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過去語~高校生編⑨「一番の宝物」(終)~

推薦入試の次の日の放課後。
オレは「ファミ通」「サンデー」を立ち読みして帰ろうと寄り道のコース選択をしていた時・・・。
駿一にこれからマック行くんだけど一緒に行かないか?と誘われた。
オレは立ち読みをしたかっただけだ。そんなの何時でもできる、オレは行くとだけ答えて一緒に教室を出た。
その後また色々あり、須田や尾崎の奴も連れてマックへ向かうことに。
マックは学校の近くにはあまり無く、オレ達は少し足を伸ばして「カスミ」の隣に並ぶようにあるマックまで行った。
放課後なので学生が多いかと思ったらそんなことも無かった。
オレはマックポークのコンビ(今はそんなの無い)を注文した。
基本的にオレはこういう所でドリンクは頼まない派だ。
どんな派閥だよって感じだがココはスルーの方向で・・・。
テキトーに食べつつ教室でいつもしてるような世間話をする。
本当に何の当たり障りも無い普通の話・・・。
でも今のオレはその大切さを感じつつあった。
もうすぐ12月なのだ。
期末が終われば冬休みが来る。
休みが明けたら1月末にテストがあって、ソレが終わったら3月の卒業式まで家庭研修だ。
実際には実感が湧かないでいたが・・・。
オレ達ってもう卒業するんだ。
つまりこの日常ともお別れってことだ。
こうやって学校帰りにマックを一緒に食うことも無くなる
教室でくだらない話をすることも無くなる
今あるありとあらゆる「普通」と言う名の「日常」の終わりはもう目と鼻の先まで迫っていた
そう考え出すと、この時間の大切さを実感する
もう少し・・・もう少し・・・。
そう何度も思った。
でも、全ての物事には必ず終わりが・・・
別れが来るものなのだ



期末テストが始まった。
オレ個人としてはそんな事より気になっていることがあった
推薦入試の結果。
合否についてだ。

発表日は運の悪い事にテスト期間中
結果を見に行こうと思えば、夕方まで掲示してくれてるらしいのでテスト受けてから見に行くという選択肢もあった。
が、しかしオレはその選択をしなかった。
もし行っても受かってなかったら
そんなことを考えずにはいられず、どうしても行くことができなかった。
しかし合否を心配してるのはオレだけだった。
山本は「大丈夫だろ。」の一点張りだし。
みんなは「お前が落ちたら誰も受かんねぇよ。」とか言ってる。
皆様オレを過大評価しすぎである。
オレはそんな大層な人間じゃないんですのことよ・・・。
オレだけは最後までオレを信じることができていなかった
と、言うのは建前で・・・。
本当はその合否発表の日に欲しかったげ~むが発売したんだ。
それがやりたくって合否どころじゃなかったってのが本当の話
どっちにしろ現実逃避を続けていた。


期末テストは今回は土日またぎというオレが嫌う最悪のパターンだった。
オレはこうなると金曜の午後~土曜の夜まではげ~むなどをして気持ちをリフレッシュしにかかる
オレの勉強方は基本的に暗記がメイン
つまり極論は「一夜漬け」だ。
でもコレでテストの成績が良いんだから別に何の問題も無い
「一夜漬け」するにはできるだけ頭に雑念があってはならない
なので土日またぎの場合はその半分以上を自分の好きなことに使ってリフレッシュするのがオレの勉強方だ。
そんなこんなで土曜は丸々げ~むで潰し日曜に勉強(暗記)を張り切っていた
しかしどうしても晴れない雑念が一つ
それは未だに「合否通知」が来ないこと。
合否に関わらず郵送で送ってくると言っていたのだからもう来てもいい頃だろって思っていたのだが・・・。
金曜が発表日当日だからあの日に出したとして・・・土曜は無理でも日曜、つまり今日には来るだろう
そう考えると若干肩に力が入ってしまい勉強に集中できない・・・。
どうしたものだろう・・・。
仕方ない。ココはげ~むで再度リフレッシュを・・・。


ピンポーン!


呼び鈴が鳴った。
今この家にはオレ以外に人は居ない
みんな出かけていたからだ
オレは渋々立ち上がると玄関に走った。
玄関を開けるとそこには郵便配達の人が立っていた。
サインか判子を求められた。
オレは適当にサインして、その封筒を受け取った。
何だよ、誰宛だ?こんな忙しいときに・・・。
オレは封筒に目を落とす・・・。
デカデカと「農業大学校」とか書いてある。


「・・・・・・・。」


時が止まる
本当に一瞬時が止まった。
オレはその静止した時の中で、一つだけ湧き上がってくる物を押さえつけることができず・・・
それはオレの口から流れ出した。


「ってコレ合否通知やないかーーーーーーー!!!!!」


その場で口を破った。
中身なんて気にせずに封筒を破った
中から出てきたのはまごうことなき合否通知だった。
しかしあんまりにも急だったため目の焦点が合わない
でも何か小さく「合格」の文字が見えた気がした。
オレはその部分を舐めるように、もっと正確に言うなら内角を抉るように、さらにさらに正確に言うならもう何が何だか分かんなくなるくらい間近まで紙を引き寄せて見た
その回数10往復
どうやら本当に「合格」と書いてあるらしい。
次にオレは頬をつねってみた
痛い・・・。
手近の柱に頭突きしてみる
痛い痛い。
手近のガラス窓を・・・
流石にソレは止めた。
確実に痛いじゃすまない。
とりあえず「夢オチ」という最悪なオチが無いことを確認し・・・


