~温泉語~『一日目旅行気分篇』

~温泉語~『一日目旅行気分篇』




駿一
「赤、UNO!!」

川鍋
「駿一君・・・空気読もうか。」

雄大
「そのとうりだな。ここで赤は無ぇよ・・・。」

優太
「死ねよ駿一。」

駿一
「い、いやぁぁぁぁあああああ!!!!もっと罵倒してくださいぃぃいいいいいいいい!!!」

平山
「キモっ!!全く、変わってないな~駿一は~。あ、ドロ4で。」

優太
「ジョリ、お前は本当に空気の読める奴だな!!これで駿一が上がることは無くなったな。じゃあ、次は鍋ちゃん・・・」

駿一
「ちょっと待てよ。オレが出せないって何時言ったんだよ。」

須田
「いや、ルール的に不可能でしょココで出せるの・・・。」

駿一
「起死回生の!!ドロ2返しだーーーーーー!!」

川鍋
「はい、駿一君の取り分。」

駿一
「え?」

雄大
「UNOは最後の一枚に数字以外のカード残してるのはダメなんだよ。バレた時点で二枚引くってペナルティ付きなの。」

駿一
「そうだったーーーーーーーーーーー!!」

川鍋
「あ、ちなみに僕もドロ2。」

須田
「オレも。」

優太
「悪い。オレも。」

雄大
「お前等どんだけ溜め込んでるんだよ!!ま、オレもだけど。」

板垣
「ドロ4。」

尾崎
「マジかよ!!オレ持ってる!!」

大野
「ジョリ。後は任せた!」

平山
「ごめんな駿一。でも、これって戦争なのよね。」

駿一
「ちょ!!」

優太
「駿一~~。出せるのか~~?出せないなら累積分24枚な。あ、ドボンじゃね?これ・・・。」

駿一
「こ、これはコレで最高に気もちぃいっぃぃぃいいいいい!!!!!!」

雄大
「意味不明にエクスタシーモードに突入したぞ・・・。どうする?」

尾崎
「放置しよう。」

須田
「そうしよう。」

板垣
「さて、じゃあオレは温泉に入ってくるわ。」

須田
「お、朝からとは風流だね。オレもオレも!みんなで行かね?」

川鍋
「僕は少しここら辺を歩いてくるから後で。」

尾崎
「じゃあ、オレ逝っちゃおうかな!!」

雄大
「何処にだよ・・・。オレはちょっと約束があっからそっち行って来る。」

大野
「お、梓ちゃんとか!!?」

雄大
「はぁ!!?ち、違ぇよ!!」

大野
「冗談だったんだけど・・・その反応は図星か・・・。ふぅ~卒業したのに青春してるな~。」

尾崎
「そういうお前も彼女居るだろ・・・。」

須田
「って板垣行っちゃったよ!!?行くなら早く行くぞ!」

尾崎
「おぅ!!あ、そういえばさっき他の宿泊客が言ってたんだけどさ。ここの風呂って夜になると・・・らしいぜ?」

須田
「マジで!!?オレ行ってみようかな・・・。」

尾崎
「オトモしますぜ兄貴!!」

雄大
「さ、さ~てオレも行くかな~。あ、ハカセにジョリ部屋に居る?」

優太
「ああ、しばらくは。」

雄大
「じゃあ出るときは戸締りとか頼むぜ?」

平山
「任された~!」

優太
「ふ~~、しかし・・・マジで来ちまったな・・・。最初は冗談か何かだと思ってたんだけど。」

平山
「オレもだよハカセ。突然メールだけで連絡が来るから完全にネタだと思った。」

優太
「それにメールがきたの四月一日だったしな。アレは誰でもネタだと思うって。」

平山
「それもそうだよな!・・・ハカセ、喉乾いてない?」

優太
「え、ああ。そういえば少し・・・飲み物でも買いに行くか。」

平山
「確か自販機が入り口出てスグの所にあったな。」

優太
「よし、じゃあ行こうぜ。」

平山
「あ、戸締りしてかないと・・・。」

優太
「いや要らないだろ。みんな忘れてるけど・・・。」

駿一
「も、もう僕ぁ僕ぁああああああ!!!」

平山
「何か下手な防犯装置より効果ありそうだな・・・。」

優太
「だろ?駿一、すぐ戻ってくるからな。」

駿一
「はぁぁぁぁぁぁああああああい!!!」

平山
「アイツ、人間辞めちまったのかな・・・。」

優太
「さあ・・・。」





優太
「え~と・・・お、ここ『どろり濃厚ピーチ味』ジュース売ってるじゃん。買っとこう。」

平山
「それで喉って潤うの!!?」

優太
「無理だな。だからアクエリをついでに買っとく。」




『すいません。待ちましたか?』

??
『いや、オレも今来たところだから・・・。』



優太
「・・・ジョリ、何だかスゲェリア充発言が向こうの方から聞こえるんだが・・・。」

平山
「マジか・・・ソイツはいけないな・・・。」

優太
「しかもこの流れ・・・雄大と梓と見た!!」

平山
「あ、確かにそうかも・・・。この流れと名前の文字数的にそうだ。」

優太
「こうしちゃおれん!!ジョリ、ちょっと見に行こうぜ!!」

平山
「ダメだよハカセ!!そういうのはプライバシーの侵害って言うんだぜ?」

優太
「とか言いつつ付いて来てるじゃん。」

平山
「知的好奇心には勝てなかった・・・。」

優太
「そうか、ソイツはしょうがないな!!行くぜジョリ!知的好奇心の赴くままに!!!」



優太
「で・・・。」

平山
「来てみたはいいけど・・・。」


「あれ、ユウちゃん。それにジョーちゃん。どうしたのこんなところで・・・。」

優太
「お前等こそこんな所で何してるんだよ・・・。」


「そういう二人は何をしに?」


「ま、まさか誰も居ない草むらの影で・・・!そ、それはちょっと唐突すぎないかな!!?」

平山
「澪さんが何を言いたいのか微妙に分からないんだけど・・・。」

優太
「ジョリ、そこは自信満々に『女の子以外に興味ありません。』って言っておけばいいんだよ。」


「ちなみに私達は可愛い後輩と我らが幼馴染のデート模様を尾行してる最中なのだ!!」

優太
「あ、オレ達も同じようなもんだ。」


「へぇ~、ユウちゃんもなんだ。」


「ま、まさか優太の本命は雄大なのか!!?」

優太
「はいそこ~変な内容で昼間から盛り上がるな~。」


「しかしあの二人何かよそよそしくね?」

優太
「確かに・・・手ぐらい繋いでやればいいのに・・・何をしてるんだ雄大は・・・。そして唯、お前はオレの腕に抱きつかなくていい。」


「え~?だってなるべく小さくしてないとバレちゃうよ。」

優太
「だったらオレの後ろに居るとかすればいいだろ!!」


「あ、バスに乗るみたいよ!!」

平山
「マジだ!急げ!オレ達も乗るんだ!!」


「流石にこの人数であのバス乗ったらバレるだろ!!」


「大丈夫!!こっちには秘策がある!!!」

優太
「何でもいいよこの際!!行くぞ唯!」


「うん!あ、ユウちゃんこのジュース美味しそうだね。少し貰っていい?」

優太
「いいから早くしろ!!お前こんな時まで自分のペースでことを構えるなよな!!」







カポーーーーン。。



板垣
「ふぅ~~、いい湯だな。」

須田
「うん、何か安い老舗旅館の割りに結構良い露天風呂だね。」

尾崎
「ていうか、文字だけとはいえイキナリ男だらけの入浴シーンから始まるとかありえなくね?オレ達空気読めてないんじゃね?」

板垣
「そんなことはもうどうでもいい。大体な・・・ししおどしの『カポーーーン。。』って音の後に来るのが絶対女の子の入浴シーンっていう定番シチュを使いまわす昨今のアニメ作品が今のアニメ業界をダメにしてると思うねオレは。」

須田
「板垣がアニメの話してる!!?卒業して色々とタガが外れちゃったのか!!」

尾崎
「いや、もしかしたら以前から毎夜のように深夜帯のアニメを逐一チェックしていたにオレは100円賭ける。」

須田
「じゃあオレは緒花ちゃんの亀甲縛りに興奮してはまってしまったに500円。」

板垣
「ば、違ぇよ!!オレが好きなのは獣耳で・・・!!ほっちゃんとか全然好きじゃねぇし!!」

須田尾崎
「「(まさかの『DOG DAYS』だったーーーーーーー!!!つか、ほっちゃんってどれだけ好きになってるんだーーーーーーー!!!)」」
板垣
「兎に角、人を勝手に賭けの対象にしてんじゃ無ぇよ!!」

尾崎
「しかしまさか板垣がアニメ・・・しかも深夜帯のソッチ系にはまるなんて・・・。」

須田
「何か、もうただのおっさんって言う境界線を超えつつあるな。」

板垣
「だから、オレはアニメ何て好きでもなんでもねぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!!」





『だから、オレはアニメ何て好きでもなんでもねぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!!』


千草
「おお?何か男湯の方じゃあ凄く私好みの話が展開されてるっぽいぞ?いいな~、私も混ざりたいな~~。」

鳳仙
「はぁ?マジで言ってるのかよ・・・つか、お前混浴でも平気だってのか?」

千草
「そうだな・・・。別にさ、タオル巻いてりゃ大丈夫だと思わねぇ?」

鳳仙
「おいおい、湯船にタオルをつけるのはマナー違反なんだぞ。実際今だってオレ達つけてないだろ?」

千草
「いわゆる穿いてないって奴か・・・。鳳仙がソッチ系の危ない性癖の持ち主だとは・・・それでユウ君を籠絡しようってわけか。」

鳳仙
「変な妄想は亜光速な野郎だな・・・。」

千草
「てへっ!!」

鳳仙
「褒めてねぇし。つかさ、やっぱ文字だけだとサービスシーンって難しいよな。」

千草
「そこは読み手の妄想力が試されるところだろ・・・。数少ない情報から己の妄想と言うなのヴィジョンを描くんだからな!!」

鳳仙
「だって情報もクソも無いじゃん。」

千草
「じゃあ胸のサイズについて話すか。」

鳳仙
「スゲェ唐突!!」

千草
「温泉って言ったらこれだろ!!鳳仙以下愛依ちゃん以上!!」

鳳仙
「はぁ?例えが分かんねぇよ・・・。」

千草
「だ・か・ら、胸のサイズを直接的に言っても面白くないから、あえて妄想をそそるように例えで話してるんだよ・・・。あ、ちなみに胸が一番大きいのは鳳仙だよ。一番男らしいくせにそこだけは女なんだよな~~。でも逆にそこが萌える!!」

鳳仙
「サイズなんて真面目に測ったことないから知らねぇよ。つか、何でそんな本人も知らないことが分かるんだよ・・・。」

千草
「私の魔眼を舐めんなよ・・・超視力を得るだけでなく、女性のスリーサイズを目測(正答率100%)する能力もあるのだぁぁぁああああ!!」

鳳仙
「それ、スゲェ無駄な能力だな・・・。」

千草
「男の子なら一度は夢見る能力なんだよ!!あ、それより透視能力の方がいいか・・・?」

鳳仙
「真面目に考え始めるなよ・・・。」

千草
「ま、私にとって女の子のスリーサイズを測ることは日常茶飯事なわけで・・・。」

鳳仙
「お前のこと明日からHEN★TAIスリーサイズって呼ぶことにするわ。」

千草
「それで・・・気になる胸の大きさなんだけど・・・。」

鳳仙
「(聞いてねぇし・・・。)」






「ふぅ~。春の木漏れ日を浴びながらの読書はまた良いものですね~~。」

由紀
「そうなの~?私は本読むの得意じゃないからなーーー。あーあ、私も温泉入ってこようかなー。」


「もしくはここら辺を散歩すると言うのもいいかもしれませんよ?良い具合に山の中ですし、散策するにはもってこいかと。」

由紀
「じゃあ蓮ちゃんいこうよ~~。」


「いえ、そういうのは私の専門外ですので・・・。」

由紀
「だぁーーーーー!!ヒマだなーーー。あーあ、優太が居ればな~~。何処行ったんだろ・・・。部屋に行ってもエクスタシー状態の駿一君一人残してみんな居なくなってるし・・・。」


「唯さん達は梓さん追っかけて行きましたし、千草さんと鳳仙さんは温泉、愛依さんと奏さんは旅館内を散策中・・・。部屋のことは私に任せてどこか行ってきたらどうですか?」

