太は『黒龍』を『狒狒色鐘』の甲板に向けて突き立てる。
すると、『狒狒色鐘』全体を『次元力』が駆け巡る。
そして一斉に全ての砲門からの射撃が止まり、『狒狒色鐘』の動きが完全に止まった。


グ●ンラ●ン
「・・・。」

優太
「一時的にだが、これで少しの間コイツは動かない。その間に、お前を突破してコントロールを奪う。」

グ●ンラ●ン
「リクツハイイ!!オトコナラ・・・『ドリル』デカタレ!!!」

優太
「そうかい。じゃあ、見せてもらうぜ。お前の、『天を突くドリル』って奴を!!!」

グ●ンラ●ン
ヒッサツ!!!!!」

優太
「メダ!!!お前のドリル!借りるぜ!!!必殺!!!!!」



二人の手にドリルが握られる。
それを天高く掲げると、原理不明だがドリルが巨大化する。


グ●ンラ●ン
「ギガァァァァァァァァアアアアアアアアア!!!!!!」

優太
「ドリルゥゥーーーーーーーー・・・・・・!!!!!!」

グ●ンラ●ン優太
「「ブゥゥウレェェェエエイクウウゥゥゥゥーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」」


二つのドリルが激突する。
凄まじいエネルギーが大気を伝わって夜空を駆け巡った。
まるで流星のように・・・。


グ●ンラ●ン
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

優太
「無駄だ・・・・!!そんな空っぽの『ドリル』で・・・オレ達の『魂のドリル』が砕けると思うな!!!!」

グ●ンラ●ン
「ナ、ナンダト!!?」

優太
「理屈じゃねぇんだろ・・・。だったら証明してやる!!!オレをオレ達を!!!誰だと思ってやがる!!!!!!!!!



優太の体中から『龍皇氣』が溢れだす。
すると『ドリル』の回転力が増し、回転速度が格段に上がる。
それと同時に『ドリル』へ『銀河力』が流れる。
次の瞬間、優太の『ドリル』がさらに膨れ上がった。


グ●ンラ●ン
「ナ、ナンダ!!ナンナンダ!コノチカラハ!!!??」

優太
「喰らえ!!!!!必殺!!!『超銀河龍皇ギガドリルブレイク』ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!



グ●ンラ●ンの『ドリル』が粉々に砕け散る。
そしてロボの胸に『ドリル』を突き刺し、そのままコントロールルーム目掛けて突っ込む。
正面の塔に向け優太はただ真っ直ぐに、真っ直ぐに突き進む。


優太
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!」



ドギャァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!


グ●ンラ●ンごとコントロールルームに突っ込むと、正面に穴を見つける。
どうやらアレに突っ込めば良さそうだ。


優太
「あの穴か!!?って、何かあの穴小っさいよ!!これってどうやって小さく・・・えーーーーーーいメンドクサイ!!『漢』はいつでも、正面突破だーーーーー!!!!!!!『ギガドリル・スピン・オン』!!!!」



そのまま正面にある穴目掛けて『ギガドリル』を捻じ込む。
サイズ差がありすぎて完全に許容量オーバーな感じになったがどうにか収まる。
次の瞬間、モニター類が点滅し始めた。


優太
「・・・止まった、のか?」

ロボ
「ピピピ・・・。『コントロールキー』の認証を確認。『狒狒色鐘』は戦闘モードを解除し、温泉郷モードに切り替わります。」

優太
「ふぅ・・・。終わったーーーーーーーー。」



優太は全身から力が抜けるのが分かった。
その場に寝転がり、宙を仰いだ。
そして、眼を瞑りながら一つの言葉が漏れる。


優太
「結局コレ・・・途中から『サバゲー』全く関係無くなってるじゃねぇかよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



優太のもっともなツッコミが夜空に響いた。
何はともあれ・・・。
一件落着である。。




『二日目サバゲーナイトフィーバー篇』 完。。
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[ 2011/07/29 08:09 ] カスタムテーマ | TB(0) | CM(7)

マジですか・・・すみません。送信なかなか行かなかったら連打してしまいました。
ねんどろいどは最近ハマったんでめっちゃ集めたい(東方だけ)だからゆゆ様も買っちゃおうかな~と思ってます
そう言えばツイッター始めたんでフォローしてもいいでしょうか?
[ 2011/08/04 23:51 ] [ 編集 ]

最後あたりが大変なことになってるが、大丈夫か?
語乙です~。
さすがに最終話まで行くと長い…w
でわ流れに乗って…
ドリルっていいよね。
次からの東方語、楽しみに待ってます。
リリーktkr!
[ 2011/07/31 20:04 ] [ 編集 ]

日光から帰って参りました。
突然、アンケート受けたり朝からイカソーメンが出てきたり色々派手でしたw

雪徒さん、やっぱり『ドリル』って良いですね。
[ 2011/07/31 09:01 ] [ 編集 ]

温泉語完結乙~
今回自主規制多いねw
そしてガバルさんは格好よすぎるね。
ミリタリーにはまってる俺にはひゃっほうだね。
そして優太さんの技名長いね。凄く。
戦いながら言ってたら噛みそうだ。
んで、最後に。
ドリルって良いよね。
[ 2011/07/30 22:08 ] [ 編集 ]

リアルではだれにも誕生日祝ってもらってないw
だめな一年になりそうだw
[ 2011/07/29 14:04 ] [ 編集 ]

40分かかっちまったじぇ・・・

雪徒さん以上のすごい人を俺は知らないから~
今一番すごいと思ってるのは雪徒さんですからぁ~

ガバルも意外とかっこいいなぁ~と思った、
いっぱい、ロボット出てきたなぁ~
いま思ったんだけど、グレラガも他のロボと同じような感じに終わったなぁ~
最後あたりが●多いww
最後にやっぱ面白い!!
んでは、さいなら~ノシ
[ 2011/07/29 09:31 ] [ 編集 ]

率直に言おう。

やっぱドリルって良いよね。
[ 2011/07/29 09:03 ] [ 編集 ]

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