「現実だ!!やったーーー!!!合格したーーー!!!!!」


その喜びを噛み締めた。
来年度からもっと専門的に勉強ができる。
正に有頂天だった。
これ以上無かった。
既に頭の中で何を考えてるのかも分からなかった。
とりあえずある程度のヘブン状態を終えたオレは賢者タイムに移行した。
「勉強しよ。」
それだけ思うと、オレは部屋に戻り、椅子に座り、ノートを開いて勉強を再開した。
もうオレを惑わすものなどいない・・・。
オレはもう何も考えず勉強に励んだ。
それしかやることも無かった。
しかしオレは一つミスってしまった
書類の「本人」「保証人」判子を同じ物で押してしまったのだ。
オレの叔父に頼むつもりだったため名字は同じなのでギリギリ問題無かったが・・・。
コレはコレで親に怒られて・・・。
オレは喜んでいいのやら悲しむべきなのか分からなくなったこともあった。


テストは終わった。
「農業経営」のテストだけ全員結果最悪だったようで・・・。
自主的に追試をすることになった。
自主的になので無理に受けることは無い
自信があるなら放課後は残らずに帰っていいって話だったが・・・。
そんなことできる奴は常人じゃない。
人間じゃない
アウストラロピテクス並みの頭脳の持ち主だとさえ思う
つまり大大大大大大大大大大大大大×∞馬鹿野郎ってことだ・・・。
オレも流石に自信云々以前にもう一回できるならやり直したかったので追試を受けることにした
雄大、板垣、尾崎、鍋ちゃん、須田、途中から駿一、小松とで冗談混じりで勉強会をした。
まあ完全に勉強とかそういうものじゃなかったけどオレは楽しかったので良しとした。


そんなこんなで追試を受けた奴らはほぼ全員赤点を回避した
受けてない奴らとか一部の人はやっぱ赤点だったようです・・・。
ドンマイ。。
他の教科はほとんど最高点でした。
小松に現国で負けたけど・・・その時は少々悔しかったが、今では思い出の一頁。
「果樹」のテストが「100点」だったのは素で嬉しかった。
もうコレだけで自分のやるべきことはこなした気がした。
この期末テストは今までで一番の結果を残せた
それだけで十分すぎた。


日々は多少過ぎ去り、球技大会の帰り道・・・。
オレは駿一、須田、尾崎、大野、関根と一緒に「ガスト」で昼飯を一緒に食おうって話になった。
だが駿一の家に向かう途中。
ふざけた尾崎と自転車をクラッシュさせ・・・。
オレは左手小指の皮が深々とめくれた
それ以外無傷だったのだが・・・不思議。。
大分出血も酷かったので少し気分も悪くなった。
駿一の家で応急処置をして、少し休むと気分も治ってきたのでオレはみんなと「ガスト」を目指した。
オレは何を食べようかな~と思ってメニューを見ていると・・・。
「あ、ハカセはパスタ以外禁止ね。」
「おい、ソレ何のルール!?いつそんなの決まったの!!?」
結局は真っ赤なトマトソースたっぷりのパスタ頼んでやりましたけどね。
さっきの怪我とトマトソースをかけた冗談で尾崎ともりあがった
色々ネタムービーを撮られてメールで回された
まあみんなネタだと分かってるからかイジメまでは発展しませんでした。
いい笑い者にはなったけどね・・・。
もうコレ学校に苦情くるんじゃね?ってくらい騒いだあと・・・普通に帰宅しました。


冬休み前日になった。つまり終業式の日だ。
その日の放課後。
そのまま帰ってもよかったのだが、オレは何故か福山に誘われるままに図書室へ。
オレもそういえば図書室に用事があったことを思い出し、普通についていった。
福山はどうやら年末の蔵書整理の時にでる古くて要らなくなった雑誌を貰いに来たらしい。
オレはそんな福山はほっといて、部屋の片隅にあるドアの前へ。
そのドアはいつでも解放されている
この時季寒くねぇのかな?
それだけ思うとオレは室内に入り、顔見知りの先生に声をかけた。
「こんな日までそんなことやってるんだ。」
司書の先生はプリントから顔をあげるとコッチを向く。
「ん~?ああ、福島君か。久しぶりだったね~。今日はどうしたの?」
「報告しに来た。」
「報告?」
「うん。オレ、進路決まったからさ。その報告にって。」
「そうなんだ。それは良かったじゃない!」
「ああ、それと・・・コレだ。」
「なにコレ・・・通知表?」
「兎に角コレを見てくれ。そして今までのオレへのイメージを払拭してくれ。」
「??意味が分からないけど見ればいいのね?」
「うん。そうそう。。」
「あら?何か割と・・・あらら?福島君って頭良かったのね。」
「本当に今の今まで信じられなかったの!?」
「えーー、だってねーーー。」
「そんなにオレって馬鹿っぽい顔してるか!?」
「あ、それより明日から冬休みよ。受験終わったなら本とか借りてかない?」
「ちょ・・・!!話を逸らすなよ!教師が生徒を見た目だけで判断していいのかよーーーーー!?」
結局オレは流されるままに本を借りた
何か色々気に入らなかったがもう細かいこと言っててもしょうがないよな・・・と少し大人の対応をすることにした。