由紀
「・・・・・・・・・・・・。ごめん、やっぱそうする。ココに居てもしょうがないしね。」


「それがいいです。『時は金なり』ですよ。失った時間は取り戻せないんですから、今を精一杯生きましょうよ。」

由紀
「うん。じゃあ、ちょっと行ってくるね!」


「いってらっしゃい。お気をつけて・・・。」





由紀
「と言って出て来たものの・・・何しようかな・・・。あ、ここ『どろり濃厚ピーチ味』ジュースがある。マイナーな自販機だな~~。珍しいから買っとこう。」

川鍋
「あれ、由紀さん。どこかに行くの?」

由紀
「あ、川鍋君・・・。いや、みんなそれぞれどこか行っちゃって暇で・・・。」

川鍋
「これから少し山を散策しようと思うんだけど、よかったらどうかな?」

由紀
「え・・・、う~~~ん。・・・・・じゃあ、一緒に行っちゃうかな。」

川鍋
「よかった。一人だとやっぱり寂しいな~って思ってたところでね。」

由紀
「そうなんだ。・・・あ、そういえばこうやって二人で居るのも生徒会活動以来だね。」

川鍋
「そうだね。」

由紀
「川鍋君は卒業後は・・・進学したんだっけ?」

川鍋
「うん、と言っても何か目指すものがあるわけでも無いから適当な大学行って、卒業したら適当にサラリーマンになると思うよ。」

由紀
「ふ~~ん、でもそれはそれで堅実でいいと思うよ。」

川鍋
「そうかな・・・。男としては福島君のような生き方の方がロマンがあっていい気がするけどね。」

由紀
「優太の生き方?」

川鍋
「彼はさ、夢に向かって真っ直ぐなんだよ。そんな彼だからかな、人を惹き付ける『何か』を持ってるのかもしれない・・・。」

由紀
「そうかも・・・。何か優太っていつも気付くと物事の中心に居たりするもん。」

川鍋
「今回の旅行だってそうさ。福島君が色んな人とのパイプ役になってくれたからこんな大掛かりな旅行になった。」

由紀
「え、そうなの?」

川鍋
「最初はほんの数人でくる予定だったんだ。それが、大人数の方が楽しいって福島君が言って・・・それから結局はクラス中の人達を誘うハメにまで発展したんだ。」

由紀
「それでも来たのかなり一部だったけどね。」

川鍋
「いつの間にか違うクラスの人達も混じってるしね。」

由紀
「そうなんだ・・・この狙ってるようで若干外してるメンバー選抜は優太のアイディアから集まった人達だったんだ。」

川鍋
「そうなんだよ。全部、福島君クオリティがなした技ってことさ。」

由紀
「・・・アイツは、また色々とゴタゴタを増やしたってことね。もう・・・本当に馬鹿なんだから。」

川鍋
「でも馬鹿だとしても・・・彼はみんなのことを考えて、みんなが楽しめる方法を常に考えているからこういうことになったんだと思うな。」

由紀
「ま、そういう奴なのは嫌ってほど知ってるんだけどね。」

川鍋
「そう。でも、それだけあーだこーだ言いつつ側に居るなんてそんなに好きなんだね。」

由紀
「ぶっ!!!ちょ、川鍋君!!そういうの真顔で言うの辞めてくれるかな!!」

川鍋
「ははは。変わってないな~由紀さんは。」

由紀
「う、うるさい!!べ、別に私が誰を好きでもいいでしょ!!?」

川鍋
「うんうん。そうだね、でもさ・・・」

由紀
「ん?」

川鍋
「キミのことを思ってる人も居るってことは・・・知ってて欲しいな。」

由紀
「え?」

川鍋
「ほら、キミって色々と目立つからさ。砂原さんとは違う意味で。」

由紀
「ちょ、ちょっと!それはどういう意味かな?」

川鍋
「さあね、それは自分で考えて。」

由紀
「ちょっと待てーーーー!何か色々腑に落ちないんですがーー!!!」

川鍋
「(やっぱり僕にはこのポジションが精一杯だな・・・。とても言えそうにないな。本当の気持ちなんて・・・。)」

由紀
「なに一人かっこよく決めようとしてるのよ!!どういう意味か説明しろコラァァァアアアア!!」

川鍋
「ははは・・・。でもま、コレでいいのかもね。案外。」

由紀
「だから意味分かんないんですけど!!!」

川鍋
「まあ、ココが僕の居場所ってこと。」

由紀
「ダメだ・・・この野郎は説明する気ゼロだよ・・・。」

川鍋
「そんなことは忘れてさ、今は散策でも楽しもうじゃないか。」

由紀
「上手く避わしたつもりだろうけど・・・それで逃げられると思うなよぉぉおおお!!絶対喋ってもらう!」

川鍋
「僕はただ散策を楽しみたいだけなんだけど・・・まあ、いいか。こういうのも・・・。」





優太
「秘策って言ってもこの程度かよ・・・。」


「馬鹿野郎!!グラサン舐めんなよな!コレつけるだけで全然違う人に見えるんだぜ!!」


「私、もう少し可愛いのがよかったなーー。」


「どこかの兄貴さんみたいでカッコイイと思うけどな~~。」


「そうかな?じゃあしばらくはコレで我慢しよ~う。」


「澪ちゅぁんもその眼鏡似合ってるわよ~~。」


「黙れ!!つか、何で私だけ鼻眼鏡なんだよ!!凄く恥ずかしいよ!!」


「とか言いつつ付けてるってことは気にいったんじゃないの?」


「普通に似合ってるよ澪ちゃん。」


「褒められても全然嬉しくないんだけど・・・。」

平山
「それよりさ、さっきから奴らがこっちを気にしてるようだが・・・。」

優太
「マジか?」


「まさかこの完璧な変装がバレたってのか!!?」


「バレバレだと思うけどな・・・。」



『まもなく「ささささせがわ」~~。』


優太
「気のせいかな・・・。何かメッチャ噛みまみた的な展開なんだけど。『笹瀬川』だろ・・・。」

平山
「どうやら町まで降りるのが目的だったみたいだね。あ、ちなみに次の停留所の名前は『ザザミ』が正しいんだよ。」

優太
「噛む以前の問題かよ!!つか何だよ『ザザミ』って、カタカナ表記とかおかしくね!!?」

平山
「それは・・・停留所管理してる人に言ってくれよ・・・。」


「ここでしっぽりやろうってのか!!?雄大の奴、やるな!!」


「何をだ・・・。」


「いや・・・だからナ・・・。」

優太
「はいストップ!それ以上は止めような。」


「何か尾行っぽくなってきて楽しいかも。あんぱん買ってく?」

優太
「いや、張り込みにはあんぱんって誰の願掛けだっつーの・・・。」


「とりあえず私達も降りようよ。二人とも行っちゃったよ!」


「まず最初に眼鏡を買い替えたい・・・。」


「賛成!!じゃああそこに良いお店見つけたから早速行ってみようよ!!」

優太
「おいおい、本来の目的忘れてんなよ。」


「ユウちゃん、私が馬鹿だからって流石に目的まで忘れたりしないんだよ・・・。ここには、みんなと遊びに来たんだよね!!?そのついでに尾行を・・・。」

優太
「目的とついでが逆なコースきましたーーーーーーーーーーー。まあ、分かってたけどねこのオチ。」

平山
「前途は多難だな・・・。」







カポーーーーン。。


板垣
「ふぅ~~、いい湯だな。前回に引き続き・・・。」

須田
「ねぇ、流石に上がらなイカ・・・。逆上せそうなんだけど・・・。」

尾崎
「お、オレも・・・つか板垣どんだけ涼しそうな顔してんだよ・・・。何で平気なの?」

板垣
「おっさんだからさ。」

須田尾崎
「「出る。」」
板垣
「全く、今時の若いモンはこれだから・・・。」



カポーーーーン。。


板垣
「待ってくれ!!やっぱオレも上がる!!一人湯は寂しすぎる!!!」





千草
「お、男組みは上がるみたいだね。」

鳳仙
「オレ達も上がる?」

千草
「そうだね。風呂上りにはカルカタギアだよね!!!」

鳳仙
「素直に『コーヒー牛乳』って言おうよ・・・。色々ややこしいよ・・・。」





優太
「さて・・・喫茶店に入って早三十分・・・。端から見たらかなり仲睦まじいカップルに見えるな。」


「見てるこっちが恥ずかしくなっちゃうね~。ユウちゃん、あ~~ん。」

優太
「いや、一人で食えよ。オレは別にいいから。」


「え、でもユウちゃん甘い物好きだよね?このパフェ凄く美味しいよ~~。」

優太
「・・・たく、いいよ。自分で食べる。お前にやらせるとまたぶちまけられそうでオレ的には冷や汗物だからな。」


「流石にもうしないって。」

優太
「ん、おお・・・普通に美味いな。」


「だよね~~。もっと食べていいよ。」

優太
「いや、オレはもういいよ。唯が頼んだんだから唯が食べろよ。」


「そう?食べたくなったらまた言ってね。はむっ!ん~~~!ウマイ!!あっ!!!!」

優太
「どうした、イキナリでかい声出して・・・。」


「ユウちゃんが口をつけたスプーンで食べてしまった・・・ということは・・・間接キスしちゃったよ!!これは所謂『事後』って奴なのかな!!?」

優太
「全然意味違いますからーーー。」


「むしろお前達のやり取り見せられてるこっちが恥ずかしいよ・・・。」

優太
「「え、そう?」」

「感覚の相違を激しく感じる・・・。」

平山
「ハカセ・・・オレという者がありながら、女にうつつを抜かすなんてーーーーーーーーー!!!」


「えぇーーーーー!!!ま、まさか二人は・・・!」

平山
「ああ、オレとハカセはもう既に経験済みなのさ・・・。」


「ほ、本当なのか!!?そ、そこんところ詳しく!!」


「ノルなっつーの!!ボケに決まってるだろ・・・。」

平山
「あ、バレた?」


「な、なにぃっ!!?冗談だっただとぉおおおお!!?」

優太
「いやいや、普通にありえないから・・・。」


「世の中にはきっとそういうのもあると思っていたのに・・・裏切られた気がする・・・。」


「信じるなよそんな幻想・・・。」


「あ、アレを見て!!」


「何だ!!目標に動きがあったか!?」


「この喫茶店のメイドさんカワイイ!!!」


「そこかーーーーーーーーーーい!!!」


「ていうかここって普通の喫茶店のはずなのに何でメイドさん?普通はウェイトレスさんじゃないかな?」

優太
「ほら、『受け継がれる意志』、『時代のうねり』、『人の夢』って止めることとかできないじゃん。」


「それはそうだけどね!!でも、それ違う作品の話だよね!!」

優太
「つまり、『人の夢』(メイドさんへの憧れ)、『時代のうねり』(メイドさんニーズの増加)、『受け継がれる意志』(メイドさん魂)的な?」


「なるほど!!!」


「納得すんなっつーーーの!!結局みんなメイドが好きだったって話だろうが!!!」

平山
「律、うるさい。何か周りから見られてるから・・・。」


「あ、ごめんごめん。あまりにもツッコミ待ちすぎるボケだったから・・・つい。」

優太
「不味いな・・・何か目標もコッチを気にしてるぞ・・・。」


「元から気にしてる風だったからな・・・。律が馬鹿騒ぎするから・・・。」


「本当にすんませんした!!!」


「まったく・・・どうする?」


「あえて合流してダブルデートに持ち込むってのは!!?」

優太
「ジョリと唯がか?」


「ユウちゃんと私だよ!!!」

平山
「何か拒絶されたみたいで精神ダメージが・・・!!」


「あ、別にジョーちゃんが嫌いとかそういうのじゃないからね。あまり深く考えすぎないでね・・・。」

平山
「気にしてないさーーーー。どうせオレは坊主頭ですよーーーだ。」


「何かダークサイドに落ちちゃったみたいよ・・・。」

優太
「ほっとけばその内立ち直るから問題無い。」



雄大
「アレって・・・。」


「唯先輩達ですね・・・。」

雄大
「何であんな大所帯で・・・バレるに決まってるだろに。」


「そ、そんなに私達ので、デートが気になるんですかね?」

雄大
「さあ・・・。とりあえず、ココから出よう。後のことは後で考えればいいさ。」


「はい。」



優太
「あ、目標が動いた!!追うぞ!!」

平山
「え、まだオレの注文した奴来てねぇんだけど!!」

優太
「じゃあ、二手に分かれる!!着いて来たい奴だけ着いて来い!!」


「私はココに残るよ。ついでに買い物でもしようと思う。」


「じゃあ、私もそれに付き合おうかな。」


「私は向こうに着いてくぜ!!」


「ユウちゃん待ってよーーーー!!!」


「唯!代金は!!?」


「立て替えといてーーーー!!」


「はぁっ!!?ちょ・・・!!!」


「行っちゃったね。あ、ちなみに唯ちゃんが食べてたパフェだけど2580円だって。」


「高っ!!!唯の奴ちゃんとお金持ってるんだろうな・・・。」

平山
「とりあえずココはオレが払っとくよ。」


「え、心配しなくてもお金は持ってるから・・・。」

平山
「そうじゃなくて・・・この後買い物するんならお金は少しでも多い方がいいだろ?オレも男だからな。女の子に払わせるわけにはいかないぜ。」


「ふふっ。結構古臭い台詞言うんだね。」

平山
「心はいつでも少年だけどね!!」


「ま、じゃあここはお言葉に甘えて直久に任せようかな。」

平山
「ああ、任せろ。」

木村
「お待たせしました。『とろろ芋定食』です。」

平山
「あ、オレで~す!」


「「(選択渋っ!!!)」」




優太
「ん?」


「あれ、どうしたのユウちゃんイキナリ立ち止まって・・・。」


「トイレか!!?」

優太
「違ぇから。何か、魔力感じないか?」


「え?分かんないな。」


「私も。」

優太
「そうか?何か微量だけど・・・感じるような・・・。んんっ!!?」


「あ、流石に私でも分かるくらいに膨れた!」


「しかも結構凄い量の魔力だぞ。どういうことだ?」

優太
「何か嫌な予感がするぞ・・・。何だよ、今回からバトル方向にシフトでもすんのか?」


「戦闘とかどうやって描写するんだろうね。気になるね!!」


「つか、台詞と効果音だけで想像しろってのも無理があるんじゃ・・・。」

優太
「そんなこと心配しててもしょうがないだろ・・・。とりあえず尾行は止めてこの魔力の調査でもするか?」


「う~~ん、確かにどっちを取るか迷うところだね。」


「私は断然前者を取るな。」


「うん、そうだね。私もその方がいいと思う。」

優太
「決まりだな。よし、じゃあまず魔力の中心地に・・・。」


「すいませーーーん『メソ練乳キウイサンド』ください!!!」


「私は『チョコバナナメソギアクロスサンド』で!!!」

木村
「はい、二つで900円になります。」


「「支払いはあの人持ちで!!」」
優太
「食い物で悩んでたのかいぃぃぃいいいい!!!つか、『メソギア』引きずりすぎですから!!そしてオレが払うのかよ!!!それ以前に何で木村さんココに居るの!!!一回にどんだけツッコミさせる気だよ!!!流石にシンドイよ!!!」

木村
「所謂、出稼ぎですかね。」

優太
「結構シビアな家庭事情だったーーーーーーー!!!」


「ほら、腹が減っては戦はできぬってよく言うよね?私も戦いの前に腹ごしらえを・・・。」

優太
「例えもし戦闘になってもお前は後方支援、しかも肉体強化するだけじゃんか・・・。」


「歌うのだってエネルギー使うんだよ!!アニマスピリチア的な物とかメッチャ必要なんだよ!!!」

優太
「お前は何時から熱気バサラになったんだ・・・。」


「てか、魔力が安定し始めたぞ。やっぱ何か偶発的に起きた自然現象か何かだったんじゃないか?」

優太
「そうなのか・・・?そうだといいが・・・。」



考えるのを打ち切り、本来の目的に頭を切り替えようとした時、それは起こった。
突如、地面が波を打つように揺れ始めたのだ。
それもかなり大きな縦揺れだった。
ズズン!!と言う地鳴りの音が遠くから聴こえてくる。
立ってることすらままならないような揺れが数分間続く。
優太達だけでなく、周りの観光客も立て続けにその場に屈みこみ、頭だけでも庇う。



「わっ!!何!?地震?」

優太
「いや、これは・・・地震じゃない!何か超重量の物が落ちてきた時の余波みたいなものみたいだ!」


「な、何でそんなの分かるんだよ!!?」

優太
「バカデカイ気配を感じるからだ・・・。もしかしたらさっきの魔力、召喚魔術か?なら色々説明つくな・・・。」


「ええっと、つまりどういうこと?」

優太
「誰かが何かの目的で魔獣か何か呼んだんじゃなイカ!?兎に角行ってみるしかないぜ!!」


「ユウちゃん!」


「お、おい!私を置いてくな!!」





優太
「おい!!あそこに居るの雄大と梓じゃ!?」


「て、何か居るよ!!アレって・・・顔!!?」



顔。デカイ顔がそこに居た。
全長は軽く30mを超えている。
しかも顔から直接手や足が生えている。
見ようによってはかなり不気味な造形だった。
その下に居る人間がまるで虫に見えるほどのサイズ差に驚きを隠せない。


優太
「おいおい、アレってどう見てもガンメ・・・」


「ユウちゃん。それ以上は思っても言っちゃダメなんだよ!!」

優太
「それよりあの顔面野郎!!何か振りかぶってるぞ!!」


「ど、どうすんだよ!!」

優太
「くそ、届くかこの距離・・・目測でも300mだぞ・・・!」



優太の迷いを他所に無常にもデカ顔の右手が振り下ろされる。
迷っている暇など無かった。
即座に優太は足元に転がっていたコンクリート片(どうやらさっきの揺れでビルの一部が崩れたようだ)を手に取るとそれを宙に放る。


優太
「届くとか届かないじゃない・・・届かせる!!!『超銀河電磁波動砲』!!!」



コンクリート片は重力に引かれ地面に落ちてくる。
それが優太の目の前に来た時、優太はそれを右手で正面へと殴り飛ばした。
例えるならどっかのビリビリさんが最終回にやってたような感じだ。
普通ならそんな硬い物殴ったら指の付け根から出血してもおかしくないが、血どころか優太の手にはかすり傷一つ付いていない。
そしてコンクリート片は通常の物理法則を無視して音速の三倍の速度で光の矢と化し、一直線に目標に突き進んでいく。
狙いはデカ顔の右手だ。


デカ顔
「ん・・・うおっ!!な、何の!!!」



異常に気付く暇も無くデカ顔は右手に光の矢を喰らい、その速度と威力に後ろへ押される。
デカ顔は図体に見合わないスピードで左足を後ろに回し、それを支点にして踏ん張る。
それだけで優太の一撃を受け止め、右手ごとそれを右に振る。
コンクリート片はビルに激突し、そのビルを真ん中からひしゃげさせた。
優太の技は完全に不発に終わった・・・かに見えた。


優太
「はいはい、ごくろうさん。さっきのは残念ながらお前の意識を逸らす囮だ。本命は、コッチだよ!!」



優太はさっきの一撃を放った後に肉体強化魔術を行使して一気に距離を詰めていた。
それに気付かないデカ顔はその一撃をモロに喰らった。
人間で言うところの下あごに下から上へ魔力乗せのアッパーカットを叩き込む。
その一撃はデカ顔を2mほど宙に浮かせた。
デカ顔はその事実に驚愕した。
自分から見たら虫のようなサイズの物体に宙を浮遊させられているのだ、通常考えられない事態だ。
しかし異常はそれだけで終わってはくれなかった。
その異常を起こした虫が今度は自分の真上を飛んでいる。
日の光を背に受けている所為か姿は良く見えないが、その虫の眼だけがとても印象強かった。
例えるなら肉食動物が草食動物を狩るときに見せるような野性を感じさせた。
そしてその眼は血のような紅い眼をしていた。


優太
「お前が何なのかとかそういうのは今どうでもいいんだ。オレが言いたいのはただ一つ。」

デカ顔
「な、何だお!!」

優太
「お前、日本語喋れんのかよ!!!!!」

デカ顔
「えぇぇぇえええええええええええええええ!!!!!今ここでツッコむところなの!?」

優太
「無いけど。何となく気になって・・・。じゃ、あばよ。」

デカ顔
「え、せめて名前とか目的とか聞いてくれないの!!?」

優太
「メンドイ。」

デカ顔
「コイツ適当すぎるーーーーーーーーーーー!!!」

優太
「それが、この作品の味なんだよ!!『超銀河彗星拳』!!!」



魔力をさらに上乗せした拳を脳天に叩きつける。
デカ顔はそのまま地面に顔から叩きつけられる形になり、深々とその顔を埋ずめた。
そして何故か平然と言葉をかけてきた。


デカ顔
「結局ただの凄い拳骨じゃん・・・!!」

優太
「必殺技ってのは、シンプルな方がいいんだよ・・・。つか、まだ息があるのか。そこだけは図体に見合った頑丈さがあったのか。」

デカ顔
「お、お前人間なのか・・・?」

優太
「一応な。」

デカ顔
「ふ、負けたぜ。まさか人間にココまでされる日が来るなんて思いにもよらなかった。」

優太
「その格好でそんなこと言われるとスゲェシュールだな。」

デカ顔
「ははは、確かに。でもオレもこんな任務嫌だったから倒されてよかったのかもな。」

優太
「あ?お前、任務ってなんのことだ?」

デカ顔
「契約を結んでる以上、詳しいことは言えないんだが・・・そこに居る二人を狙うように言われていたんだ。」

優太
「・・・。」

デカ顔
「兎に角、オレも依頼されただけなんだ。詳しいことは全然分からない。でも、アイツが探しているのはお前のことだったのかもな。」

優太
「お前に依頼を出した奴がオレを探してるってのか?」

デカ顔
「さあな。」

優太
「(どういうことだ?オレを探しているならオレを直接狙えば良い筈だ。なのに遠回しにオレの関係者を狙ってきたってことは・・・。ダメだ、何が何だか分かんないな。)」

デカ顔
「さて、オレも帰るか。依頼は失敗したが、良い経験したぜ。」

優太
「地面に顔埋められたことがか?」

デカ顔
「それもそうだが・・・。オレの弱さを痛感できた。もっと鍛えないと。ってな!!」

優太
「そっか。ま、次からはもっと考えて依頼は受けるんだな。同じギルドの関係者として忠告しとく。」

デカ顔
「何だ、お前さんもギルドに課名してんのか?どこのギルドだ?」

優太
「『暁の地平線』。オレはそこのリーダーやってるんだ。」

デカ顔
「『暁の地平線』!!?あの『王都防衛線』で神獣の一角、『龍種』を倒したって言う!?」

優太
「ああ、何かそういう噂が立ってるみたいだけどアレは誤情報だ。倒したんじゃないんだよ。退けただけだ。」

デカ顔
「そ、それでもスゲェ!!お、オレそんな凄い人と戦えたのか!!何か感動!!!」

優太
「感動するのはいいが・・・いい加減地面から顔出せよ・・・。」





??
「見つけた。アイツだ。アイツこそ私が捜し求めた『温泉力』の使い手・・・。ふふふ、これで奴らと互角に戦えるってこったねぇ・・・。ふふふ、あーーっはっははははははははははははははははははははは!!!!!!!!」







千草
「ツモ!發混一三暗刻ドラ3、40符10翻は親倍8000オール!!!」

板垣
「マジで!!?」

尾崎
「千草ちゃんどんだけ強いんだよーーーーー!!!」

鳳仙
「おいおい、もう少し手加減しようよ。勝負になってないから・・・。」

千草
「いや~コレでもかなりセーブしてるんだぜ?」

板垣
「くそ!次こそは勝つ!」

尾崎
「そして千草ちゃんと混浴だぜ!!!」

板垣
「そんなのしたいのお前だけじゃん・・・。」

千草
「ははは!!向かって来い若者共!!欲望丸出しの男は嫌いじゃないぜ!!!」

鳳仙
「はぁ、ダンナが居ないとコイツ強ぇな・・・。」

千草
「いやいやユウ君が居ても今日は負ける気しないな!」

板垣
「ハカセって麻雀できたんだ・・・知らなかったな。」

鳳仙
「ダンナはラス親に強いんだ。だからダンナは北家が好きなんだってさ。」

尾崎
「よしキタコレ!!この手で千草ちゃんをトバすぜ!!」

千草
「ははは!やれるものならやってみろぃ!!!」

鳳仙
「とりあえず、ダンナに変わって欲しいな。何処行ったんだろ・・・。」





優太
「ぶえくしょん!!!」


「何だ私は何も言ってないぞ。」

優太
「いや、オレもまだ何一つ言ってないが・・・何だ?誰か噂してんのかな・・・。」


「ユウちゃんモテモテさんだもんね~~。噂は絶えないんじゃないの?」

優太
「無い無い。」


「しかしあの場からトンズラ決め込んできたけどどうしてだ?」

優太
「え、そりゃあ・・・あの現場に居たら雄大&梓との気まずい空気に突入するし、警察とかそういうの誰か呼んでそうだったから色々ゴタゴタを回避するためにな・・・。」