冬休み・・・。
高校生活最後の冬休み
オレは親に言われ、「普通免許」を取ることにした!
進路も決まって暇だったてのもあるが取れるときに取っとく方が良いに決まってるのだ
市役所に住民票の写しを貰いに行き、そのついでに証明写真を撮った。
オレは自転車で自動車学校まで通うことにした
電車で一駅なので自転車でも余裕だろうと踏んだからだ。
まあでも高校ほど道がハードだった訳でもなかったので楽勝だった
窓口で手続きを済ませると今度は説明会の日程などの説明が始まった。
どうやら今からだと最速でも年明け後じゃないと説明会が無いらしい
それだと始めた瞬間に学校始まっちまうな・・・。
もう少し早く始めれば良かったか・・・。
そう思った時には既に遅かった。
その日は黙って帰る以外はできなかった。
帰宅したオレはパソコンをつけてニコニコし始めた。
ふとランキングを見ていると「個人的に好きな弾幕ベスト10」と言う動画を見つけた。
「ああ、最近巷で評判の『東方』って奴か・・・。」
この時調度「東方」と言うタイトルが大きく流行り始めていた。
オレは名前ぐらいしか知らなかったが、その「弾幕」と言う物に興味を惹かれ動画を見ることにした
休み中だったからかエコノミーだった。
画質は最悪だったが・・・
そこに映る物をオレは素直に美しいと思った・・・
完全に一目惚れだった。
気付いた時、オレは「東方紅魔卿」を購入していた。


年が明け、オレは本格的に教習を始めた
MT車での免許取得を目指したが最初は兎に角「クラッチ操作」を覚えるのが大変だった。
ATでも良いじゃんと思うかもしれないが・・・。
男だったらMT運転できないでどうすんだよ!!と言われてり、家の軽トラ運転できないんじゃ話しにならないのでオレはMTを頑張ることにした。
まあ完全に前者の言い分はHEN☆KENなのでみんなは気にせず欲しい方を取るんだ!!
とりあえず少しずつ上手くなっていったので続けることは苦にならなかった。


冬休みはあれよあれよの内に終わり、最終学期が訪れた。
残す所あとはこの一ヶ月のみ
これが終われば卒業式のある3月まで家庭研修と言うなの休日が待っている
まあほとんどが教習で飛ぶと思うけど・・・。
その教習も学校が始まったお陰で土日しか入れられなくなる始末・・・。
そしてとある日の六限。
オレ達の中から数名抜擢されて二年生の前で自分の就職、進学についての体験談やアドバイスを話すことになった。
もちろんの如くオレも抜擢され、発表する破目に・・・。
オレは特に自分のやったことを正直話した。
面接練習や小論文練習なんてしなかったとか
レミリアはオレの嫁とか
実はオレ、カスタムテーマ職人なんです!!とか
どれが冗談かはあえて言わないけどな。
アドバイスも特にひねらず・・・。
「自分のやりたいことを見つけて、それを頑張ればいい。」
とだけ言って帰ってきた。
オレの体験談なんて誰が参考にするんだろう。
基本的に農業に興味なんて誰も無いのが現状・・・。
オレと同じ道を歩もう何て奴は居るわけ無いと思っていた。
というか、実際にオレが大学校に行ってる間にこの高校から受けてきた奴らは居なかったからな


「紅魔郷」を必死にパターン化している一方でオレは家庭研修中はどうやって過ごすか考えていた。
「東方」と、もう一つくらい何かが欲しかった
そこで何か面白いおんらいんげ~むはないか探した。
そして見つけてきたのが「モンスターハンターフロンティア」
「モンハン」ならオレもやり方分かるし大丈夫だろうと軽く考えてお金を振り込み早速始めることに。
研修期間は「東方」「モンハン」を頑張ってやろうと思った。


一月も中旬に差し掛かると実習系の時間は無くなった。
なのでロッカー掃除をするらしい。
名前順で順番に掃除する。
オレはどの道最後の方なのでみんなとUNOトランプをして気長に待った。
オレの番になり、ロッカーに向かった。
とりあえず雑巾を渡された。
荷物を全部出して土埃を拭き取れって話だった。
ロッカーから出てくるのは三年間の思い出の品ばかりだった。
隣に居たジョリと一緒にあの時はああだったとかこうだったとか思い出話をしながら作業を進めた
オレのロッカーはたまに掃除したりしてたので荷物が多い以外はキレイだった
その荷物をまとめてオレはロッカーを閉めた。
「三年間ありがとう。」
そう心の中だけで思い、鍵をかけた。
鍵は入り口に立っていた山本に返し・・・
「大切に使わせろよ。」
オレはそれだけ言うとロッカー室を後にした。
三年と言う長い期間、オレの荷物を匿ってくれた戦友との別れ・・・。
少し寂しいものだった。


そうこうしてる内に学年末テストが始まった。
オレは最後のテストなので気合入れて頑張ったつもりだったが・・・。
何かノリで「カラオケ」何て行ってしまったのでその次の日のテストで苦戦したりした。
でもまあ自業自得なのでしょうがないと割り切った。
テスト自体はなんの問題も無くクリアできた。
家庭研修が始まる前日。
つまりテスト最終日の四限家庭研修期間中の諸注意だった。
オレの中ではもう一月って終わったんだな~と言う思いの方が強く、先生の話は右から入って左に流れていった。
本当にこのまま家庭研修に入っていいのだろうか・・・。
何かが・・・足りない気がする。
でもそれは「何」?
ずっと楽しかったハズだ。
充実した日々だったはずなのに・・・。
何かが欠けている。
そんな気がした。
どうしてなんだ?