「確かにあんな騒ぎの中心に居たら嫌でも怪しまれそうだもんな。」

優太
「そうそう。そんな感じ・・・。あーー、しかしやっぱ300m飛ばしはやりすぎた・・・魔力のすり減りが激しすぎる・・・。」


「そういえばいつもはほとんど零距離から撃つからね。あの技。あんなに飛ぶんだ~って思ったよ~。」

優太
「ああ、コンクリ片に魔力で膜を作って纏わせたんだよ。まあその分の魔力を持ってかれたけど・・・。」


「ふ~ん、そういう理屈なんだ~。でもユウちゃんの『銀河力』って『無限』なんじゃなかったの?」

優太
「いくら無限力の一つって言われてる『銀河力』もブーストかかるまでは『無限』じゃないからな・・・その力の強大さに体が軋むわ・・・。」


「へぇ~そんな設定あったんだ・・・私はずっと無限だと思ってた。」

優太
「そんな便利な力が世の中にあるわけ無いだろ・・・。」


「いや、そこは主人公補正で・・・。」

優太
「オレだってそんな感じだと思ってた時期があったわ・・・。しかし流石にコレは疲れすぎかも・・・どうしてだろ。」


「久しぶりの実戦だったって言うのもあるかもね。」

優太
「あ、そうか。何だかんだで最後に全力だしたのって何時だっけ?」


「ほら卒業式前日に世界をかけて由紀ちゃんのおにいさんと戦った時?」

優太
「そんなこともあったか・・・。二ヶ月くらい前になるのか?」


「うん。今がGWだから・・・大体それくらいかな。」

優太
「そうか、そういえば最近は平和ボケでもしてんのかってくらい何も無かったからな・・・。」


「そういえば魔法界にも四月に行って以来、行ってないよね。ギルドの依頼がまた山になってるんじゃないかな?」

優太
「おいおい、忘れようと思ってたのに・・・。」


「そういえばさっきの奴って結局は何だったんだ?」

優太
「どうやら魔法界の奴みたいだ。ギルドの依頼で来たんだと・・・。」


「ああ、じゃあ魔法界と外界を無理に結んだからさっきみたいにあんな膨大な魔力が溢れたのか。」

優太
「そうだろうな。それと、何かアイツが言うにはその依頼を出した奴はオレを探していたようだ。」


「ああ、またユウちゃんがどこかでフラグを立てた女の子が出てくるってパターン?」

優太
「おいおい、オレを何だと思ってるんだよ・・・。」


「「自動フラグ生成機。」」
優太
「完全否定できない自分がスゲェ情けない・・・。」


「で、これからどうしようか。」

優太
「そうだな・・・とりあえずジョリとかと合流して宿に引き返すか。尾行するって言っても、もうそういう空気じゃないだろ。」


「ちぇ~。でも確かにそうだな。澪達はどこにいっかな・・・。」

優太
「もしもし、あ?ジョリ?お前等今どこにいんだ?」

平山
『いま?さっきの喫茶店の近くの量販店だけど。』

優太
「あそこか。分かった。オレ達もそっち行くから。」

平山
『そうなの?分かった。なるべく動かないようにしてるよ。』

優太
「ああ。じゃあ後でな。」

平山
『ん~。』

優太
「よし、戻るぞ。どうやらさっきの喫茶店近くにまだ居るらしい。」


「うん。分かった。」


「とりあえずここまで来たんだし、おみやげでも物色するか!!」

優太
「(しかし、何でイキナリまたこんなときに・・・しかもオレの関係者を狙うなんてセコイまねしやがって・・・首謀者が分かり次第叩きのめしてやるしかねぇな。)」


「ユウちゃーーーーーん!!早くしないとおいてっちゃうよーーー!!」

優太
「って、どんだけ早いんだよお前等!!待てっちゅーに!!」






「・・・。」

愛依
「あれ、カナちゃんどうしたの?」


「いや・・・何でもないよ。(魔力を遠くの方から感じた・・・近くにユータの魔力も感じたし・・・どうかしたんだろうか。)」

愛依
「それにしてもこの旅館広いね。」


「ああ、しかも横に広いのが凄いな。」

愛依
「これだと場所を覚えるだけで大変だよね。」


「確かにそうだけど・・・一応こうやって案内板とかが要所要所にあるから大丈夫だと思う。」

愛依
「そういえば梓ちゃん大丈夫かな。」


「さあ。でもどうにかしてるんじゃないか~。」

愛依
「そうだね。雄大先輩は優しいひとだから問題無さそうだよね。」


「う、む・・・でも男は見た目ではかれるものじゃないから・・・。」

愛依
「それはそうかもだけど・・・。おにいちゃんの友達だから大丈夫だよ~。」


「いや、ユータの友達だから油断ならないんだけど・・・。」

愛依
「またまたカナちゃんは~。おにいちゃんのこと本当はそんなに嫌いでもないくせにそうやって無理に突っぱねて・・・。」


「べ、別に好きでも何でもないわあんな奴!!」

愛依
「もう、そうやってツンツンしてると流石のおにいちゃんもそのうちカナちゃんのこと嫌いになっちゃうかもよ?」


「それなら別に問題無いと思うが・・・。でも・・・や、やっぱり突っかかるのはよくないのかな?」

愛依
「一般的に考えたらダメなんじゃないかな?もう少し素直になったらおにいちゃんも嬉しいと思うよ。」


「そうかな・・・。でも・・・。」

愛依
「カナちゃん、『でも』は禁止。考えるより、実際にやってみれば早いんだよ!おにいちゃんの所に行こう!」


「はいっ!!?何で急にそんな展開に・・・!」

愛依
「折角の旅行なんだよ?もう少し楽しまないとダメだよ!」


「そ、それとユータと何の関係があるんだよぉお!?」

愛依
「梓ちゃんも頑張ってるんだし、カナちゃんも頑張ってみようよ。ね?」


「い、いや・・・だから私は別にユータのこと何か・・・!!」

愛依
「だ・か・ら、それがダメなの!!本当はどうなのかな?本当におにいちゃんのこと嫌いなの?」


「・・・き、嫌いじゃない。けど・・・。」

愛依
「まあ今はそれでもいいか。じゃ、早速おにいちゃんの所に行ってみよう!!」


「わっ!!だからそういうのはいいって!!愛依~~~~~!!」





優太
「ただいま~~。」

平山
「あれ、川鍋君と駿一だけ?他の奴らは?」

川鍋
「板垣君達なら遊技場で麻雀してたよ。」

駿一
「雄大はまだ帰ってきてないよ。」

平山
「そうか。」

川鍋
「あ、福島君。そういえば暁さんが呼んでたみたいだけど・・・。」

優太
「え?鳳仙が?なんだろ・・・。」

平山
「遊技場に居るんだよな?行ってみる?」

優太
「そうだな。寝るのはそれからでいいか。」

川鍋
「寝るの?じゃあ、布団用意しておこうか?」

優太
「鍋ちゃんありがとう~。頼む~~。」

川鍋
「分かった。じゃ、気をつけてね~。」

優太
「ん~。」



スーっ!


駿一
「どうしたんだろハカセ。何か疲れてる風だったけど・・・。」

川鍋
「さあね、まあいいや。布団布団。」



コンコン。。


駿一
「ん、はい?」

愛依
「失礼します。あの、おにいちゃん居ませんか?」

川鍋
「ああ、ちょっとまた出て行っちゃったんだ。」


「そ、そうか!!じゃあ仕方ないな!!愛依、帰ろう!!また後でも良いじゃなイカ!!」

愛依
「あの、どこに行ったか分かりませんか?」

川鍋
「遊技場だよ。あーでもまた入れ違ってもなんだから待ってれば?スグに帰ってくると思うから。」

愛依
「らしいから少し待たせてもらおうか。」


「い、いや!!後で出直せばいいじゃなイカ!!ココで待たなくても・・・!」

愛依
「ダメ。」


「ですよねーーーーー。」





平山
「あ、ここが遊技場みたいだよハカセ。」

優太
「へぇ~、この旅館結構色んなものが揃ってるんだな・・・。お、鳳仙!!」

鳳仙
「あ、ダンナ!こっちこっち。」

優太
「何だよ、まさか麻雀の相手しろってんじゃないよな。」

鳳仙
「千草の奴が調子に乗ってるみたいだから誰か止めてくれないかな~と思って・・・。」

優太
「・・・。」

千草
「あぁ、何だユウ君か・・・。なんだい、次はユウ君が挑戦しようってのかい?言っとくけど、今の私は強いぜ?赤木しげるにも勝てる自信があるね。」

優太
「ああ、確かにアレはチョズイちゃってるな。分かった。一回だけだぞ・・・。」

鳳仙
「うん。」

千草
「ははは、今の私には卓上の牌全てが透けて見えるよ!!いくらユウ君でもこの状態の私を倒せたりはしないぜぇ?」

板垣
「ハカセ、勝算あんのか?W役満でも上がらないと勝てないと思うぞ。点差がありすぎる。」

尾崎
「既にオレ達マイナスだからね。」

優太
「そうかよ。じゃあ、奇跡でも起こすか。」

千草
「だから、そんなの起こらないのが麻雀で・・・。」

優太
「よし、じゃあな。後は任せた、鳳仙。」

鳳仙
「え?ちょ、まだ始まってすらいないよ!?」

優太
「終わってるよ。じゃあな。オレは眠いし麻雀は前回からやってて少々ネタがな・・・。」

鳳仙
「えぇーーーー。な、何だよ・・・ダンナの薄情者。終わってるって・・・まだ配牌取っただけ・・・ってあれ?」

千草
「ん?どったの?早く切ってよ。アンタのラス親でしょ?」

鳳仙
「いや、ゴメン。もう一回確認していいかな・・・。」

千草
「は?なにを??」

鳳仙
「いや・・・上がってるみたいなんだけど・・・。国士無双。あ、親の第一ツモ上がりだから天和か。W役満32000オール。」

千草
「べべっべべべべべべべっべべべべべべえべえっべええええええええええええええええええええええ!!!!!」

板垣
「マジかよ!!漫画でしか見たことないぞこんな役!!」

尾崎
「ま、まさに奇跡だ!!!」

千草
「ちょ、ちょっと待て!!コレは絶対イカサマだろ!!天和なのは百歩譲ってアリでも、それが国士無双ってのはおかしすぎるだろ!!イカサマってのはほぼ確定的だし!!!」

鳳仙
「いや、でも千草さ・・・。イカサマは見抜けなかったらイカサマにならないんだよな?」

千草
「ぐ、ぐぐぐぐぐぐぐ・・・・!!!ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!次は絶対勝ってやる!!!」





優太
「しかし、こんな手も気付かないなんてどんだけ有頂天だったんだ。千草の奴・・・。」

平山
「ハカセ、その手に持ってるのなに・・・?」

優太
「え?オレの本来の配牌。」

平山
「イカサマ使ったの!!?」

優太
「まあメンドかったからな。速攻で切り上げるにはコレが一番だろ。」

平山
「ハカセ・・・なんかいつの間にか遠くに行っちゃったような気がするよ・・・。」

優太
「なに言ってんだ・・・。」



スーっ!


優太
「あれ?誰も居ないのか?」

平山
「本当だ・・・。布団がひいてあるだけだ。」

優太
「ま、いいか。静かな方が寝やすいし。ジョリ、悪いけど少し一人にしてくれないか?」

平山
「ああ、それはいいよ。じゃ、ゆっくり休んでくれ!!」

優太
「あぁ~。」



スーっ。


優太
「さて・・・。寝るとしますか・・・。」



改めて布団の隣に寄って行き、優太は掛け布団に手を掛け何気ない仕草でめくった。


優太
「ん?」


「・・・。」

優太
「・・・。」


「よ、よう。」



気付いたときには掛け布団を元に戻し優太は手を額に当てながら自問し始めていた・・・。


優太
「・・・何だ?目の錯覚か?布団の中に奏が居るように見えたが・・・。って、そんなことあるわけないだろ~~。」



「布団の中に誰も居ませんよ。」な感じで優太はもう一度掛け布団をめくった。
さっきと違い、今度は少々恐る恐る。



「よう。暖めといたぞ?」

優太
「何故そこに居る!!?」


「い、いや・・・別に深い意味とかは無いって言うか・・・。ちょ、ちょっと藤和さんの真似~みたいな?」

優太
「だったら簀巻きにして海に浮かべてやろうか?」


「遠慮するわ。」

優太
「何でそこに居るんだよ・・・。お前はオレの安眠妨害がしたいのか・・・。」


「そういうつもりは無いんだが・・・。な、何か気付いたらここに居てさ。」

優太
「お前は無意識的に人の布団に入る癖でもあるのか・・・。」


「そうなるかな~。」

優太
「どうしたんだよ奏・・・なんかおかしいぞ?」


「べ、別に変じゃにゃい!!ふ、普通だ!」

優太
「そうか?ならそこをどいてくれ。寝れん。」


「う、うむ。そうだな。あ・・・。」

優太
「どうした?」


「ゆ、ユータが一緒に寝て欲しいって言うなら寝てやってもいいぞ?」

優太
「いや、別に一緒の布団で寝る必要は無いんじゃなイカ?眠いならお前の分の布団だしてやるよ。」


「・・・い、いや。別にいい。じゃ、じゃあな!邪魔した!!」



バスっ!!


優太
「・・・一体全体何だってんだ・・・。まあいいや。やっと寝れる~~。・・・奏のニオイが残ってる・・・って、オレは変態か・・・。あ、でも暖かくて寝やすい。」






「はぁ~。」

愛依
「どうだった!?」


「どうも何も、普通だったけど。」

愛依
「そうなんだ。じゃあ、次はどんな作戦にしようか。」


「え・・・コレ以上なにをしろと?」

愛依
「あ、そういえば夜になるとこの旅館のお風呂って・・・。そうだ!コレだ!!コレでかつる!!!おにカナラブラブ大作戦を次の段階に・・・ってあれ?カナちゃん??何処行ったの~?カナちゃーーーーーーーーーーーーーん!!!」




「すまん、愛依・・・流石にそんなに付き合えないよ!!つか、色々心臓に悪すぎる!!!」

愛依
「あ、ココに居たんだ~。」


「ひぃいいいい!!」

愛依
「ささ、おにいちゃんが起きるまでに準備しないとね!!レッツゴー!!」


「い、嫌だーーーーーーーー!!コレ以上やったら私、心臓張り裂けて死ぬ!!さっきのだって恥ずかしくて死にそうだったんだぞ!!?」

愛依
「大丈夫大丈夫。その内慣れるよ~~。」


「てか、愛依キャラクター変わりすぎだよ!!?ちょっと前までこんな行動的じゃなかったじゃん!!何でイキナリ!!」

愛依
「キャラ崩壊なんて、今に始まったことじゃないよ~。」


「ですよねーーーーーー。って、納得できないよそんなことで!!イーーーーーーーーーーーーーーーーーヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーーだーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!コレ以上何もしたく無いーーーーーーーー!!!」

愛依
「ダ・メ♪」


「(あ、この旅行中に私死ぬんだ・・・。ちくしょう、来なきゃよかったな~~。愛依と温泉でイチャイチャできると思って来たのに・・・当てが外れたな~~。)」







優太
「ん・・・んーーーーー!!ああ、よく寝た二週間くらい寝てた感じがするぜ・・・。」



優太は布団から体を起こし、辺りを見回す。
すっかり日が暮れて夜になったようだ。
時計を確認すると今は七時らしい。


優太
「って、あれ?みんなは・・・。お、こんな所に書き置き??」



机の上に一枚の紙切れが置いてある。
優太はそれを取り、寝起きでほとんど機能してない頭を使い読み始めた。


優太
「なになに・・・『夕飯を食いに行く。起きたら、「親鸞の間」へ。』か・・・。さて、どうしようか・・・直接行ってもいいけど・・・何か頭がボンヤリするんだよなーー。」



優太は窓際に寄り、外を眺める。
ほとんど明かりが無いためか、星がキレイに瞬いている。
そのことに素直に感動しながらも、ふと視界の隅にちらついたあるものに目が向いた。
それは温泉から立ち上っている湯気だった。
調度今はどのお客も夕飯時・・・つまり今なら温泉が空いている事にならないか?
と優太は瞬時に判断した。
寝起きとは思えない速度で。


優太
「そうだな。ここは温泉に入ってさっぱりしてから飯にしよう。そうしよう。。さて、じゃあ早速行ってみようかな~。」



手早く下着の代えや浴衣を手に持ち、戸締りを確認してから優太は部屋を後にした。
目指すは温泉のある『温混の間』だ。




愛依
「ターゲットが遂に動いたよ。これより、作戦名『おにいちゃん&カナちゃんラブラブちゅーちゅー大作戦』略して『ちゅーちゅー作戦』を開始するよ!!」


「それ、略す意味ってどれくらいあったの・・・?ていうかマジでやるの?」

愛依
「ここまで来たら後は実行あるのみだよ!!マニュアルは読んだ?ちゃんと全部できる?」


「いやいや、あのマニュアルに載ってること全部やったら100%私が死ぬんだけど・・・。」

愛依
「大丈夫!問題無いよ!」


「えぇーーー。私の意見は無視ですか?」

愛依
「カナちゃんは私の指示どうりにやればいいんだよ?他は何も考えなくていいの。」


「(おかしいな・・・私どこでフラグ立て間違った?愛依が色んな意味で変な方向に覚醒しちゃったよ・・・。全く手に負えないよ。あれ?でも何かこの感じ・・・前にどこかで??)」

愛依
「よ~し、それじゃあ私達も行こうか。」


「あ、私実はこのあと夕食で・・・。」

愛依
「お風呂入ってからでも間に合うから気にしなくても大丈夫だよ。」


「うぅ・・・。何か凄くメンドウな話になってしまったな~。ああ、昨日に戻りたい。平和だった昨日に・・・。」

愛依
「よーし!気を取り直してレッツゴーーー!!!」





優太
「へぇーーー。浴場は完全な露天風呂なんだ・・・。コイツは凄いな。」



優太は手近にあった桶にお湯を汲み、それを体にかけてまずは体を洗った。
どうやら風呂に入るときのマナーは知っているようだ。


優太
「何だこの失礼な状況描写の説明・・・。流石にこの歳で知らなかったら色々問題だっつーの・・・。」



体を洗いながら、認知できないはずの説明描写にツッコミつつ手早く体を洗い流した。
そしてそのままタオルを腰に巻いたまま湯船に浸かる。
少しヌルイ気がしたが、気にせずそのまま湯に身を委ねた。
すると不思議と体から疲れが抜けていく気がした・・・。
気がしただけなのできっと実際の所は何もかわってないんだろうけど。


優太
「ふぅ~~~。極楽だーー。やっぱ温泉って言ったら露天だよね~~。」


「そうですね。それは同感です。」

優太
「お、蓮もそう思う?」


「はい、こう・・・なんて言うんでしょうか・・・。景色を見ながら入ることで、気分的にもリラックスできたり、いつもと違う環境が新鮮でいいんですよね~~。」

優太
「ああ、それはあるな。普段はこんな星空見ながら風呂に入るなんて考えられないもんな~~。」


「ええ。本当にキレイな星空です。山奥で無駄な光源が少ないからこんなにキレイなんですよね。」

優太
「うんうん、オレもさっき部屋の窓から見てそう思った。」


「あ、それでですね優太さん。一つ聞いてもらいたいことがあるんですけど・・・。」

優太
「ん?何だ~?」


「共同で使うお風呂にタオルとかの類を浸けるのはマナー違反ですよ。スグに外してください。」

優太
「おお、そうだったな。それは忘れてた。すぐに取りたいんだけど、少し問題があってな・・・。」


「何かあるんですか?」

優太
「さっきからずっとツッコミたかったんだけど、ついついナチュラルボーンすぎたもんだからスルーしてしまったことがあるんだよ。」


「と、言いますと?」

優太
「ここ、『男湯』だよね?」


「違いますよ。ここは『女湯』です。」

優太
「べべっべべべべべべべべべべべべべええええええええええええええええ!!!!!???オレ、間違って入ってきちまったのか!!?」


「いえ、正しくは私が入ってるところが『女湯』です。そして優太さんが居るところが『男湯』なんです。」

優太
「は?何それ、どゆこと??」


「案内板を見なかったんですか?この『湯混の間』の所に※印がついていて、案内板の下にこう書いてありましたよ?『なお、19時~翌朝5時までの間は「混浴」になります。。』って。」

優太
「マジで!!?そんなこと知らなかったんだが・・・。」


「まあ、もうしわけ程度に小さく書いてありましたから・・・。」

優太
「え、でもどうやって混浴になるんだ?だって普段は仕切りがあるんだろ?」


「ですから、コレが時間になると動くんだと思いますよ?」



蓮が指さした場所は調度、優太と蓮の間をまっすぐに行ったところ。
つまり、露天風呂の中心を指していた。
よく見ると風呂の中心部にレールのような物が走っており、その先にさっきまであったであろう竹製の仕切りがシャワーの付いている壁に収まっていた。


優太
「つまりアレか?時間になると仕切りが自動的に開いて男女の風呂が繋がると・・・。」


「まあ、簡単に言うとそうだと思います。」

優太
「・・・。」


「調度今は夕飯時なので誰も居ないと踏んだんですが・・・どうやら同じようなこと考えた人が居たみたいですね・・・。」

優太
「ごめんなさい。」


「いえ、別に謝られる様なことは何も無いですけど・・・。それより優太さん・・・。」

優太
「え、何だ?」


「そ、その・・・あ、あまりこちらを見ないでくださいますか?」

優太
「え・・・?」



今の今まで蓮の顔を見てたので気にもしていなかったが・・・。
よく見ると(見えただけです。見たんじゃないんです。)タオルを湯船に浸けるのは(ryって言ってただけあり、蓮は何も身に着けてないわけで・・・。
湯気やら月の光やらでハッキリとは見えないが、湯船越しに腰のくびれやら、胸の谷間やら、その上の鎖骨やらやら・・・。
何かもう見てはいけない物のオンパレードが目の前に広がっていた。
突如血液がある一点に集中するのが分かった。
それに気付いた優太はすぐさま蓮に背中を向けるように体を回した。


優太
「い、いや、何も見えてない!見えてないから!!」


「見えたら、見たいんですか?」

優太
「いや!!誤解だ!!事故だよ事故!!偶然!偶発的に起こったことです!!オレの意思は1%も関与してません!!!」


「何かもの凄く言い訳がましいですね・・・。」

優太
「ごめんなさい・・・。」


「ですから・・・謝られることは何も無いですよ。」



そう言うと蓮は優太の背中に寄りかかるようにして背中を預けてきた。
背中が触れ合っているところが妙に温かく感じた。
もしかしなくてもこの湯船の温度が低いのって・・・。



「優太さんは男性として当たり前の反応をしてるだけじゃないですか。それは特に生物学上問題無いことですよ。」

優太
「いや・・・でも何か悪い気がして。」


「悪いというのなら『混浴』と知りながら入った私にも非はあります。ですから一人で背負い込まないでください。」

優太
「蓮・・・。そうだな、ありがとう。」


「いいもの見せてもらって。ですか?」

優太
「いや、そっちじゃないんだけど・・・。」


「それはつまり私の裸はお礼を言う価値も無いと?」

優太
「そうとは言ってないだろ!!?ていうかここで『蓮の裸最高だぜ!!』何て言ってもオレがただのHEN★TAIじゃなイカ!!」


「ふふっ、冗談ですよ。」

優太
「この状況でその冗談は勘弁して欲しいです・・・。」





愛依
「あれれ~?何だか既に蓮さんと入ってるよ~?」


「ほ、ほら先客も居るみたいだしさ!ここは無理に入る必要は・・・!」

愛依
「いや、でもこれはこれで逆に混ざりやすい状況だよね。早速行ってみよう!ユウにいーーー!!一緒に入ろーーーう!!」


「は?ユウにい??って!!お前、瑠依かよ!!何かオカシイと思ったんだよ!!」

瑠依
「あ、バレた?へへへ~お久しぶりだね~、奏。」


「久しぶりすぎて完全に忘れてたよ。ていうかコレ色々ネタだすの遅ぇよ。勘違いした人多かっただろうよ・・・。『愛依のキャラが変わったーーー!』って嘆いたファンも多かったろうよ。」

愛依
「わ、私にファンなんて居ないよ~。おねいちゃんとかと違って別に光るものとか持ってないし・・・。千草さんとか鳳仙さんと違って胸も小さいし・・・。」


「瞬時に人格変えて逃げんな瑠依ーーーーーーーーー!!!愛依で遊んでんじゃねぇぞ!!!あ、それと愛依は十分おっぱい大きいから気にする必要ないと思う。。」

瑠依
「ありがとう、奏!!大好きよーーーー!!!」


「お前に好かれても嬉しくないわーーーーーーーーーー!!!!!」





優太
「さっきから騒がしいな・・・。アイツら、入るなら入ればいいのに・・・。」


「小さいのから大きいのまでより取り見取りって訳ですか・・・。夢は酒池肉林ですか、そうですか・・・。」

優太
「あの、別にそういう意味じゃないんですって・・・。」


「まあ、いいでしょう。ここはそういうことにしておきます。」

瑠依
「ユウにいーーーー!!!ひっさしっぶりーーーー!!!」

優太
「は?瑠依・・・か?何かお前、久しぶり通り越して初登場じゃね?」

瑠依
「え?そうかな?」


「そうだよ。お前の登場回はまだ書かれてないじゃないか・・・。」

瑠依
「ああ、そういえばそうだったかもねーー。でもま、ユウにいに会えて私は満足なのです~~。」

優太
「ていうか、こうなると完全にオレ居づらいな・・・オレもう出るから三人はゆっくり入ってろよ・・・。」

瑠依
「えぇーーーー!!まだ一分もお湯浸かってないじゃーーん!!ダメだよ、お風呂は十分は入り続けないと体の老廃物が取れないんだよ。」

優太
「え、一応お前等が入ってくる前から入ってたから十分くらいは・・・。」


「いえ、まだ七分くらいしか浸かってませんよ。」

優太
「(何か正確な数字言われちまったーーーーーーーー!!!)」


「と言うわけであと三分は入ってないと・・・。」

瑠依
「蓮さんは話が分かるなーーーー!!そこに痺れて憧れるよ!!」

優太
「マジで痺れて動かなくなってくれると助かるな・・・。」


「同感だ・・・。」

瑠依
「わっほーーいみんなの罵声が聞こえるけどそんなので挫ける瑠依ちゃんじゃないぜ!!ささ、奏もタオル取って入ろうじゃないか!!」


「って!!何で私のから取ろうとしてんだ!!お前、自分のから取れよ!!」

瑠依
「えぇー?だって奏ちゃんの貧相な体を先に描写した方が私のナイスバディが引き立つかな~と・・・。」


「全力で死ね・・・。」

瑠依
「死ねは止めようよーーー。」


「ホビロン!!!」

瑠依
「はぁ~、じゃあ仕方ないな・・・。私から外すか・・・。」

優太
「おい待てこら、オレの目の前でストリップする意味あるのか・・・。」

瑠依
「え?見たいかな~。と思って。」

優太
「凄くどうでもいい気の利かせ方してくれてありがとう。オレの視界の外で脱げ。即刻。」

瑠依
「なるほど・・・妄想で補うのがユウにいの好みってわけか・・・。」

優太
「お前らの勘違いスパイラルもそろそろおめでたいところまで進化したもんだな・・・。」


「『ら』が余計だ『ら』が・・・。」

優太
「あ、スマン。『瑠依』の勘違いスパイラルもそろそろおめでたいところまで進化したもんだな・・・。」

瑠依
「何か言い直された!!」


「ま、大事なことなので~って奴だな・・・。」

瑠依
「あ、すきやり。えいっ。。」

優太
「「あ。」」


何の脈絡も無く瑠依は奏のタオルを引っぺがしていた。
奇しくも優太の眼前で・・・。
何か描写するのも申し訳な・・・



「誰が貧乳(21)吸血鬼かーーーーーーーーー!!!!」

優太
「何故オレ!!!?そしてまだ何も言ってねぇし!!」



目の前の優太の左頬に慈悲の欠片も無い本気の拳がめり込み、優太は露天風呂内をすっ飛んだ。
何か人間が水切りしながら飛ぶのはとても見ててシュールだった。
怒りの矛先を何故か優太に向けてくれたことを感謝しつつ・・・。



「いやいや・・・お前も同罪だから、ちょっとそこ動くな・・・。」


「誰に言ってるんですか?」


「天の声。」

瑠依
「奏が中二病に目覚めてしまった・・・オヨヨ。」


「うっさい黙れ!!つかタオル返せ!!」


「湯船に浸かるときは外すのがマナーです。」


「え、で、でも・・・。」

愛依
「『でも』は禁止だよ。カナちゃん!」


「はい。ごめんなさい。って・・・!!だから都合の良い時だけ愛依に変わるなっつーーの!!」

優太
「あ、あの・・・蓮、悪いんだけどオレに治癒術かけてくんね?マジで痛いんですけど・・・。」


「そうしたいの山々なんですが・・・。そちらに行くと色々見えてしまいますがよろし・・・あ、それが目的ですか・・・。優太さんいやらしい下心丸見えですよ。」

優太
「この状況でそういう冷静な勘違いありがとう。確かにコレ以上何かで酷い目会うのはゴメン被るから風呂上がってからでいいやーーー。」



その後は何事もなく時間はすぎた。
そして優太達は風呂から上がると夕食を取るために『親鸞の間』へ足を向けた。。




??
「で、話は済んだのかい?」

???
「はい。どうやら明日の夜には宿泊に来るそうです。」

??
「明日か・・・。調度いいね。優太の奴には?」

???
「いえ、まだ私は接触してませんが・・・。」

??
「今は夕飯時だろ?ってことは『親鸞の間』に居るはずさ。行って話しを通してきな。」

???
「はい。わかりました。では・・・。」

??
「ああ、そうだ。一つ言い忘れてたよ。」

???
「何でしょう?」

??
「アレ、用意しといてくれないかい?必要になると思うからさ。」

???
「分かりました。手配しておきます。」

??
「頼んだよ。すみれ。」

すみれ
「はい。任せてください。女将。」

女将
「さて・・・。懐かしいね、アイツに会うのもどれくらいだったか・・・。ふふふ、楽しみだね。あーーーーっははははははははははははははははははははは!!!!!!」