今は全然分からなかった・・・。


訳の分からない疑問やらなんだのを抱えつつ、オレは家庭研修に入った。
とりあえず一日暇な日も多く、オレは教習やらげ~むやらを満喫することにしてその疑問から逃げた。
教習は躍起になって進めたりせず、ゆっくりやってたので進むのは他の人より大分遅かった。
でもそれで良かった。
あまり自分の時間を削るのは嫌だったので基本的に長くて半日くらいしか教習所に居ることはなかった。
その分家と教習所を往復するのは大変だったが、それはスグに慣れた。
教習所が終わった後や休みだった時は兎に角げ~むだった。
コレがまともに取れる自由時間かもしれない!!
と考えながら「東方」「フロンティア」を進めた。
コッチはゆっくりなんて言ってないで全力で進めた。
ここら辺でオレは完全に「東方」にハマり、気付いた時には「妖々夢」「永夜抄」「萃夢想」「花映塚」「文花帖」「風神録」を続々と揃えていった。
まあでも買うのは良かったが・・・。
しゅ~てぃんぐげ~むの腕はほぼ初心者なのでNOMALをノーコンできないでいた。
しかも「紅魔郷」のNOMALだけは何度やっても上手くいかず・・・オレはに打ち当たっていた・・・。
「フロンティア」の方はフレンドを少しづつ増やし、ドンドン狩りまくった。
仲間とほとんど常に一緒にやれるので難易度的には低い気がした。
一人でやるとスリリングだったのかもしれないが・・・。
とりあえずどう考えてもお金が貯まらなくて何時までも辛かった。
同時に「カスタムテーマ」作りにハマッたのもコレくらいの時期だった。
詳しくは「過去語~カスタムテーマ編~」を読もう!!
あ、宣伝でした。続きをどうぞ。。


しばらくして、「大学校」入学説明会があった。
オレは父親と一緒に車で行った。
免許が取れたら車で行こうかな~と思っていたのだが、軽く止められた。
若葉つけてるうちからこの道は早すぎるそうだ。
そんなもんなんだろうか・・・。
昼を学校近くの「ベルク」で買って食った。
何かあんな広い「ベルク」入ったの初めてでかなりびびった。
入学説明はとてつもなくつまらない内容だった。
正直何度も寝かかった・・・。
指定の作業着があるらしく(まあ基本は自由みたいだが・・・。)それの採寸をして終わりって感じだった。
電車で通学するにしてもやっぱり遠い気もした。
でももうやるって決めたしそんなこと考えてもしょうがないと思った。


順当に日々は過ぎ去り、オレはついに「修了検定」にこぎつけた。
初めて受けた時は開始数秒で壁に寄せすぎたため不合格だった
これは正直かなりのショックだった。
開始数秒だよ?
始まってスグだよ?
え?もう終わったのオレの検定・・・。
まだ何一つ特殊な運転とかしてないのに不合格って・・・。
でも不思議と緊張が解け、その後の運転は今までで一番上手く運転できた
ま、不合格だからどんなに上手くできてても関係ないけど・・・。
一時間の補習を受けて、すぐさま「修了検定」に再挑戦した。
技能の方は二回目だったので緊張も初めよりは緩く、普通に運転できた
次に筆記試験があった。
コレは特に問題なく一発合格した。
暗記する系は得意だったのでどうにかなった。
とにもかくにも「仮免」を取得できたオレはようやく「路上」に乗り出せるようになった。
でも次の予約が取れたのは一週間後くらい。
じゃあ教習の中休みってことでゆっくりしてるか~一週間
何だかんだで予約をいれた前の日は卒業式予行の日だ。
もうすぐ三月か。
ってことは再来週にはオレももう高校生じゃなくなるのか・・・。
ちょっと感傷に浸っている時・・・。


ブーーーン、ブーーーーン!!


ふと携帯が鳴り出した。
このバイブはメールじゃない・・・着信だな。
一体誰だ?
携帯を取る。
開いてみるとディスプレイには「山本」と出ている。
何かもの凄く嫌な予感がする。
でもオレはそう思いつつもつい慣れた手つきで通話ボタンを押した。押してしまった。
オレは無意識的にこう切り出した。
「おかけになった電話番号は現在使われておりません。」
「ハカセ、今の時代そんなので騙されるような馬鹿は居ないと思うぞ。」
「そうか。自信作だったんだけどな残念だ・・・。じゃ、オレ忙しいからまた今度な!!」
自然な流れでオレは通話を切ろうとした。
「ちょっと待て。まだコッチは用件も何も言ってないぞ。勝手に切るな。」
「ちっ!用件って言うのはなんだ?」
どうせしょうもない用件だろうとは思ったが・・・。
オレはついつい反応してしまった。
このまま自然な流れで聞き流してしまえばよかったのに。
「そうだ。ハカセ・・・お前、まだやり残してる事があったな?」
「無いよ。じゃ。」
「夏休みの残りの農当はどうした?まだ三回も残ってるぞ。」
「はぁ?だってあの後、放課後残ってやったじゃんかよ。」
「アレはカウントしてないよ。」
「はぁぁぁぁ!!?何で!?自分で『夏休みの残り』とか言ってたじゃんかよ!!」
「アレはノリで言った言葉だから。」
「何でもノリに任せればいいってもんじゃないだろ!!!!!」
「とにかくさ、残り三回出ないと君卒業できないから。月曜の朝9時に四号館前集合ってことで一つよろしく!じゃ。」
「ちょ!!ま・・・」
自然な流れで通話が切れていた・・・。
出なけりゃ良かった・・・。
オレは本気で後悔していた。
家庭研修の最後はどうやら「農当」で閉めなければならないようです。


サボってもよかった。
どうせただの口約束にすぎなかった訳だし・・・。
でもオレは来てしまった。
どうしてだかは分からないが来てしまった。
やりたいことは他にも一杯あったのにそれよりもコッチを優先してしまう自分がいた
はぁ。とため息一つつき、オレは四号館の職員室に入った。
「失礼しま~す。山本先生居ませんか~?」
「あれ、福島お前どうした?まだ家庭研修中じゃなかったか?」
「いや、何時もの感じで山本に呼ばれましてね。」
「ああ、そりゃ大変だな。ごくろうさん。」
「ええ、どうも。」
「お、何だハカセやっぱり来たのか。君はやはり真面目な奴だな!」
「ちょっと・・・何、じゃあ来なくても問題無かったって言うのか?」
「そりゃ問題無かったけどな。」
「うわぁぁぁああああ!!!分かっていたけど辛すぎる!!!!」
「ほら、ロッカーの鍵。荷物はソッチに置いてこい。」
「くそ、何で本気で来たんだオレは・・・。」
ぶつくさ言いつつ、オレはロッカーのある部屋、つまりすぐ隣の部屋に向かった。
そしてつい一ヶ月前に掃除したばかりの自分のロッカーを開け・・・
「ごめん。また来ちゃった。もう少しだけよろしく。」
と心の中だけで言って荷物を入れて、着替えた。
着替えたらそのまま靴に履き替えて外に出た。
山本は既に準備万端のようだ。
「で、オレを呼ぶからには凄い実習が残ってるんだよな?」
「ああ、ハカセにしか頼めない重要すぎる実習があるんだ。」
「ほほう・・・ソイツは楽しみだな。じゃあ早速行こうじゃないか。」
オレは意気揚々と山本の後に続いた。
そして果樹の実習室(道具が置いてある所だ)に入って道具を何個か手渡され、最後に・・・。
「そうだ、君にこの帽子をあげよう。」
「は?何だよイキナリ・・・って、何だこの色褪せまくった帽子は・・・。」
「歴代果樹の先輩達が被ってきた帽子だ・・・ちなみに今まで一度も洗ってない。」
「いや!!汚ねぇよオイ!!流石に洗えよ!!!」
オレは水道の蛇口を捻り帽子に水をかけて洗った。
「おいおい、先輩達の青春の汗をそんな簡単に洗い流してくれるなよ。」
「アホか!!そんな汚い帽子洗わずに被れるかっての!!」
「先輩達は喜々として被ってたけどな。」
「果樹の先輩には変人しかいねぇのか!!?」
何か色々ゴタゴタしたが、最後の農業実習が始まった


「トップジンMペースト」と言う薬がある。
主に切り口に塗りその部分の枯れ込みを防止したり、ゆ合を促進する効果がある。
基本的にドレッシングの「1000アイランド」を思い浮かべてもらうと分かりやすい。
調度あんな感じの液体なのだ。
悪魔で薬なので食べることはできない。
オレはその薬を片手に枝の切り口と言う切り口にペタペタとソレを塗りたくっていた。
「っっっっって!コレのドコがとっておきだぁぁぁあああああ!!!こんなのオレじゃなくてもできるだろ!?山本ォォォォオオ!!!パキパキ枝切ってないで説明してくださいませんでしょうか!!?」
「ハカセ、言語は統一してくれ。日本語以外わからねぇぞ。」
「それはごめんなさいでしたーー!!だけどコレはおかしいだろ!!誰が好き好んでこんな寒空の下でヌリヌリペタペタしなくちゃならないんだよ!!」
「それをやりに来たのがハカセじゃないか。」
「納得できねぇーーー!!こんなの普通に二年生とかにやらせろよ!!」
「いや、今テスト中だし。」
「そうでしたね!!ごめんなさいでした!!」
「ハカセ。口ばっか動かしてないで手も動かせ。終わらないぞ。」
「うわぁ!!もっともらしいことを言われちまった!!!くそぅ、マジで来なけりゃよかったーーーーーーーー!!!!!
虚しくもオレの叫びが寒空の下を木霊する・・・。
オレの実習は始まったばかりだ。


結局一日ずっと塗らされ続けた・・・。
ちょっと所かかなり寒かった
もう少し防寒しっかりしてくればよかった。
そして帰り際に「明日も来いよ~」である。
もう好きにしてくれ・・・。
オレは家路を辿った。
帰ったオレは無性に疲れている気がした。
ちょっとコレはおかしくね?と思い、おもむろに体温チェック。
37度3分・・・。
があった。
まああの寒い中作業着一枚しか着てなければそりゃ風邪もひく。
夕飯は食べられたので、風呂に軽く入ってスグに寝てしまった。
明日は休めるかな~。
そんなこと考えながら夢に落ちた。