すみれ
「まるで悪役のようですよ。女将さん・・・。」





優太
「おお、ココが『親鸞の間』か・・・。」


「東京新聞に連載されてる『親鸞』を彷彿させますね。」

優太
「あの、蓮さん。それはどういう感じで彷彿してるんですか・・・?」


「何て言うか・・・乙女のインスピレーションって奴ですかね?」

優太
「全力で分からない!!」

愛依
「それにしても夕飯時だからか結構混んでるね。みんなはどこかな・・・。」



千草
「お、ユウ君達発見!!おーーーい、コッチコッチ!!」




「ん、窓際の席じゃなイカ・・・。いいとこ取ったな。」

優太
「て言うかアイツら既に食いまくってるぞ・・・。乗り遅れないうちに早く行こうぜ!!」


「私は少々喉が渇いたので向こうでお茶貰ってきます。」

愛依
「あ、なら私も行きます。」


「あ、愛依が行くなら私も・・・。」

瑠依
「おっと、奏。アンタは向こう。」


「は?何でだよ・・・つか愛依に変われよ。お前には用ねぇよ。」

瑠依
「ここは譲ってあげるからユウにいの隣とかGETしてきなよ!!」


「なっ!!?いや・・・それは何ていうか難易度高いんだが!」

瑠依
「そんなこと無いじゃん。何食わぬ顔で隣に座ればいいんだよ。」


「い、いや・・・でも・・・。」

愛依
「『でも』は禁止。」


「ごめんなさい。」

愛依
「カナちゃん。大丈夫だよ。自分を信じるんだよ!!」


「え~~、もう既に信じるとか信じないとかそういう次元の話じゃないんですけど・・・。」

愛依
「と・に・か・く!私はカナちゃんのこと応援するから、だから少しだけ頑張ってみようよ!」


「・・・。」

愛依
「カナちゃん・・・。」


「し、仕方ないな・・・ちょっとだけ、頑張ってみるよ・・・。」

瑠依
「流石は私の奏だ!!もう、カワイイ奴め!!」


「ぅぅぅぅぅおおおおおおおおおおいいいいぃぃぃぃいいいいいいい!!!イキナリ変わって抱きつくなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!気色悪いんだよ!!!死ね!!マジで死ね!!!」

瑠依
「だから死ねは止めようよーーー。」


「ホビロン×2!!!!!」

優太
「おーーーい、早く行こうぜ~~。」

愛依
「うん。じゃあ、カナちゃん。頑張って!!」


「あ、ああ。」

優太
「何の話してたんだ?」


「ユータには関係無いことだ。」

優太
「そっか、女の子同士の秘密の話か何かか。」


「まあ、そんなところかな。」




「おお、二人とも良く来たね!!とりあえずユウちゃん、私の隣にでも・・・!」

由紀
「あっれーーー!!偶然にも私の隣が空席になったぞーーー!!!優太、こっちの方がいいんじゃなイカな!?」

川鍋
「あ、あの由紀さん・・・退けるにしても蹴って退かすこと無いんじゃないかな・・・。」

優太
「由紀、飯を食べてる人を足蹴にしちゃダメだろ・・・。そこは鍋ちゃんの席っぽいから遠慮する。」

由紀
「べぇぇえええええええええええ!!?川鍋ーーーーーー!!何でそんな所に座ってるんだよ!!こういう時は空気を読んで退く所だろ!!」

川鍋
「それは気が利いてなくてごめん。でも、イスなら持って来れば済む話だし、僕が退かなくても・・・。」

由紀
「つべこべ言わず退けオラァァアアアアアアアアアアア!!優太が座れないだろーーーーーーーーー!!」

優太
「鍋ちゃん、イスってどこにあるんだ?」

川鍋
「確か・・・あ、あの柱の所にあるみたいだよ。」

優太
「お、本当だ。奏の分も取ってくるからちょっと待ってろよな。」


「ん。」

由紀
「くっ!隣に座らせての新妻プレイは失敗か・・・。まあいい。それなら他の作戦に移行するまでだぜグヘヘ。」

川鍋
「由紀さん。どんどんキャラが凄くなってるけど大丈夫かい?」

由紀
「問題無いね!!」

優太
「持って来たぞーー。奏は愛依と隣同士が良いだろ?どこに座る?」


「え?えっと・・・。」

板垣
「奏、こっちならうるさくなくて静かに食べられると思うぜ!!」

須田
「でた、板垣の(21)誘導作戦・・・。」

板垣
「おい、人をどんだけ変な人だと思ってるの?オレはしがない一人のおっさんだよ?」

尾崎
「おっさんてのは認めるのかよ!!!」


「奏、コッチに来てくれても問題無いよ。」

鳳仙
「それともこっちくるか?」

千草
「鳳仙がうるさいから勘弁だってさ。」

鳳仙
「千草・・・そろそろオレキレてもいいよな?」

千草
「ゴールならしていいんだぜ?」

鳳仙
「まだ死にたくねーー。」


「えっと・・・私は、その・・・。」

優太
「別にどこでも好きなとこ座れよ。遠慮することないぜ?」


「・・・隣がいい。」

優太
「え?誰の隣だって・・・?」


「ユータの隣がいい。」

全員
「「「「「「「「「「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」」」」」」」」」」







優太
「・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「あ、このキノコおいしいね!ハート型なのがまた粋なキノコで気に入ったぜ!!」