翌朝。
オレは自分の体が軽くなっていることに気付いた。
熱を測っても平熱である。
休めねぇじゃんよコレじゃぁ・・・。そう思いながらしぶしぶ学校へ向かった。
とりあえず昨日より防寒(ジャージ+Yシャツ+セーター)は完璧に施してきた
コレで昨日のようにはいかんだろう。
今日の作業は剪定枝の回収だった。
リアカーに落ちてる枝を拾って入れればいいのだ。
正直楽である。
拾ってればいいので。
山盛りになるまで積んだら外に持って行って所定の位置に撒ける。
病み上がり作業としてはいい按排だった。
昼は職員用の弁当を貰った。
行田給食って奴で、雄大とかは不味いと言っていたがオレは特に何も考えずに食べた。
別に不味くなかった。普通に美味かった。
ソレを食べてからオレは山本に昨日風邪ひいたことを伝えた。
その後オレの必死の説得により今日は半日で帰れるようにした。
プラプラとしながらオレは家に帰った。
帰ってから「東方」でもやろうとパソコンをつけてふと思い出した。
そういえばオレ来年から実習するっていう研究所の場所わかんねぇや。
パソコンもついてたしオレはYAHOO地図で検索してみることにした。
一発で出てきた。
場所もなんとな~くだが分かる位置だった。
オレはじゃあ今から実際に行ってみようって思った。
調度暇だったからだ。


しかし知ってると言ってもあそこかな~って按排に知ってる程度だったので・・・。
最初は普通に迷った
ある方向は分かっていたのでソッチに行きゃ見つかるだろうと色々と道をウネウネ曲がりながら目的地を目指した
そしてついに辿り着いた。
距離的には高校と同じかそれより少し遠い程度
なので自転車で通える範囲内だった。
最初は自転車で通って免許取ったら車で来てもいいよなこのくらいの距離
オレはそう通学予定を決めて帰宅した。
その途中で「ファミ通」を立ち読みするために本屋に寄った時・・・。
「シャーマンキング完全版」というのを見つけた。
どうやら本編で描かれなかった「真完結編」が読めるらしい
毎月2冊づつだして全27巻だから・・・。
全部集めるのに約1年はかかるな。
つまり「真完結編」が読めるのは1年後か・・・。
正直その「真完結編」の部分だけ買えばいいんじゃね?とも思った。
でもオレは全巻集めることにした。
それが作品に対する礼儀だと思ったからだ。
その後・・・オレはコレを買いつづけて良かったと思ったと言う話に繋がっていくが・・・。
まあそれはまたの機会にでもってことで・・・。


農当三日目。
もう特に何を言うでもなくもくもくと枝を拾ったりペースト塗ってる自分がいた。
仕事をすること自体に不満は無かった。
しかし一日付きっきりでやってたにも関わらずその仕事は全部終わらなかった
もう少し時間があればな・・・。
明日は大学校に書類を出さなければならないので農当には出られない。
そう山本に言ってオレは帰った。
しかしその書類は実は郵送でも良かったらしく、オレは素直に郵送することにした
そして一日げ~むに励んだ。
家庭研修最後の二日はげ~むで流れていった。


卒業式予行の日
久しぶりに会ったクラスの奴と適当に話していた。
どうやらほとんどの奴が免許を取るために教習所に通ったりしてるらしい
合宿で一気に取った奴等も居たようだし・・・。
予行自体はそんなに時間がかからなかった。
その後にあった表彰式でオレは二枚ほど賞状を貰った
「成績優秀賞」「皆勤賞」だ。
この賞状が貰えたってことはつまりあの最後の農当は本当に出なくてよかったんだ~~。
まあ分かってたけどね~~。分かってたともさ・・・。
でもオレはケジメだけはつけたかった。
みんなからの誘いを全部断ってオレは山本の元に・・・。
「山本・・・最後の農当をやろうじゃないか。」
「おお、どうした。イキナリやる気満々になって・・・まあやるって言うなら止めないけどよ。」
「おう。じゃあオレは勝手にやることにするぜ。」
昼飯(職員用の弁当【山本の】を貰い、着替えてから農場へ向かった。


最後の農当。
文字どうり、オレはコレを最後の農業実習にするつもりで挑んだ。
まあ卒業するんだから物理的に最後になるのは当たり前だけどな
最後のケジメ・・・自分がやり残した仕事を終わらせるためにオレは実習を始めた。
日が沈みかけた頃・・・。
オレはようやく全部の作業を終わらせた
「終わったーーーー。」
そう言ってついつい倒れこんでしまった。
空はもう暗くなっている。
帰ろう。
そう思った。
でも・・・その前にこの農場を見て回るか。最後・・・だしな。
オレは一人農場の外周を回り始めた
思い出されるのはあの作業の日々・・・。
一歩踏み出すたびに、懐かしくそれはオレの中を思い浮かんでは消えていく・・・。
気付けばもう出入り口だ・・・。
ココを出たらもう・・・。
少し戸惑いつつも一歩その外へ踏み出す。
「あばよ。」
自然と口からそんな言葉が漏れた。
少し視界がにじんでる気がしたが・・・汗が目に入ったのかもしれない・・・。
少し暑かったからな・・・。
オレは農場の出入り口を閉めて学校へ帰った。


学校に着くなり山本に遭遇した。
「終わったか?」
「ああ、気がすんだからもう帰るよ。」
「そうか。・・・なあ、ハカセ。」
「ああ?」
「自分がどれだけ凄いことしてたか分かるか?」
「わかんねぇ。」
「オレに言われたからだったかもしれない・・・でもお前は最後にはこうやって自主的にやるようになった。それって普通に考えても凄いことだぞ。」
「ふ~~ん。そうかな・・・コレから先はコレが普通になるんじゃいのか?」
「大人ってのはそういうものかもな。」
「じゃあオレは凄くねぇ・・・当たり前のことを当たり前のようにやっただけだよ。」
「オレは今のお前を凄いって言ってるんだ。」
「!!」
「お前はよく頑張ったよ。お疲れ、ハカセ。」
「ああ。スゲェ・・・疲れたけどさ・・・スゲェ・・・楽しかったぜ!」
「それで良い。お前はそれで良い。自分の往く道をしっかり見据えろよ。大学校でも元気でな!!」
「ああ。山本も・・・元気でやれよ。」
オレはそれ以上言葉を紡げなかった・・・。
本気で泣きそうだった。
馬鹿みたいだが・・・自分のやってきたことを認めてもらえて嬉しくなったのかもしれない・・・。
でもオレは冷静になってよく考えてみると・・・。
「あれ?そういうのは卒業式の日に言うもんだろ・・・馬鹿だな山本・・・。」
乗ったオレもオレだが・・・。
まあ良いか。
ちょっとグダグダなくらいが調度良い
オレは手早く着替えて少しロッカーを掃除した
この数日でまた汚くしてしまったからだ。
それが終わる頃にはもう日は完全に沈んでいた。
ロッカーに鍵をかけ・・・
「最後までありがとよ。」
そう言い残し、オレは鍵を山本に返して学校を後にした・・・。


卒業式の当日は朝から雨が降っていた
最後の最後にこの中登校っすか・・・。
車で送ってもらえばいいのに、オレは最後だからと無理を言ってカッパ着て自転車登校をした
卒業式自体は凄くグダグダだった。
何か全然しまんねぇな・・・。
でもま、それで調度よかったのか・・・??
さらに、その日になって知ることになったが卒業後の進路、就職先が決まってない(決めなかった)奴がいるらしい。
どういうことなんだよって思ったがオレは深く追求せずにしといた。
卒業祝いにみんなで飲もう(きっとマジで酒)って話になったがオレは午後から教習があったし、全然気乗りしなかったのでみんなに最後の別れを告げて帰路についた。
そのまま自転車に跨り校門を出る。
少し行った所で一回学校を振り返る。
コレで最後・・・。
もうこの道を走ることも無い。
もうアイツらと馬鹿をすることも無い。
もう、もう・・・

あの学校に通うことは無いんだ・・・。
その時やっと分かった。
いつの日か感じたあの気持ちの正体。
きっとオレは少しでも長くこの時間を過ごしていたかったんだ・・・。
もっと一杯、楽しいことも辛いことも、一杯、一杯・・・
たくさんの思い出を紡ぎたかった。
でも、もう全部終わった
その事実だけがオレの胸を締め付けた。
頬に何かが当たる・・・何かと思えばだ・・・。
でもずいぶんと暖かい雨だな・・・。
雨は頬を伝ってアスファルトの地面に落ちた。
雨はしばらく降り続いていた・・・。
オレはその場で声を押し殺すことしかできなかった・・・。


教習から帰ってきたオレはかつてない無気力感に苛まれていた
完全に何もする気が起きない。
布団に寝転がり、ずっと天井とにらめっこしていた。
「ずっとこうしていても仕方ないだろ・・・。」
そう思いつつもオレは実際には何もできない。
せいぜい寝返りをうつ程度。
ふと鞄に視線が向いた。
そこにはデカイ冊子が入っている。
「卒業アルバム」って奴だ。
おもむろに鞄を引き寄せ、アルバムのページをめくった。
そしてオレは一つ一つ・・・思い出を思い返していた・・・。