板垣
「くそ・・・オレは、オレは・・・!!」

須田
「そう落ち込むなよ板垣・・・例え板垣がロリコンだったとしても誰も責めないからさ・・・。」

尾崎
「須田ッチ・・・それフォローになってないと思う。」

由紀
「(くっ!!どうする・・・まさか奏ちゃんが伏兵だっただとぉおおおおお!!?コイツは想定外だな・・・どうしたらいいものか。)」

川鍋
「あ、由紀さん。醤油取って欲しいんだけど・・・。」

由紀
「自分で取れやーーーー!!!」

川鍋
「いや、自分で取るには遠すぎるから頼んだのであって・・・!」

優太
「ほら、鍋ちゃん。」

川鍋
「おお、福島君ありがとう。やっぱキノコには醤油だよね!!ていうか日本人なら醤油で何でも食べろよって感じかな!!」

優太
「ああ、うん。そうね。」


「さっきからどうしたユータ。何か知らんが固まってるが・・・食欲無いのか?」

優太
「え?いやそういうんじゃないけどさ・・・。(い、言えない。奏が隣に座ってるのが珍しくて何か緊張して食えないなんて恥ずかしくて言えない・・・。)」


「物は相談なんだが、食わないならそのトマトくれ。」

優太
「ん、ああ。それは構わな・・・。」


「ごちそうさま。」

優太
「言い切る前に食われた!!まあ、いいけど・・・どんだけトマト好きなんだよ。」


「何だよ・・・トマト好きにしたのはお前だろ・・・。」

優太
「は?そうだっけ~?」


「私は血が飲みたいって言ったのにお前が『とまとじゅーちゅ』なる物を持ってきたのが始まりだったろ・・・。」

優太
「ああ、そうだったかも・・・。」


「ま、まあアレを美味しいと感じたのは本当だし・・・こんな旨い物がこの世にあるんだって教えてくれたことには感謝してる。あ、ありがとう。」

優太
「さ、最近は妙に素直になったよな・・・なに、コレが噂に聞く『デレ』って奴なのか・・・。」


「おお、遂に奏ちゃんもユウちゃんの魅力に気付いちゃったのかーーー。それはめでたいね~~。ほらほら、キノコをお食べ~~。」


「い、いや・・・別にデレてないし。キノコはありがたく頂きます。」

愛依
「あ、カナちゃん。おにいちゃんの隣GETできたんだ~。よかったね~~。」


「愛依・・・。」

愛依
「じゃあ私はカナちゃんの隣に座ろうかな。」


「う、愛依。どうしよう、この後って何したらいいの?何かユータの奴がマニュアル通りの反応してくれないから対応できないよ~~~!」

愛依
「ま、まあおにいちゃんはマニュアル通りに動いてくれるような人じゃないもんね・・・分かったよ。できるだけフォローする。」


「鍋ですか・・・しかもキノコ鍋って・・・どういうチョイスですかコレ。」

千草
「でもこのキノコ結構イケるよ!!何か山に生えてたのそのまま採ってきたから鮮度も抜群らしい。。」


「色んなキノコが入ってますね・・・。あら、コレ・・・図鑑で見たことあるような・・・。」


「ユ~~~ウちゃ~~~ん。」

優太
「うおっ!!何だよ唯!食事中にくっ付いてくるなよ!」


「えへへ~~~、ごめんね~~。でも何かこうしたくなったんだよ~~。」

優太
「はぁ!!?どうしたお前何か色々オカシイぞ?」


「おかしくないよ~~~。いつもどうりだよ~~。」

優太
「ああ、まあ確かにそうかもだけど・・・いや、でもいつもより何かこう抱きつき方が妙にエr・・・あ、いやいつもと違くないか??」


「そう~~?でも・・・体が勝手に動いちゃうって言うかそんな感じで~~。」


「はっ!!これ、『媚薬ダケ』じゃないですか!!」

優太
「なにその完全にそのまんまな名前・・・。」


「これを食べると個人差はありますが一時的に愛情表現が過度になったりします。」

優太
「本当にそのまんまだな!!てことは・・・唯がこうなったのって・・・」


「そういえば食べまくってましたね。私が来た時点ですらバクバク食べてましたから・・・。」


「ユウちゃ~~~ん。でへへ、もうこのまま二人で寝ちゃおうよ~~~。」

優太
「い、一時的ってどれくらい?」


「まあ、基本的に消化して、出てくるまでじゃないですか?」

優太
「明日の朝までずっとかよ!!!」


「ま、別にいいじゃないですか。唯さんは別にその手の知識皆無ですから・・・一緒に寝るくらい別段問題は無いと思いますよーーー。」

優太
「何だよその見放したような言い方!!どうにかしてくれよ!」


「だから優太さんがその気にさえならなければどうってことありませんて・・・。」

優太
「いやいやいや!!色々無茶苦茶なんですけど!!マジでどうにもならないの!?」


「う~~~~ん。現状は無理です。諦めてください。」

優太
「・・・・・・。はぁーーー。」

雄大
「・・・(このキノコを食べさせるとああなるのか・・・。アレ、てことは・・・。)」



※青少年の健全な妄想です。良い子は真似しないようにね!!!※


雄大
『梓、ほら。このキノコおいしいぜ。』


『あ、はい。頂きます。。はむっ・・・ぶっ!!』

雄大
『だ、大丈夫か梓!!』


『だ、大丈夫です・・・でも、何だか体が熱いです先輩・・・。』

雄大
『そ、そいつは大変だ!!オレにできることがあったら何でも言ってくれ!』


『じゃ、じゃあ・・・夜通し一緒に居て欲しいです。』

雄大
『な、何だってーーーーーーーーーーーーーー!!』


『ダメ、ですか?』

雄大
『いや、むしろバッチこい!!って感じですが!!』


『それじゃあ、まずはお風呂に入って体をキレイにしてから・・・』



雄大
「こ、これは・・・!!まさか勝利の鍵か!!?」


「何がですか?」

雄大
「あ、いやコッチの話・・・。」

尾崎
「(このキノコを食べさせるとつまり惚れ薬と同じ効果があるってことか・・・つまり・・・。)」



※青少年の健全な妄想です。良い子は真似しないようにね!!!※


千草
『ザッキー。私気付いちゃったよ・・・やっぱり私にはザッキーしか居ないってさ!!!』

尾崎
『オレはずっと分かってたさ!!もうお前を放さないぜ!!』

千草
『ザッキー!!』

尾崎
『千草ちゃーーーーーーーーーーーーーん!!』



尾崎
「なーーーーーんてことになっちゃったりするのかーーーーーーーー!!!」

千草
「どしたのザッキーイキナリ奇声何かあげてさ・・・。」

尾崎
「いやなに、ちょっと大人の階段のぼる方法を見つけちゃった的な感じでさ!!」

千草
「へぇーーー。まあ私から言わせて貰えば、えろげ~のやりすぎだぞ。。」

尾崎
「いや、千草ちゃんほどはやってないつもりだよ・・・。」

由紀
「(こ、このキノコを食べれば私も唯ちゃん並みの行動ができるようになるってのか・・・。こ、これを利用し無い手は・・・!!!)」

優太
「おいおい、由紀。そのキノコ食ってメンドウ増やすのは勘弁してくれ・・・。」

由紀
「実行寸前で本人に止められたーーーーーーーーーーーーーー!!!」

優太
「お前はいつものお前でいてくれた方が助かるからマジで。」

由紀
「何だか分からないけど優太がそう言うならそうする!!」

鳳仙
「(スゲェ単純思考だーーーーーーーー!!!)」

愛依
「カナちゃん。コレはチャンスだよ。」


「え、何が?」

愛依
「カナちゃんがここで自発的にこのキノコ食べれば全てのしがらみを突破してアタックできるよ。」


「いや・・・それって色々問題が・・・!」

愛依
「でもコレが一番手っ取り早い方法だと思うな~~。」


「そ、そりゃあこのキノコ食べれば私も下手したらねえさんみたいになれそうだけど・・・アレは流石に私にはハードル高すぎる・・・。」

瑠依
「つべこべ言わずに食え。」


「がぼっ!!!?」

瑠依
「おお。いい食いっぷりだね~。」


「なに晒してくれるんじゃボケェェェェえええええええええええええええええ!!!!」

瑠依
「いや、あまりにもじれったいからつい。てへっ!」


「テメェ・・・後で絶対ころ・・・!」

瑠依
「お。効果覿面?」


「・・・。」

優太
「おい唯。頼むから今は離れてくれると嬉しいんですが・・・。」


「やだ~~。」

優太
「何で旅行に来てまでこんなことに・・・マジで何かに呪われてるのかな・・・。」


「ユータ・・・。」

優太
「ん、何だよ奏・・・。」


「あーーん。」

優太
「?」


「あーーん。」

優太
「は?」


「だから、早く口を開けろ・・・ねえさんに抱き付かれてては食べ難いだろ?私が食べさせてやる。」

優太
「・・・。おい、誰だコイツにキノコ食わせたの。」

瑠依
「私でーーーす!!!」

優太
「後で覚えてろよテメェ・・・。」

瑠依
「ユウにい恐いから!!何だよぅ、満更でも無いクセしてさ!両手に花とは羨ましいですぜ!!!」

優太
「この花、トゲだらけだけどな・・・。」


「何でもいいから口開けろ。」


「夕飯食べたら私と遊ぼうね~~ユウちゃん。。」

由紀
「優太。後で飛ばす・・・。」

優太
「何で!!?オレ被害者!!!」

由紀
「知るかばーーーーーーーーーーーーーーーーーか!!!!」

優太
「オレに一体どうしろ言うんじゃ・・・。」

???
「お客様、お冷のお替りはどうですか?」

優太
「あ、すんません。いただきます。て、お前・・・。」

???
「はい、お冷。それと、お久しぶりですね。ユウタ君。」

優太
「かすみ?何でコッチに?お前・・・。」

かすみ
「細かいことは私じゃなくて、すみれちゃんに聞いてね~。」

すみれ
「どうも。お久しぶりです。ユウタさん。」

優太
「おいおい。何だかイキナリだな・・・。どうして急に?」

すみれ
「女将がお呼びです。ご同行願えますか?」

優太
「いや、でも今は・・・。って、あれ?」



気付くと何故か食堂に居る全員が机の上にうつ伏せになっている。
それは優太以外の全員がそうなっていた。
どうやら眠っているようだが・・・。
微かに魔力の残り香を感じる。
この術式は、かすみの十八番だ。
優太は頭を切り替えて冷静に返した。


優太
「・・・穏やかじゃないな。」

すみれ
「すみません。ことは急を要するのです。私達と共に来ていただければ、みなさんの安全は保障します。」

優太
「何だよ、今回はかなり急展開が多いじゃないか・・・アイツも疲れてきたか?」

かすみ
「何の話?」

優太
「いや、製作の裏側事情でーーーす。」

すみれ
「冗談はさておき・・・付いて来てくれますね?」

優太
「断れない空気にしといてよく言うぜ。ま、いいや。案内しろよ。オレに用があるなら会ってやるさ。」

すみれ
「感謝します。それでは、付いて来てください。女将は旅館の最奥、『天元の間』にお出でです。」

優太
「おい、ボケたいのか分からないからそういう微妙なネタやめてくれる?」

かすみ
「すみれちゃんもきっとこの凝り固まった空気をどうにかしようと気を使ってくれてるんですよ。」

優太
「そうなの?」

すみれ
「いえ、そんな気はありませんが。」

かすみ
「照れ屋さんなんですよーーー。」

すみれ
「かすみ。馬鹿言ってないでちゃんとユウタさんをお連れしないとダメですよ。」

かすみ
「はーーい。」

優太
「(さて・・・女将の野郎、オレに何の用だ・・・。ことと次第によっては一発殴ってやらないと・・・誰の連れに手を出したか、教えてやらないとならないしな。)」







すみれ
「女将。ユウタさんをお連れしました。」

女将
「おお、待ちわびたよ~。入りな。」

すみれ
「失礼します。」

優太
「よぉ、女将。久しぶりだな。」

女将
「優太。挨拶の前に言っとくことがある・・・。」

優太
「あぁ?」

女将
「ココでは、『女将』と呼べぇえぇっぇええええええええええええええええ!!!!!!!!」

優太
「は?だから女将って・・・。」

女将
「べ、別に親しいわけでも無いのに馴れ馴れしく下の名前で呼んでんじゃないよ!!ちょ、ちょっと恥ずかしいだろ!」

優太
「お前が紛らわしい名前してるのが悪いんだろぉお!!」

女将
「兎に角。コレ以降は女将と呼び捨てにせず『女将』と呼ぶように。」

優太
「すんません。違いが『』(にじゅうかぎかっこ)ぐらいしかないんですけどどうしたらいいんでしょうか・・・。」

すみれ
「気にしないでください。ただのボケですから。」

優太
「分かり辛いんだよ!!!」

すみれ
「とりあえずお茶でも用意しましょうか。かすみ、お茶淹れてきて。大至急。あ、私のは濃いめで。」

かすみ
「私が行くのかよーーーーーーーー!!!すみれちゃん行けよーーー!!」

すみれ
「私はここでユウタさんと親睦を深めなくてはならないので手が空いて無いから・・・。」

かすみ
「ちょ、それってずるくない!?私も親睦深めるーーーーーーー!!!」

女将
「二人で行ってきな。」

すみれかすみ
「「そうさせていただきます。」」
優太
「相変わらずイチイチメンドクサイ奴らだ・・・。」

女将
「さて、優太。改めて、久しぶりだね。」

優太
「ああ。で、何の用なんだよ?」

女将
「ああ、その話はお茶が来てからにしようか。」

優太
「ココに来てまだ引き伸ばすのかよ!!!」



10分後。。


女将
「はぁ~、やっぱお茶は『午後の紅茶』に限るね~!」

優太
「それ、お茶じゃなくね?紅茶じゃね??」

すみれ
「ユウタさんもどうぞ。粗茶ですが。」

優太
「ああ、ありがとう。あ、うまいなこのお茶。ヌルイけど・・・。」

すみれ
「私が人肌で暖めたお湯で淹れたんですけどお気に召しませんでしたか?」

かすみ
「すみれちゃん、嘘はよくないんじゃないかな?全部私が淹れたよね。すみれちゃんイスに座ってテレビとか見てたよね?」

すみれ
「この娘ったら根も葉もないこと言って・・・。ユウタさん、こんな馬鹿の言うことイチイチ鵜呑みにしなくてもいいですからね。」

かすみ
「誰が馬鹿なのかな!?もしかして私のことかな!!私のことなのかな!!?」

女将
「お前等しばらく黙ってな。話が進まないよ。」

優太
「主にお前の所為だよ・・・。」

女将
「始めに謝らせてもらうよ。昼間のことは済まなかった。私もお前を狙うように頼んだはずなんだけどね・・・。どこでどう話が行き違ったのか。」

優太
「なに?お前は直接オレを狙ってたのかよ・・・。」

女将
「ああ、まあお前の力が落ちてないか見てみようと思ってね。」

優太
「それなら最初からそう言えばあんなことしなくても・・・。」

女将
「お前のことだから土壇場の方が萌えると思ってね。」

優太
「『燃える』だろ。」

女将
「同じ様なものだろ。」

かすみ
「女将さーん全然違うと思いまーす。」

女将
「かすみ。今月の給料下げられたくなきゃ黙ってな。」

かすみ
「すいませんでした!!!!」

優太
「ある種のパワハラじゃないのかコレ・・・。」

女将
「そう言えば・・・ギルドに依頼を出すように頼んだのはすみれにだったね・・・。アンタちゃんと私が言ったとおりに依頼書出したのかい?」

すみれ
「ええ。それは問題無く。」

かすみ
「(ね、ねえ。すみれちゃん。もしかしてアレのこと?)」

すみれ
「(まあ、そうでしょうね。)」

かすみ
「(正直に言った方が後々のためだと思うけど・・・。)」

すみれ
「(黙ってれば問題無いわ。大体お前が間違った依頼書を出さなければあんなことには・・・!)」

かすみ
「(だってすみれちゃんもアレで良いって言ったよね!?全部私の所為なのかな!?)」

すみれ
「(だから黙ってればバレないから大丈夫よ。)」

女将
「アンタらさっきから何をこそこそ話してるんだい?」

すみれ
「失礼しました。こっちの話です。気にせずお話をお続けください。」

女将
「そうかい。じゃあ、優太。本題に入ろうか。」

優太
「おお、やっと?無駄に七回やってやっと本題か~。色んな意味で長かったなーーー。」

女将
「『すみれ』か『かすみ』を嫁に貰ってくれないかい?」

優太
「だからもうボケるなぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!!!!!コレ以上伸ばしたっていいことないだろ!!」