『入学式に会ったマリモヘッドジョリ平山のこと』
『それを皮切りに広がった交友関係のこと』
『初めて体験した農業実習のこと』
『速攻で辞めた部活動のこと』
『遠足帰りにあったカツアゲ事件のこと』
『高校初のテストで気付いたやればできること』
『池田の携帯を届けたお陰で親と大喧嘩したこと』
『二回目のテストで確信した努力の大切さのこと』
『夏の日差しの中でやった農当のこと』
『夏休み明けに急に辞めていった奴のこと』
『スパロボとの出会いで変わったオレの価値観のこと』
『体育祭の黒歴史競技の数々のこと』
『初めての文化祭でやった鬼畜ゴルフげ~むのこと』
『一年生最後にあった盗難事件のこと』
『資料0の状態からレポートを作って満点をとったこと』
『春休み中にした新学期の準備のこと』
『クラス替えによる人間関係の半リセットのこと』
『実習を果樹専門で頑張り始めたこと』
『農業研修で固まった新たな友情、そして盗難紛い事件のこと』
『「ネギま!」との出会いで覚醒したオレのオタク魂のこと』
『ネット通販にハマって色々買い漁ったこと』
『いつのまにか成績が常に一位固定になりだしたこと』
『金使いの荒さを自覚しつつ色々買い漁ったあの夏の日々のこと』
『「ギャルゲー」にハマりだしたあの夏の夕方のこと』
『ダイパが流行ってたあの文化祭準備期間のこと』
『雄大の財布を捜して家まで着いて行ったこと』
『割と楽しかった生産物販売のこと』
『修学旅行であった喜劇と悲劇のこと』
『でも楽しかったと思った気持ちに嘘はなかったこと』
『9月から頑張った図書委員会の活動のこと』
『ポチャンして買いかえた携帯のこと』
『リアルに辞めてった奴らに何も感じなかったこと』
『ジャンケンに負けて図書委員になれなくて悔しかったこと』
『寄り道のために帰宅路のパターンが増えまくったこと』
『自分のやりたいことを見つめ直して進路を考えたこと』
『司書の先生にお菓子の包みを餞別に貰ったこと』
『農業大学校への進学を決意し、見学会に行ったこと』
『乙4の資格のために補習に行ったあの夏休み序盤のこと』
『人よりも多く農当をやらされたこと』
『その時に食ったラーメンやうどんが素直に美味かったこと』
『「らき☆すた」にハマってアニメをチェックし始めたこと』
『ニコ動にアカウント登録したこと』
『「SNOW」にハマった夏休み終盤のこと』
『最後の体育祭で全学年中2位という成績を残したこと』
『「書留」の読み方が分からなかったこと』
『最後の文化祭だったのに非協力的だったこと』
『馬鹿の乱入で壊された放課後の一時のこと』
『文化祭当日に一人で30分店番したこと』
『模擬店のデザインが評価されて賞状を貰ったこと』
『同じ中学だった女の子と話してたら勘違いされたこと』
『最後のロードレースで「103位」だったこと。』
『面接練習やら受験対策そっちのけで遊んでたこと』
『その所為で学校に上履きを忘れて取りに行ったこと』
『推薦入試の「小論文」がスラスラ書けたこと』
『この世に無駄なことは無いと悟ったこと』
『面接最後の質問に自信を持って答えられたこと』
『学校帰りにみんなとマックに寄って駄弁ったこと』
『そしてこんな時間を過ごせるのもあと少しと気付いたこと』
『一人で合否にハラハラしたこと』
『テスト中に結果発表でさらにハラハラしたこと』
『結局は合格で凄く嬉しかったこと』
『感動のあまり判子を余計に押してしまったこと』
『農経の追試対策でみんなで勉強会らしき物をやったこと』
『怪我をしたけど「ガスト」での食事は楽しかったこと』
『司書の先生に報告をして通知表を見せたこと』
『色々流された挙句本まで借りてしまったこと』
『借りた本は普通に面白かったこと』
『冬休みに取り始めた普通自動車免許のこと』
『東方のプレイ動画を見てハマってしまったこと』
『進路に対する話を二年生にしたこと』
『ロッカーを掃除してキレイにしたこと』
『最後のテストだったのにカラオケとか行ってしまったこと』
『でもテストの結果は普通に良かったこと』
『家庭研修は自分の時間を過ごしたこと』
『一回目の修検で速攻不合格になったこと』
『大学校の説明会がちんぷんかんぷんだったこと』
『二回目の修検は普通に受かったこと』
『何故か夏休みの続きで農当をやる破目になったこと』
『研究所の場所を調べて実際に行ってみたこと』
『その帰りに「シャーマンキング完全版」を買ったこと』
『「成績優秀賞」と「皆勤賞」で賞状を貰ったこと』
『最後の農当をやって農場に別れを告げたこと』
『その帰りに山本に作業に対する自主性を認めてもらえて嬉しかったこと』
『ロッカーを再度掃除して本当の別れを告げたこと』
『卒業式が普通にグダグダだったこと』
『みんなの誘いを断って一人帰ったこと』
『その帰り道、やっと気付いた気持ちのこと』




「・・・・・・。」




オレは・・・勘違いをしていた・・・。
確かにこんな時間をもっと過ごしていたいという気持ちはあった。
でも、ソレは違う。
だってオレはもうこんなにもたくさんの思い出をもっているんだ。
それだけは事実だ。
そして・・・物事には必ず終わりが来る
オレの高校生活は終わったんだ・・・。
たくさんの・・・、そう『宝物』と言っていいほどの思い出をオレの中に残して。
ソレに気付かずに今まで無気力でいたのか・・・。
凄く情けない気がした。
楽しいことよりも悲しいことや辛いことの方が多かったかもしれない
でも、それでも・・・
オレが歩んできた道がそこにあるんだ。


『それで良い。お前はそれで良い。自分の往く道をしっかり見据えろよ。』


山本・・・このことだったんだよな。
アンタが言いたかったことは・・・。
オレ・・・ちゃんと見つけたぜ
オレの歩いてきた道・・・そしてコレから往く道を・・・
もう十分だった。
オレはアルバムを閉じると立ち上がり、窓の外へ目を向ける。
そうだ。オレの思い出はココにある。
この『宝物』を胸にオレは決意を新たにする
オレはオレの想いと共に未来へ新たな一歩を踏み出した。




過去語~高校生編~ 完。。
過去語~大学校編~へ続く。。
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[ 2007/11/30 00:00 ] 小説(完全版) | TB(0) | CM(0)

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