女将
「あり、結構本気だったんだけどな・・・。」

優太
「もっと問題だろ!!何でそう簡単に嫁だとかどうたらって話になるんだ!!」

女将
「いや、死ぬ前に孫の顔が見たいな~って。」

優太
「お前オレといくつも違わないじゃん。なに祖母さん面してんの?馬鹿なの?死ぬの??」

女将
「つまり優太は私を嫁に欲しいってのかい?」

優太
「あ、もういいですオレ帰ります。」

女将
「ごめん!マジごめん!!謝るからマジ帰らないで!!話す!真面目に話すから帰らんといて!!」

優太
「・・・。はいはい。マジでこれ最後な。」

女将
「実はね。明日、団体さんが貸切でくるんだよ。」

優太
「え、じゃあオレ達に出て行けってのか?」

女将
「お客さんにそんなこと言う訳ないだろ。違うよ、話は最後まで聞きな。」

優太
「ん、それもそうだな。」

女将
「でね。その団体さん何だけどギルドの連中なんだ。」

優太
「ふ~ん。」

女将
「それでね。私が私であるために、『サバゲー』をすることにした。」

優太
「・・・。あのさ、もう一度言ってくんない?何か聞きそびれちまった。」

女将
「だから・・・私が私らしくあるために、奴らと『サバゲー』をすることにした。」

優太
「・・・。あのさ、全然意味が分からないんだけど・・・。」

女将
「考えるな。感じろ!」

優太
「無茶苦茶なんですけど!!何がどう転んだら『サバゲー』何て話になるんだよ!!いくらなんでも砕いて話しすぎだからね!!全然全容が見えてこないからね!!!」

女将
「えぇ~、全部話すのメンドイんですけどーーーー。」

優太
「いやいや、まったく分からないよ!!悪いけど!!オレにも分かるように日本語で話してください!!」

女将
「あ、そういえば今週の『花●く●ろは』見てないやーーー。詳細はすみれにでも聞いて~~。じゃ。」

優太
「待てこらーーーーーーーーー!!!『い●は』ならオレも見てないから一緒に見たいんですけどーーーーーーーーーーー!!!」

すみれ
「まあまあ。とりあえずまずはコッチの話を聞いてからにしてくださいますか?」

優太
「くそ。あの野郎は何がしたいんだ・・・。で、どう言う訳でそんな話になったんだ?」

すみれ
「私達が私達であるためにです。」

優太
「あ、もうそれいいわ。」

すみれ
「そうですか。結構気に入ってるんですが・・・。」

優太
「そんな寂しそうな顔されても困るんだけど・・・。」

すみれ
「少しでも申し訳ないと思うのなら、今から私と一緒に温泉なんてどうでしょうか?お背中だけでなく、あ~んなところやこ~んなところまで洗って差し上げますよ?」

優太
「いや、さっき入ったばかりなので遠慮します。」

すみれ
「そうですか。じゃあ、予約ということで明日の夜にでも・・・。」

優太
「要らんサービス強要しないでくださいませんかねぇ!!!」

かすみ
「そうだよーー。すみれちゃんばっかりずるいよーーー。私も一緒に入ってもいいよね!!?」

優太
「その話はもう良いんで『サバゲー』についての詳細な情報を教えてください。」

すみれ
「そうですね~。発端はギルド同士の覇権争いみたいなものですよ。」

優太
「へぇ~。お前等の所はそういうのとは無縁だと思ってたけど・・・。」

かすみ
「色々難癖つけたがる人達が居るんだよ~。」

優太
「ふ~ん。」

すみれ
「今回の相手は『温泉大好き団』との抗争何ですが・・・。」

優太
「そのギルド名はツッコミ待ちなのか?」

すみれ
「え、カッコイイじゃないですか。独創的で。」

優太
「そうですか。そうですね。。」

すみれ
「それでですね。相手の言い分はこうです。『お前等ばっかり温泉地を独占しててずるいぞ!!オレ達にも一個くらい寄越せ!!』だそうです。」

優太
「なにその小学生レベルの言い争い・・・。」

かすみ
「まあ確かに私達のギルドは魔法界と外界で経営してる旅館数が多いからね。流石に良く思わない人達の方が多いって話だね。」

優太
「確かに・・・。お前等は名実共に最高峰の商業ギルドだもんな。」

すみれ
「私達も何の苦労もせずに土地を持ってるわけではありません。それは語るも涙、聞くも涙の壮大な物語があったんです。」

優太
「そうなのか。」

かすみ
「ま、ほとんど言うこと聞かない人達は力技でねじ伏せてきたけどね!」

優太
「結局力技なのかよ!!怨まれて当然だよね!!」

すみれ
「ま、なにはともあれそんな理由で勝負することになったんです。勝った方に土地の権利を譲るって条件で。」

優太
「なるほど。大体分かった。で、何でそれが『サバゲー』になるの?」

すみれかすみ
「「女将の趣味です。だよ。
優太
「だろうと思ったよ!!!あのガンオタ野郎・・・結局は自分が楽しみたいだけじゃないかよ・・・。」

すみれ
「それで出来たらユウタさん・・・いえ、『暁の地平線』の皆さんに力をお借りしたいと思いまして。」

優太
「はいはい。そうですか・・・。たく、折角の旅行だったのに・・・。」

すみれ
「別に無理強いはしませんが・・・。」

優太
「いや、いいよ。知っちまった以上は無関係決め込むわけにはいかないしな。もちろん、報酬出るんだろ?」

すみれ
「もちろんです。私達の方からギルドに正式な依頼として申請させてもらいます。報酬もちゃんと出しますよ。」

優太
「よし、ならOKだ。」

かすみ
「流石はユウタ君だ!!頼んでよかったね、すみれちゃん!」

すみれ
「そうね。これで少しはまともに戦えるわ。」

優太
「それで、コッチはどれくらいの戦力がいるんだ?こっちはフルメンバー揃ってるけど・・・。」

すみれ
「こっちは女将を合わせて三人です。」

優太
「・・・・・・・・・・・・・・・はい?」

かすみ
「いや~召集かけたんだけどね~~~。みんなやっぱり今の時期は自分の持ち場が忙しいから無理って断られちった。。」

優太
「マジかよ・・・。じゃあ、11人・・・?相手の数は?」

すみれ
「ざっと雑魚含めて千人くらいでしょうか。」

優太
「あのさ、これ何てクソゲー?」

すみれ
「女将が調子に乗って何人でもドンっと来いって言ったのが始まりでした。」

優太
「物量さありすぎだろ!いくらなんでも!!つかそれ以前にそんな人数入りきるのこの旅館!!!」

すみれ
「横には広いので問題無いと思います。多分。。まあこっちとしてはそれだけ儲かる(宿泊費的な意味で)ので全然構わないですが。」

優太
「それ、勝てたらの話だろ?負けたら大損じゃん・・・。つか多分っておま・・・。」

すみれ
「だから負けないためにユウタさん達を雇ったんですよ。」

優太
「んな期待されてもな・・・。オレ達の中で銃器をまともに使えるの千草くらいなんだが・・・。」

すみれ
「ゲーム開始は明日の夜からです。明日は銃をお貸しするので自分達で調整してください。」

優太
「マジかよ・・・。色々やってらんねーーー。」

すみれ
「それに、こっちにはまだ秘策があります。それを使えばまるで勝ちの目が無い訳でもありません。」

優太
「はぁ~。まあ、もうどうにでもなれだぜ。話はそれで終わりか?もう戻って良い?」

すみれ
「はい。夕食中に急に呼び出してすみません。」

優太
「もういいよ。じゃ、また明日な。」

すみれ
「はい。お休みなさい。」





優太
「さて・・・。アイツらにどう説明したものか・・・。ま、そんなことは後でもいいか。どうせもう引き受けちまったし・・・。」



ガラっ!



「ユウちゃーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!もう、何処に行ってたの~~?一人で寂しかったよーーーーーーーーーーーーー!」

優太
「な、何だよ唯イキナリ・・・・はっ!!そういえば前回はそういう終わり方したんだっけ!?完全に忘れてたぜ!!!」


「ほら、さっさと座れ。キノコが不味くなるぞ。」

優太
「・・・・・・・・・・・。」





その後、優太の行方を知る者は誰も居なかった・・・。






優太
「いや、マジで死ぬかと思ったね。実際。。」

平山
「ハカセ。モテる秘訣とか教えてくれない?」

優太
「善悪関わらず、余計なことを言いまくることかな。」

平山
「なるほど。ハカセは余計なことを言いまくるからフラグが大量に立つんだね!!」

優太
「そうらしい・・・。くそ、もう二度と余計なことを口走るものか!!」

平山
「あ、あのさ。ハカセ。」

優太
「何だよジョリ。」

平山
「やっぱりオレ、駿一とかの部屋で寝るよ。何か悪いしさ。」


「うん!!それがいいよ!!私とユウちゃんの愛の巣にゴミ虫とか要らないよね!!」

平山
「ごゆっくりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

優太
「ま、待ってくれジョリ!!!行かないでくれ!!オレにはお前が必要なんだーーーーーーーーー!!!!!!!」

平山
「だってこんな空気耐えられないだろ普通!!オレ完全にお邪魔虫じゃんかーーーーーーーーーー!!!!!!!」


「まったくそのとうりだよね!!このビチクソ野郎!!」

平山
「やっぱりねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

優太
「違うんだよ!!唯の奴はあの変なキノコの所為で意識が錯乱してるんだ!!絶対に本心からの言葉じゃないから!!!」

平山
「例え本心じゃなくてもここは空気を読まざるを得ないよ!!!」

優太
「その空気は読まなくてもいいんだ!!オレと唯二人残してこの部屋を去らないでくれ頼む!!主にオレが耐えられない!!!」

平山
「明日の朝になってハカセが大人になっててもオレはずっとハカセの親友でいるからな!!!」

優太
「いやいや!!そんな微妙にふざけたこと言ってんじゃないよキミは!!」

平山
「じゃあなハカセ!!!オレはずっと応援してるからなーーーーーーー!!隣の部屋で!!!!」

優太
「ジョリーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



バタン!!!!!


優太
「ジョリ・・・・・!!!何でだよ・・・何で・・・!!!」


「ユウちゃん・・・。」

優太
「く、だが仕方ない!!こうなればどうにか耐えるしかない朝まで!!!そうだよ、こう考えろ。奏が居ないだけまだマシだと!!アイツが正気に戻ってくれたからまだ色々どうにかなったと!!!流石に二人に挟まれた流石のオレも理性と言う名の最後の防衛ラインがブレイクアウトしかねない!!ありがとう奏!!正気に戻ってくれて!!!」


「どうしたの、ユウちゃん。さっきからぶつくさ言って・・・。」

優太
「ん、ああ。何でもない。コッチの話だから。」


「それより私もう眠いよ~~。ユウちゃんまだ起きてるの~?」

優太
「あーいや。じゃあオレも寝るよ。」


「じゃあ、布団ひくから待っててね。」

優太
「うん。分かったーー。」



10分後。。


優太
「あの、唯さん。コレは何の冗談ですか?」


「え、どこら辺が?」

優太
「全部。」


「えー?分からないよ。」

優太
「じゃあ言わせてもらう。何で布団が一つしかないんだよ!!!!」


「えー、元から一つしか無かったよ~?」

優太
「嘘こけ、オレは知ってるぞ!!絶対に三人分くらいは・・・あれ、無い!!どこにいったんだ布団!!!」


「だから元から無かったってば~。」

優太
「・・・。(まさかとは思うがこの野郎どこかに隠しやがったのか・・・。)」


「別に一つあれば問題無いよ~。この布団見た目より狭いから。」

優太
「狭いののどこが問題無いの!!?それってつまり・・・。」


「私は別にユウちゃんとなら平気だよ・・・。」

優太
「・・・。隣から借りてくる・・・。」



優太は脱力感に苛まれながらも戸を開けて外に出ようとした。
が・・・。
何かに頭をぶつけた。


ゴッ!!!


と、拳骨を食らったかのような衝撃が頭を打った。
あまりに唐突な衝突に驚きを隠せず、優太は後ずさりしつつぶつけた部分に手を当てながら苦悶の声を上げた。


優太
「イテテ・・・!な、何だ・・・?って、岩?」



部屋のまん前に岩が突き出ており外に出ることが出来なくなっていた。
もの凄く硬そうである。
本気の力で殴れば砕けないことも無いだろうが・・・。
そうすると嫌でも騒ぎになりそうなので止めた。
変わりに、コレを出したであろう元凶に対して交渉してみることに。


優太
「唯。この岩どけてくんね?」


「やだーーー。」

優太
「一生のお願いなんだけど。」


「一緒に寝てくれるならいいよーー。」

優太
「それだと本末転倒なんだけど。」


「元からそれが目的だからーー。」

優太
「(あのキノコ食べてからコイツ脳の処理能力も上がってやがる・・・。マジかよ、この流れってマジでそういう展開になるのか?)」


「ユウちゃーーん。おいでおいで~~。」

優太
「よし、決めた。オレ床で寝るから。」


「ぶーぶー!!!」

優太
「何だよ、別にオレがどこで寝たっていいだろ!」


「由紀ちゃんや蓮ちゃん、チーちゃん、愛依、奏ちゃんとは添い寝できるのに私とはできないんだ・・・。」

優太
「・・・。ナ、ナーーンノコトヲイッテルノカナーーー。」


「とぼけたって知ってるんだよーー。」

優太
「あ、アレは別にアイツらが寝てる所に勝手に入ってきたんだよ!!」


「そうなんだ。じゃあ、私もそうしよう!」

優太
「・・・。(何だよこのイベント!!強制イベントなのか!?回避不能なのか!!?何なんだよさっきから・・・これじゃあまるでギャルゲーか何かの主人公みたいじゃないかよ!!!)」


「同じ布団に入るだけだよーー。くっ付いたりしないから・・・。」

優太
「本当か?約束できるんだな??」


「うん。」

優太
「よし、ならこうだ。オレが布団の右側。お前が左側。寝てる最中は絶対にくっ付いてこないこと。寝返り打ちづらいからな!!コレでいいな!?」


「うん。いいよ~。」

優太
「おし。じゃあそういうことで!!お休み~~。」



優太は布団に入るなり速攻で唯に背中を向けて念仏を唱えながら目を閉じた。
もう他のことでも考えるしかないと思った。
しかしこの主人公。ヘタレである。


優太
「ちょっと待てこら、誰がヘタレだ!!ここでそういう展開持ってったら青少年の健全な教育に響くと思ってだな!!」


「ユウちゃんどうしたの?」

優太
「いや、天の声が最近五月蝿くて。てか、今回から急に色んな要素を入れすぎなんだよ・・・。風呂敷を広げすぎて回収できないパターンに陥ると思うね。オレは・・・。」


「私は別に何でもいいな~。ユウちゃんと一緒に居られれば。」



そう言うと唯は背中に寄り添ってきた。
何か首に腕を回されるような形で抱きついてきており、何かこう・・・。
色々当たってた。


優太
「ちょ、待ておまっ!!約束が違うぞ!!」


「くっ付くのはダメだけど・・・抱きつくのはOKだよね?」

優太
「それ完全に同義語だと思うんですけど・・・!」


「私バカだから『同義語』って何だか分からなーーーい。。」

優太
「(くそぅ!ここぞとばかりに自分のバカさ加減を有効活用くるとは・・・コイツ、普段より手強いぜ。)」


「それよりユウちゃん。」

優太
「何だよ・・・。」


「こうするとユウちゃんが喜ぶって言われたからやってみたんだけど、どうかな?」

優太
「どうって何が・・・。」


「えっと・・・。私、いま着けて無いんだけど。」

優太
「は?」


「えと、下着・・・とか?」

優太
「・・・・・。」



そう言われると確かに妙に柔らかいようなーーー。と考え出してしまうと何故か無意識に背中に神経が集中してしまうことに情けなさを感じつつ優太は途方に暮れ始めた。
その間も唯の胸の感触だけが無常にも思考を遮ったりしてくれたが・・・。


優太
「唯さ、もしかしなくてもその情報は千草経由か?」


「うん。そうだよ~。」

優太
「(アイツ明日マジで殺す。)」


「ユウちゃんが喜んでくれるなら別にいいんだけど・・・何かコレ、擦れて変な感じがするんだよね~。」



「何が?」と無意識にでかけた言葉を飲み込みつつ平常を保つため、そしてこの状況を打開するための策を練り始めた。
が、唯がさっきから妙に落ち着き無く動いてくるので平静も長くは続かなかった。
小刻みに上下に動いてくるのでさっきよりより一層当たる。つか、擦れてる。
心無しか悩ましげな声とか上げてるようにも聞こえるけどきっと自分が都合のいいように変換してるだけだろうと考えるのを打ち切って唯を問いただすことにした。


優太
「唯、何してるんだよ・・・。」


「ん・・・。こうするともっとユウちゃん喜んでくれるって、りっちゃんも言ってたし・・・。」

優太
「(アイツもかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!)」


「それと、んんっ・・・。こうすると唯も気持ちいいかもよ?とか言われてたけど、ハァハァ・・・確かにコレはクセに・・・。」

優太
「ちょ、マジでストップそれ以上は言わなくていい!!完全にアウトワード!!!」


「ユウちゃんがコッチ向いてくれたら止めてもいいよ?」

優太
「(無駄に交渉上手なことで!!!!)」



仕方ないのでコレ以上事態が悪化されてもフォローするのが限界だろうと考え、素直に唯の方を向くことにした。
しかし事態はさらに悪化した。
唯は正面からさっきと全く同じように抱きついてきた。
流石に優太もコレには驚き、体が硬くなった。


優太
「い、いや・・・唯さ、もう少し離れてくれないと寝にくい。」


「私は平気~。」

優太
「オレの気もしらないで・・・。」


「だって・・・ユウちゃんと・・・夜に、二人きりなの・・・初めてだし。」

優太
「お、おい、唯・・・。」


「私だって、ユウちゃんのこと・・・大好き、だから・・・。由紀ちゃんより、蓮ちゃんより、鳳ちゃんより、チーちゃんより、愛依より、奏ちゃんより・・・絶対私が一番・・・。」

優太
「唯・・・。」


「だから・・・私・・・ユウちゃんになら・・・。」

優太
「・・・。」


「スピーーーーーー。」

優太
「はっ!どうせこんなオチだろうと思ったよ!」



優太は心底呆れたように、そしてちょっと残念そうに溜め息を吐きつつ唯の背中に手を伸ばした。
唯を軽く抱き寄せると、耳元で一言だけ小さく囁いて瞳を閉じた。
そのまま優太は夢の中に落ちていった。
今の今までからは考えられないほどあっさりと・・・。
一日目の夜は、静かに終わりを告げた。。




『一日目旅行気分篇』 完。。
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[ 1991/05/03 00:00 ] 小説(完全版) | TB(0) | CM(0)

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